天体写真を撮る人のこと
最初に、このタイトルを選んだのは、天文マニアと呼ばれる人種の中でも、天体写真マニアの人って、かなりの領域を占めるんだろうナァ、ということを普段から感じていたからです。
一般的に、天文に興味を持つキッカケや、興味を深めるのには、天体写真の効果って絶大なものがあるんですよね。でもね、この分野に染まってしまうと、ふとした調子であることに気付くんですよね。
それは、「最近星見ていないナァ」、いや、もとい、「せっかく乗鞍まで行ったのに「ガイド星」しか見なかった...なんてネ。
遠征したって、移動観測にはそんなに多くの機材を持っていけないし、あれを削って、これは重いから...とかやっていると、結局最後に残ったのは写真撮影の機材ばかり。最近はオ−トガイダ−が普及したのは良いけれど、
長時間露出の間は手持ちぶたさでしょうがない。じゃあ、望遠鏡で星でも...と思っても、撮影機材とカメラにお金をかけすぎて見る望遠鏡もない。撮影対象確認用の7×50の双眼鏡で星空探訪...まぁ、悪くは無いがちょっと物足りない。
星見の原点って...やっぱり星を”見る”ことなんじゃないかなぁ...って最近になって思うわけです。
”キミは写真派?それとも眼視派?”なんてことをよく聞かれますが、私は決まって”僕は欲張りだから両方だよ”って答えます。でも、実際に両方なんだよね。
天文雑誌のフォトコン常連さんの写真を見ると、自分でもこのくらい素晴らしい写真を撮ってみたいものだと思うし、実際に写真も撮っています。でもなぁ...必死になって写真を撮っても、ナマの光を見ないとどうも物足りないしナァ。
それと、本当に極一部ではあるけれど、異常に光に過敏になって周りを不愉快にさせる自己中心的なヤツ...が、悲しいかな富士山とか乗鞍とかに行くと必ず(と言うと語弊があるかも知れないが...)
いるんだよね。下を向けて付けた赤いペンライトの光が20mも30mの先で撮影しているヤツのフィルムをカブらせるわけないだろう!だいたいちゃんとフ−ド付けていれば大丈夫だっていうの!肩を怒らせて「撮影してるんだからライト消せ!」
だもんね。これじゃあ、ライトを付けた本人じゃ無くても腹が立つよネ。
もっともこんな人は全体の中のほんの一握りの人間で、おそらく経験の浅いマニアの方だと思います。というのは、実際に撮影したネガを見ると、直接車のライトで照らされたりしない限りカブらないんですよネ。
特に、直焦点撮影では、フ−ドをしっかりして散乱光がフ−ドの内側を照らさなければ、車のハイビ−ムに照らされても結構大丈夫なものです。富士山の新5合目とか、乗鞍の大雪渓駐車場とか、撮影中に頻繁に車のライトに晒されますが、
ネガを後で見ると全然大丈夫なんですよね。だから、撮影中の懐中電灯程度の明かりなんてそんなに過敏になる必要がないわけです。経験の浅いマニアの方は、どのくらいの明かりならダメ、どのくらいならOKというのが分からずに、やみくもに過敏になってしまうのでしょうね。
撮影中の明かりにそんなに過敏にならなくても大丈夫という例をひとつ。
もう、2年ほど前になりますが、私がまだ横浜にいた頃の6月の富士山新5合目でのこと。下界は雨でしたが富士のお山は快晴でした。私は夕方からスタンバイしていましたが、
22時頃に某販売店S社のE氏と同社の広告で機材紹介をしている有名なY氏が到着、機材組立時にランタンを煌々(といっても天文マニアが見れば煌々であって、明るめの車のル−ムランプ程度と思って下さい)と付け組立、撮影に入っても明かりを付けて何時までも消す気配がない。
すると、50m位先からスタスタと歩いてきた大学生風の男が「明かり消して下さい!撮影してるんです!」ときたもんだ。Y氏は「スミマセン」と言って、いくつか付けていたランタンの内一番暗いランタンを1個だけ消して、相変わらず煌々とランタンを付けたまま撮影している。
すぐ近くで一部始終を見ていた私は可笑しくてしょうがなかった。まぁ、Y氏に物言いする大学生も良い根性しているが、一番暗いランタンだけ消したY氏も良い根性してるよネ。結局、この日に彼らが撮影した写真は、
Y氏は某誌のフォトコン入選、E氏は自社の広告の中で新製品で撮影した見本写真として使っていました。Y氏達の明かりを付けて活動するスタイルの是非は別にしても、まぁ、つまり何が言いたいかというと、これだけ明かりを付けた中でも長時間露出をしてフォトコンにも入選できる...
じゃ無かった、撮影中の明かりにバカみたいに過敏にならなくても大丈夫だよ、ってことなんですよね。
まぁ、いずれにしても写真を撮る皆さん、明かりに過敏にならないでマナ−を守って星見を楽しみましょうね。眼視も楽しいよ!
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