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大阪の東洋陶磁美術館
12月1日、大阪市の中之島にある、大阪市立東洋陶磁美術館に行って来た。以前、うちの掲示板で、ある方から、ここには古い中国の陶磁器がすごく充実していると教えて頂いてたので、機会があればぜひ行ってみなくてはと思っていたところだった。またこの美術館には、国宝に指定されている南宋時代の油滴天目茶碗も展示されていることも後で知った。
ラッキーなことに、今回の1泊2日の大阪出張は2日目のお昼過ぎで用事は終わり。その日のうちに帰りさえすればいいので、せっかくのチャンス、美術館見学に行くことにした。出張で訪問していた地は天満橋の近く。地図で調べると、中之島の美術館までは楽に歩いて行けそうだ。お天気も良かったし、途中、バラ園なども眺めながら美術館へ向かった。
美術館に到着してみると、2000年10/3〜2001年1/28まで、人間国宝である濱田庄司氏(1894〜1978)の特別展が行われていることがわかった。神戸市在住の、堀尾幹雄氏から美術館に寄贈された200点あまりの濱田作品コレクションの
特別展示だということだった。実は濱田庄司さんという名前を聞くのは初めてだった。プロフィールによれば、河井寛次郎やバーナード・リーチとも親交のあった方らしい。展示の中にはこの両氏の作品も併せて紹介してあった。しかし、正直なところ、私自身はまったく芸術的なセンスを見抜く目というのを持たないのか、どういった作品が「すごい」のか、良く分からないでいる。いくらキャプションで絶賛されていても、なかなかピンとこない。
展示物は全体的に、飾りっけのない、時には大胆な柄を描いた素朴な感じの作品が多く、それはそれで温かさを感じた。中でも、ピンク色(というか肌色というか)がかった抹茶碗の色合いが何となく好きだな〜、とは思った。でもやはり、私が磁器の町で生まれ育ったこともあるとは思うけれど、土物は難しい。磁器の場合だと、形が歪んでいたり釉薬が滴れてしまったり表面に黒いポツポツが出たりすると、それは欠点とはっきり分かる。でも土物の場合には、その歪み具合が絶妙だとか、釉薬の流れ具合が「景色」を生み出しているというようなプラスの評価に繋がったりする。個人的にはその辺りの評価の見極めが良く分からない。いくら有名な方の作品だからといって、またいくら人が「これは素晴らしい!」と評価しているからといって、単純に、ほんとだ、すごいね〜、とは感じることができないのです。個人的には、物の好き嫌いは、やっぱり個人の好み次第、と思うから。
さて、今回、特別展が行われていたために常設の展示品は大幅に縮少されていた。特に中国の陶磁器の展示品がすごく少ないのが少々残念だった。さすがに国宝の油滴天目茶碗は目玉なのだろう、外さずに展示してあった。釉薬の黒い肌に、銀色に輝く無数の滴が散らばっている、とてもきれいな茶碗である。予想していたよりもちょっと小ぶりだった。でも私自身の好みとしては、同じ部屋にあった、南宋時代の青磁の壷の方が好きだ。貫入の全くない、やや緑がかった青い釉薬は、寒色系でありながら柔らかくて温かい。どこが良い、とか言うのではなく、ただただ惹かれる色合いなのです。また、明の時代の景徳鎮の赤絵の皿も僅かではあったが展示してあった。1573〜1620年の間の万暦帝の時代のものとされている。デザインはかなりゴテゴテしていたが、形の完成度や素地の白さ、赤や緑の鮮やかな色合い、そして欠点の少なさなど、同時代の有田での状況を考えてみると、その時代の中国はまさに磁器の先進地だったんだなぁ・・・・ということを感じてしまった。
中には日本の陶磁器の展示室もあり、柿右衛門スタイルといわれている「相撲人形」も2体、展示されていたが、ここにもこの人形があるとは知らなかった。馴染みのある人形に出会ったので何となく嬉しくなってしまいました。
でも次回、また機会があったら、常設展がもっと充実している時に見学に来たいと思っています。
2000.12.9記
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