天体の自動導入について
昨今は、自動導入装置なるモノが発達したおかげで天体観測もずいぶんとラクになったものだ。かく言う私も、
実はスカイセンサ−2000という自動導入装置を購入してしまった。

スカイセンサ−2000のコントロ−ラ−
赤道儀の極軸はラフに北に向けただけでOK。基準星を2個導入して位置の設定をすれば、自動導入の設定は終了。
モ−タ−が1200倍速で目的天体を捉えていく様は爽快感すら感じます。
従来は、観望会でも星図とにらめっこしながら星並びを覚え、ファインダ−で一つ一つ星を辿って目標天体に辿り
着く、というようなことをしていましたが、自動導入は本当に楽だぁ!ウラノメトリアなんて要らなくなっちゃうネ。
やはり、従来の完全手動方式でやってますと、どうしても一晩で観望できる対象の数が制限されてきます。私が一晩で手動導入で確認
した天体の最高数は、たぶん今年のメシエマラソンで記録した56個という数字が最高だと思いますが、たとえ空の条件が良くても体力
的な問題や対象をいちいち星図で確認する煩わしさなどを考えると、50〜60という、このあたりの数字が限界になってくると思いま
す。(これ以上の数こなすと、本当に疲れるんだよね。)
でも、自動導入だと、この数は楽に倍以上になるでしょうね。なんたって導入に手間がいらない!
と、ここまでは自動導入肯定派の発言なのですが、初心者の方、特に自分の望遠鏡で天体の導入の出来ない方が自動導入装置に走るの
は反対です。なぜなら、最初っから自動導入で入ってしまうと「星図を見なくなってしまう」からです。
「星図を見る」あるいは「星図を読む」ことって、結構大事なことなんですよね。よくいつまで経っても「星座が分からない」、「メ
ジャ−な天体がどこにあるか分からない」という方を見かけますが、ただ単に実際の空の下で「星図で星を辿る」作業をしていないから
だと思うんですね。星座などは星図で辿れば実際の空の中ですぐに探し出せるようになるはずだし、メジャ−天体は何度も導入していれ
ば星並びなども自然に覚えてしまいます。このステップを経ていない初心者の方がいきなり自動導入装置に走ってしまうと、実際の空で
自力で入れて見ているのは2個の基準星だけになってしまい、いつまで経っても天体の位置などを覚えることが出来ないわけです。
つまるところ、自動導入装置は或る程度のキャリアの方あるが、次のステップとして効率的に観望天体数をあげるなどの目的で使うと
か、都会地でのCCDカメラを使った天体観測での導入に使うべきです。
初めて望遠鏡を買う人に、「これで導入は大丈夫!」などと言って売りつけるような代物では無いと思いますし、導入技術を持たない
初心者が自動導入のみを頼って購入しても、おそらく使いきれないんじゃないかとも思います。自動導入のコントロ−ラ−を握りしめて
「さて、何を見たら良いんだろう...」となるのが関の山では?
手動導入で丹念に星図で位置を調べながら天体を導入するのも、天体観測の醍醐味の一つですよね。自分で導入することによって、
天体を見る「目」を養うことができますし、自然と星座や星並びを覚えてしまいます。また、何よりも望遠鏡の基本的操作方法を覚える
ことができる、一番の近道です。
自動導入で天体を導入するのは良いけれど、その天体がどこにある天体なのかということもキチンと把握しましょうネ!モ−タ−の
電池が切れたら何も導入できない、じゃ情けないよ!
でも、やっぱり自動導入は便利だ.....。
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