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有明海のこと

年明けからこっち、有明海では養殖海苔の色落ちの被害が非常に深刻で、ローカルニュースでは連日のようにトップ扱いになっている。原因は、プランクトンの大量増殖により、海苔の栄養分となるはずの窒素やリンの海水中での濃度が非常に低くなっているからだということだ。ではなぜ、そういう事態になったのか・・・・。先月、有明海の干潟のもつ自然の浄化作用の素晴らしさについての雑文をアップしたばかりだったので少なからずショックだった。「宝の海」と思われていた有明海が、何かおかしくなっているのだろうか・・・。

水産関係の研究機関の調べによると、植物プランクトンの大量増殖による赤潮の発生の原因は、夏場に例年より高い気温の日が続いたからではないかと推測されているようだ。すでに8月時点での佐賀新聞の記事にも赤潮の発生と海産物への被害について触れられていた。とはいえ、気象条件は原因のひとつに過ぎないだろうし、まだ不明な点も多そうだ。 県レベルでも九州北部4県が原因究明のための連絡体制をとったとか、国からも農林水産省の調査が入ったりとか、ここのところ有明海についてのニュースを耳にしない日はまずない。

そして今回の被害に関して、原因の一つではないかとにわかにクローズアップされているのが、あの諫早湾の干拓事業である。長崎・佐賀・福岡・熊本の漁業協同組合では、干拓事業中止を求めるために、4県合同で数千隻の漁船によるデモを企画しているという話もあり、事態はどんどんおおごとになっている。

こればかりは、詳細に調査しないとなんとも言えないのかもしれないけれど、諫早湾が全く関係ない・・・と言いきることはできないように思える。湾を閉めた内側で多くの生物が減少しているのは事実だし、湾の外側では潮の流れが変わってしまっている可能性も否定できない。これからもまだしばらくはこのニュースは続くと思うが、このことは一時的な話題に終わらせるのではなく、公共事業のありかたや、海への向き合い方について、きちんと考えていくことが必要ではないだろうか・・・・と感じた。

2001.1.20記


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