しし座流星群と天体観測のマナ−について
マスコミがバカ騒ぎしたしし座流星群が終わりました。皆さんはしし座流星群を堪能することができたのでしょうか?
私は大台ヶ原へ行ったのですが、散々な目に遭いました。それは、にわか天文ファンのあまりにも酷すぎるマナ−無視の
行動のため...。
普段の天体観測地の現場においては、天文ファンは少数派であることが多く、周りはほとんど登山客だったりキャンプ客
の方々だったりします。そのため、我々も周囲の方々が一般的目的であることを十分認識した上で活動しています。私が
雑感のペ−ジ「天体写真を撮る人のこと」の中で、明かりについてのコメントをしているのも、このような周囲の状況下では
単なる天文マニアの一般的マナ−を押しつけることが出来ないため、控えめなコメントをしているのです。
しかしながら、先日のしし座流星群という一大イベントの異常ぶりはどうでしょうか?周囲の人々は少なくても皆しし座
流星群という天文現象を観測、いえ、見物に来た人々なのです。
彼らがしたこととは、既に観測地に他の観測者が居るにもかかわらず、車のライトで他の観測者を照らし、セッテングした
機材の周囲を減光もしていない強力ライトで徘徊し、タバコを吸い、付近にゴミを撒き散らかし、駐車場内の車はアイドリング
している車ばかりで排ガスだらけ.....。既にしし群が飛んでいる2時3時頃になっても続々と車が登ってくる。
おい、お前ら、一体何しにここに来たんだ!星見に来たんじゃないのか?星見に来るなら最低限
星見のマナ−くらい勉強して来い!
そんなに煌々と明かりを照らしたら、全然星が見えないじゃないか!お前ら何のために大台ヶ原まで来たんだ!だいたい時間ぎり
ぎりになんて来るな!天体観測は明るい内に移動しておくのは常識だぞ!遅れて暗くなってから観測地に入る時は、入る前にスモ−ル
ランプに落として、目を暗さに慣らしてから入るんだよ!それをハイビ−ムで入って来やがる...馬鹿野郎、目がダメになるだろう!
人の目が完全に暗順応するまでに30分はかかるんだぞ!おい、機材の周囲を減光もしないライトを持って平然と歩くな!写真撮って
いたらどうするんだ!赤いセロハンで減光しろよ!機材の側でタバコ吸うな馬鹿野郎。レンズが曇るぞ。ゴミを散らかすな!山の
ゴミは持ち帰れ!当たり前だろう!アイドリングで排ガスをまき散らすな!環境破壊だぞ!寒いのは最初から判っているだろう。
ちゃんと防寒の準備をしてこい!こんな当たり前のことも分からないのなら最初から来るな!
私は、これ程楽しみにしていた天文現象、もう昨年からロケ−ションまで考え、これに合わせて機材の充実などを図り、万全の
準備をして臨んだしし座流星群を、たかだか昨日今日新聞やテレビで知った彼らにわか天文マニアにぶち壊しにされたのです。
この状況下では、とても写真を撮ることなど出来るハズも無く、私は撮影を無念の思いで断念したのです。
非常に腹立たしい思いで一杯です。確かに天候は悪く、彼らが居なくとも十分満足な成果は得られなかったかも知れません。しかし、
天候が原因ならまだ諦めの付く話ですが、原因は彼らです。憤りすら感じました。彼らを作り出したマスコミが諸悪の根元と思いますが、
それにしても、星見に来た人間に星見人の楽しみを奪われたと言う思いは強く私の中に残りました。
今後の天文普及のあり方も、少し考えねばいけませんね。一般人に天文の興味を伝えるのは結構ですが、こんな行き過ぎた
結果になると、結局バカを見るのは元々の天文ファンというのは...ちょっと納得できませんね。私が書いた上記のような
状況は、大台ヶ原に限ったことではなく、各地の観測地(それも、ほとんど人が来ないと思われた農道に至るまで!)で繰り
広げられたようです。私たち天文ファンがなぜ空の暗い観測地を求めているのかわかりますか?すでに自分たちの生活空間では
星を見る場所が失われているからです。そして、より暗い空を求めて山の奥地まで入っていっているのです。その、数少ない
我々の観測地をあなた方に土足で踏みにじられたら、我々はどこへ逃げていけば良いのでしょうか?
私のHPでもしし座流星群に関する情報を流し、これを見られて観測地に行かれた方もいらっしゃるかもしれません。でも、
私はこんな傍若無人の烏合の衆を作り出すために情報発信していたのではありません。
マスコミ報道のあり方を含め、今後のためにも皆さんに考えて戴きたいと思います。
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