助成金とは何か?


日本経済を支える企業を取り巻く環境は、21世紀を迎えても依然厳しい状況にあり、経済のグローバルスタンダード化が進む中、企業間で激しい生き残り競争が繰り広げられています。
こうした中、各企業、とりわけ中小零細企業の事業主の多くが「資金」と「人材」の不足に日夜頭を痛めているのが現状です。
この「資金不足」「人材不足」を解決する手段として、厚生労働省が管轄する労働分野の公的助成金があります。

 国が会社の将来に投資してくれる制度

助成金とは、簡単に説明すると、雇用保険に加入していて
「人を雇入れれば」
「定年の延長をすれば」
「従業員に対して教育訓練を行えば」
「従業員が働きやすい環境を整備すれば」・・・・国からお金がもらえる制度のことです。
すなわち、会社が国の政策に合致するような行動を起こせば、国が会社の将来性に投資してくれるという制度です。




 助成金の財源は?

厚生労働省管轄の助成金の財源は、企業が払っている雇用保険料です。




上記雇用保険料率の表をご覧になっていただければお分かりいただけると思いますが、雇用保険料の失業保険分は会社・従業員共に
7/1000ずつ折半して支払いますが、全体では会社負担分のほうが3.5/1000多くなっています
この三事業分は総額で5000億円以上、これが助成金の原資となっています。

その意味では、助成金の受給は
会社が全額負担で積み立てておいた保険料を取り戻すことといえます。

 助成金を活用することのメリット

返済が不要の資金である。
財源は事業主が全額負担している雇用保険料なので、返済義務のある銀行の借り入れや公的融資などと違い、当然の権利として受けることができ、しかも原則使い道は自由、特別な制限もありません。
事業所の制度や帳簿が整う。
受給要件をクリアするためや、申請に必要な書類などをそろえていくことによって、中小企業ではつい後回しになりがちな就業規則やその他の規定、台帳類の整備ができます。
事業計画を見直す機会となる。
助成金の申請の過程で、書類審査をスムーズに通過させるため「現在の会社の資金をどのような事業活動に使いたいのか」等、事業の方向性を明確に示さなければなりません。
すなわち、助成金の申請書類を作成することが、会社経営の中心部分を見直し、計画的な経営の青写真を描くことになるのです。
助成金受給の実績が公的融資にもプラスになる。
助成金が支給されること自体、会社にとってひとつの大きな実績となりますので、助成金を受けることで、公的融資制度等の審査も通りやすくなります。

 十分に活用されていない助成金

助成金制度は、中小企業を国の労働政策の方針に導く役割を担う制度です。
しかし、残念なことにその制度の多くは大企業にしか利用されていません。
政府が様々な助成金制度を設けても、受けて側の事業主にとっては、情報不足や複雑な制度内容、窓口に足を運ぶことへの抵抗感などから、活用しにくいものになっているのが実情です。

助成金が十分に活用されない理由
@あまり良く知られていない。
A種類が多すぎてどれを受給できるのか分からない。
B手続きを行える専門知識を持った者が少ない。
C自社での申請は非常に面倒で、また会社のリスクを増やす場合がある。

 助成金受給のポイントは専門家の活用

率直に言って助成金の受給には、かなり煩雑な事務処理が必要になります。
確かに事業計画作りや助成金を申請するか否かの決断は経営者の仕事ですが、情報収集や事務手続きは何も経営者自身が行う必要はありません。むしろ、受給までの時間と手間を考えると外部の専門家に頼んだほうが得策だと言えます。
尚、助成金の申請代行は社会保険労務士法第27条により、社会保険労務士のみが行えます。