第四話:我是从日本来的(私は日本から来ました)
Tは卒業式で「君が代」を大声で歌う純粋な日本人である。が!何故か新宿の韓国街なんかを一人ブラブラしていると、余裕でハングル語で話し掛けられたりする。そしてこのおかしな現象は天津でも変わらなかった。今日の夕飯は「中華はもう飽きた!」と部長からの"泣き"が入ったので、マクドナルド下にある焼肉屋に行った。この焼肉屋は味もいいし、値段もまあまあだし、何より日本語のメニューが置いてあるのでT一行の間でも評判である。韓国料理好きのTはノリノリでホテルを出発し、いちばん最初に店に入り「ニイハオ☆」なんて言いながら席に着く。そして次の瞬間!ウェイトレスのお姉ちゃんはフツーの顔してハングル語メニューを優しくTに手渡してくれた。ここで不快な表情を浮かべて日本語メニューに変えてもらえばいいのだが、小心者Tは「謝謝」と応える始末…。その後、東條英機似の上司からの「日本語のメニューないの?」という一言で全ては解決したが(さすが軍人)、何だか納得のいかない夜でした。
MK談;日本語べらべら喋っていてもハングルで話し掛けられるTチャンはその昔「She was He!」とガキに女だとまで
思われた。金正日に人さらいされるのもそのうちでしょう。見覚えのないミッキーマウスのぬいぐるみが部屋に残され行方不明
の暁にはイギリス人スチュワーデスと同じ部屋で奉仕活動に励む旅に出たと思い電球取り替え任務はあきらめます。
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第五話:対不起(ごめんなさい)
日本にいる時は石田純一なみにファッションに気を遣っても、出張中は出来るだけ荷物を少なくしたい。そこで白いTシャツと
ジーパンという今どき吉田栄作でもしないような恥ずかしい服装で生活している。これが結構この街の人と馴染んでしまうらしく、
よく声を掛けられる。今日も街を散策していると、前方にどう見ても田舎者の女の子
(畑仕事焼けした肌にタオル地の帽子、両手にはでっかい荷物を抱えている)が周りをキョロキョロしながら立っていた。
困ったことに、彼女とTの距離が近づくにつれ、向こうはTの顔ばかりを見ている。よーく見ると中山美穂似の可愛い感じ。
そして二人がすれ違う瞬間、やっぱり彼女はTに道を聞いてきた。もちろん中国語で…。
ここでミスタ−人権ジミー・カーターなら言葉が分からなくても優しく接するのだろうが、小心者Tはアッサリ無視してしまった。
振り返ると彼女は可哀想なぐらいの悲しい表情でこっちを見ている。ごめんなさい田舎者のミポリン。
本当の天津の人はこんなに冷たくはないんだよ。
MK談;え〜そろそろ注釈が必要になってきました。ミスター人権ジミーカーターとは元アメリカ大統領、
なんの取りえもなくそれでも外交の地位につきたい彼は単に「人がいい」を売りにして最近登場。Tはそれが言いたいのです。
女を見る目がないTの事ですので多分このミポリンはTをだまそうとミドリ目でアヘンでも売り付けようとしていたと
MKは睨んでおります。
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第6話:天津の風
このコーナーのタイトル画にも書かれている「天津の風」について…。最近はバッグパッカー系の旅行記なんか読んで甘い幻想を
抱き、親の心配も省みずにふらっとアジアに出て行ってしまう人が多いのではっきり断言しておくが、
ここ天津の空気は異常にキタナイ!!例えて言うなら、街中がゴールデンウィーク初日の用賀インターである。
単なる偏見で書いているのではなく、ちゃんと証拠もある。皆さんご存知だと思うが「汚い空気を吸うと鼻毛が伸びる」
というのは煙草を覚え始めた中学生の間では定説。Tの一行には専属の地元のタクシードライバーさんが付いているが、
この人の鼻毛は"ふっさふさ"である。いや、正確には"ふっさふさ"も通り越して、よく土産物屋に置いてある太い鉛筆の芯のように、
尖った毛のかたまりが下に向けて突き出ているのである。毎朝このドライバーさんの笑顔を見るたび
「こんな惨劇が起こる前に日本に帰れますように」と願うTであった。
MK談;注釈=用賀インターとは動かない環状線の中でほとんど道が駐車場化している渋滞のメッカの事です。
天津では雨だろうが嵐だろうが毎日がツールドフランスのごとく自転車がぶんぶんかっとびその中を車がすりぬけている。
武田鉄矢ぐらいにならないとそんな道を横断は出来ないらしい。
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