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SI単位系 | 長さ | 面積 | 体積・容積 | 質量・重量 | 時間 | 速度・加速度 | 力・圧力・応力 | 仕事・熱量・エネルギー | 仕事率 | 温度 | 大きな数 | 小さな数


SI単位系について
SI単位の"SI"とは、フランス語の"Le Systeme International d'Unites"、つまり「国際単位系」の略称です。国際的に単位を統一しようという世界で最初の条約は、1875年にフランスで締結されたメートル条約で、その後もメートル法を基本にした単位の統一が進められてきました。そして1960年、国際度量衡総会において採択された世界共通の単位系が、原則「一量一単位」であるSI単位系です。

日本では1993年に新計量法としてSI単位系が正式に採用され、非SIである単位は2〜6年の猶予期間の後に、証明行為や商取引の場での使用ができなくなりました。もちろん、公的な資料とは関係ない普段の生活の中では、SI単位以外の単位も問題なく使うことが出来ます。確かに公的には何らかの統一が必要であり、生活の中でもある程度単位が統一されていた方が何かと便利ですね。だけど個人的には、それぞれ歴史のある旧来の単位が無くなってしまうのは寂しい気もしますし、多分、無くなることは無いと思います。

旧来の単位については別ページで詳細を紹介していますが、ここではひとまず、基本となるSI単位、およびSI組立単位について紹介します。

◆SI基本単位◆
単位の名称 単位記号 備 考
長さ メートル m 定義:1秒の1/299,792,458に光が真空中を進む距離。
北極点から赤道までの子午線の長さを実測し、その1000万分の1を1メートルとしたのが最初の定義です。これをもとに、基準となる金属製のメートル原器も作られましたが、より正確さを期すために、現在ではレーザー光線を基準とした上のような定義となっています。
質量 キログラム kg 定義:国際キログラム原器の質量に等しい。
SI基本単位でありながら、キログラムだけは1000倍を表す接頭語のkがついています。これは、メートル法の質量の基本単位としては先に「グラム」が定義され、その後、その1000倍のキログラムに基本単位が置き換わってキログラム原器が作成されたことに由来します。キログラムを新たな単位として定義しても良かったのでしょうが、すでに生活に密着していた単位であったために、そのまま現在に至っています。ところで普段の生活の中では「質量」という表現はあまりなじみが無く、「重量」とか「重さ」で済ませることが多いです。地球の重力加速度の下では、質量も重量も同じ数値になるので、日常的にはあまり厳密に考える必要もないと思いますが。
時間 s 定義:セシウム133の原子の基底状態の2つの超微細準位の間の遷移に対応する放射の9,192,631,770周期の継続時間。
最初の定義は「平均太陽日の86,400分の1」でしたが、地球の自転周期が不規則であることから、次に公転周期を基準とし「1太陽年の31,556,925.9747分の1」という定義に変更されました。現在では、さらに正確を期すために、上記のような定義となっています。
電流 アンペア A 定義:真空中に1mの間隔で平行に置かれた無限に小さい円形断面を有する無限に長い2本の直線状導体のそれぞれを流れ、これらの導体の長さ1メートルごとに2×10-7ニュートンの力を及ぼしあう一定の電流。
電気関係の最も基本となる単位ですが、何せ目に見えないので、感覚としてはピンときません。
温度 ケルビン K 定義:水の3重点の熱力学温度の1/273.16。
いわゆる「絶対零度」が0ケルビンにあたり、セルシウス℃でいえば−273.15℃のことです。SI単位系では例外的に、温度に関してはケルビンとセルシウス℃の両方の使用が認められています。目盛の大きさでいえば1ケルビンも1℃も同じなので、換算は非常に簡単です。また、人間が実感できる温度付近の値の大きさからいっても、ケルビンよりもセルシウス℃の方が、より感覚に合っていると思えます。
物質量 モル mol 定義:0.012kgの炭素12の中に存在する原子の数と等しい数の要素粒子または要素粒子の集合体(組成が明確にされたものに限る)で構成された系の物質量。
あらたまってこの定義を見たとき、要素粒子って何? と思ったのですが、いわゆるアボガドロ数(6.022×1023)のこと。つまり、アボガドロ数の原子で構成された系の物質量のことですね。
光度 カンデラ cd 定義:周波数540×1012Hzの単色放射を放出し、所定の方向の放射強度が1/683W/srである光源の、その方向における光度。
これも何やら難しい説明のようですが、カンデラが光度の単位として採用される1951年までは、蝋燭を表す「燭」が光度の単位として使用されていました。そして、カンデラの数値は「燭」の数値とほぼ等しいので、1カンデラというのはおおよそ蝋燭の明かりを想像すれば感覚としてわかりやすいと思います。

以上の7つがSI基本単位と呼ばれるものです。電流や物質量は別としても、比較的人間が実感しやすい大きさの単位を1単位として使用されているように思います。しかし当然のことですが、実際には基本の1単位よりはるかに大きな量、小さな量をはかる場面も出てきます。例えばメートルという単位は、東京からニューヨークまでの距離を測るには小さすぎ、昆虫の体長を測るには逆に大きすぎます。そこでSI単位では、桁数の増加に伴って量が読みにくくなるのを防ぐため、大きな量、小さな量を表すのに接頭語をつけるようになっているのです。大きい数、小さい数の接頭語は下の表のとおりです。

値(大) 接頭語と記号 値(小) 接頭語と記号
10 da (デカ) 10-1 d (デシ)
102 h (ヘクト) 10-2 c (センチ)
103 k (キロ) 10-3 m (ミリ)
106 M (メガ) 10-6 m (マイクロ)
109 G (ギガ) 10-9 n (ナノ)
1012 T (テラ) 10-12 p (ピコ)
1015 P (ペタ) 10-15 f (フェムト)
1018 E (エクサ) 10-18 a (アト)
1021 Z (ゼタ) 10-21 z (ゼプト)
1024 Y (ヨタ) 10-24 y (ヨクト)

とはいえ、日常生活で頻繁に使うのは、せいぜいミリ(10-3)からキロ(103)くらいまででしょう。科学の世界では、ナノメートルやフェムト秒、ピコファラド(静電容量を表すSI組立単位)、など、かなり小さな量を表す接頭語も使われますし、コンピュータの世界ではギガバイトという単位も一般的です。また最近では、電磁波の世界でテラヘルツ波という言葉も耳にします。しかしペタ(1015)より大きかったり、アト(10-18)より小さかったりする量についてはほとんど聞いたことがありません。よほど専門的な世界では使われているのかもしれませんが・・・・。いつかはそういった、非常に大きな数を表す接頭語、小さな数を表す接頭語が一般的に使用される日が来るのでしょうか。

SI基本単位を組み合わせることで、様々な組立単位となります。ほとんどの組立単位は、SI基本単位の記号だけで表すことができますが、組み合わせが複雑になっていくと単位が本来持っている意味合いがわかりづらくなることから、場合によっては組立単位に独立した名称・記号が与えられることもあります。

◆主なSI組立単位◆
単位の名称 単位記号 組立単位記号 備 考
面積 平方メートル m2 SI接頭語を使用する場合、接頭語は基本単位に付きますので、cm2はm2の10,000分の1、km2はm2の1,000,000倍となります。
体積 立方メートル m3 ここでも接頭語は基本単位に付きますので、cm3はm3の1,000,000分の1、km3はm3の1,000,000,000倍となります。
平面角 ラジアン 無次元(m/m) rad ラジアンは、円における弧の長さと半径の長さの比で表される平面角の値です。長さと長さの比なので無次元の数になってしまいますが、一応、組立単位として分類されています。
立体角 ステラジアン 無次元(m2/m2 sr ラジアンが平面角なら、ステラジアンは球における立体角を表します。球の中心を頂点として、球の半径の2乗の面積にあたる円を球体表面で切り取る立体角が1ステラジアンです。こちらも面積と面積の比で無次元の数になりますが、SI組立単位として分類されています。
速度 メートル毎秒 m/s 1メートル毎秒とは、1秒あたり1メートル進む速度です。
加速度 メートル毎秒毎秒 m/s2 1メートル毎秒毎秒とは、1秒あたり1メートル毎秒の速度を増加させる加速度です。
周波数 ヘルツ s-1 Hz 1秒間の間に繰り返される周期運動の回数
密度 キログラム毎立方メートル kg/m3 1m3あたりの物質の質量。例えば水の密度は1000kg/1m3となります。しかし実際には、水の場合、1g/cm3と表した方が直感的にわかり易いと私は感じます。
ニュートン kg・m/s2 N 「質量1kgの物体に、1m/s2の加速度を与える力の大きさ」が1ニュートンとなります。
圧力/応力 パスカル N/m2 Pa 1m2あたり1ニュートンの力が作用する圧力、または応力が1パスカルと定義されます。これを基本単位のみで表すと、kg・m/s2m2となり、一見しただけではどういう単位なのか非常に判りづらくなってしまうひとつの例です。
仕事/熱量/エネルギー ジュール N・m J 1ニュートンの力が、その力の方向に物体を1m動かす時にする仕事が、1ジュールと定義されます。基本単位のみで表すと、kg・m2/s2となり、これも何だか判りづらいですね。ジュールは仕事量の単位であるほかに、熱量、エネルギーの単位としても共通に用いられるので、熱エネルギーと、そのエネルギーでできる仕事量の変換などに非常に便利だと言えます。
仕事率/電力 ワット J/s W 1秒間に1ジュールの仕事をする割合が、1ワットと定義されます。SI基本単位のみで表せばkg・m2/s3となり、やはり本来の意味が見えづらくなります。電力の単位としてもワットは用いられますので、動力と電力の計算を一元化することができ、非常に便利です。
電気量 クーロン A・s C 1アンペアの電流によって1秒間運ばれる電気量がクーロンと定義されます。
電圧/起電力 ボルト W/A V 1アンペアの電流が流れている導体の中のある2点間で消費される電力が1ワットであるとき、この2点間に存在する電位差を1ボルトと呼びます。
電気抵抗 オーム V/A W 電圧差1ボルトの2点間を1アンペアの電流が流れているとき、その2点間の電気抵抗が1オームと定義されます。「電圧=電流×電気抵抗」というのは、誰もが中学校の理科の時間に習ったことのある公式でしょう。


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