なぜリフォームするのかを考えてみよう

 リフォームや増改築は、まず、それぞれの目的をはっきりさせることが大切です。例えば、「サニタリー廻りをもっと快適に気持ちの良いものにしたい。」「子供が成長したから個室をつくりたい。」「親と同居の二世帯住宅にしたい」「年老いてきたのでバリアフリー対応の住まいにしたい」など。新築と違って簡単に考えすぎな面もありがちですが、安易に考えていると大失敗することにもなりかねません。家族会議を開いて、家族全員の意見をまとめコンセプトをしっかりと確認してから始めることが大切です。


 これからのライフスタイルを考えてみよう

 さて、リフォームすることが決まったら、これからどんなライフスタイルを送っていくのかというのを考えましょう。これから、家族構成や家族形態がどうなってゆくのか。例えば、結婚すると子供が生まれることでしょう。子供が大きくなると幼稚園、小学校、やがては、高校、大学となり数年もたてば、社会に出て独立してゆきます。そんな中で子供が小さい頃は、あくせく子育てのために時間をさかれていたのが、自分の時間も増えてゆき、趣味も楽しみたいと思うようになってきます。そして、年老いてゆくと、ゆっくりと人生を楽しみたいとも思います。その長い老後をどう生きてゆくのか、それが、これからの課題かもしれません。
 こんな感じで家族の構成、形態はその時々により変化してゆくのです。そうした時に、ライフスタイルにふさわしいのは、どんな器なのか、その答えを知る必要があるのです。


 具体的にプランをイメージしてみよう

 
どんなライフスタイルを送るのか解ったところで、どんな住まいが必要なのかを具体的にイメージしてみることが必要になってきます。
 子供が思春期になると個室が必要になってくるでしょう。子供も大きくなると就職し、結婚となると家を出ていくと子供部屋は不要となってきます。逆に、二世帯同居ということになるかもしれません。そして、年老いてくるとバリアフリーへの配慮も必要になってくるのです。
 こうなるとこれに対応するプランが果たしてどんなものなのか、具体的なプランがわいてくるでしょう。子供部屋は、2つ必要で将来は、ここを趣味の部屋にするとか、ゆくゆく、子供夫婦が戻ってくることを想定してここに水廻りをもってくるとか・・・ よくわからなければ、紙と鉛筆を持って、実際に書いてみるとよくわかるでしょう。
 イメージなどがなかなか、わいてこない場合などは、雑誌とか実際の現場などを見るのもよいでしょう。そして、そのイメージをはっきりと設計士に伝える事が大事です。設計士は、それらのイメージをトータルに整理して実際に図面として表現します。
 リフォームも一時の事だけを考えておこなってはいけません。長い目でみてどんな対応もできるように工夫をしないといけないのです。


 新築かリフォームか
 新築して10年もたつと家族も変わり、ライフスタイルも変わってきて、家への不満もいろいろとでてきます。10年くらいならば、家の痛みも少なくリフォームも考えやすいのですが、20年30年ともなるとかなり痛んできます。新築当初から良い材料、きちんとした監理の元で施工され、手入れもしっかりとしてきた家は、50年でも100年でももちます。こうした家ならば、現在の住まい方をプラスしたリフォームも可能なのですが、そうでない家の場合ですと迷うものです。その際には、何を基準にして決めればよいのでしょうか。

 住まいの健康診断を受ける
 リフォームするのか建替えをするのかを決める基準として現状の家の状態をチェックしてもらうのが良い方法といえます。特に構造部分のチェックは重要です。十分なチェックなしに解体してみれば、土台が白蟻に食われていたとか、柱・梁などの重要な構造部分がひどく痛んでいた、外壁が浮いてしまって使い物にならないなどよくある話しです。
 また、法規的にも建替えを考えていたら、昔と法規が変わって、建蔽率(けんぺいりつ)・容積率とも厳しくなっていて、現状よりもさらに小さく、要望通りの部屋もできない可能性もあります。
 現状の立地条件も関係します。現状の地盤がまわりより低くてじめじめしている場合などは、リフォームしたところで、決していいものにはなりません。根本的に地盤をかさ上げしたりして、基本から変えなければならないので、建替えた方が良いでしょう。
 これは、一般的には依頼先が決まっておれば、そこに依頼すれば無料でやってくれると思います。ただし、別に外部依頼した場合は、別途費用が発生する場合もあります。いずれにしても素人では解らないと思いますので、経験豊富な建築士に依頼するのが良いでしょう。

 工事金額で判断する
 リフォームは、必ずしも新築より安くできるといいきれないところがあります。解体するのも一気に壊してしまうのと、部分的に手作業で壊してしまうのとでは値段は全然違ってきます。間取りを大きく変えたばかりに、その補強費用が新築するより高くついた、住みもってやるので養生費などの仮設費が高くついたなど思っているより効率が悪くて高くつく場合が多いのです。
 この程度までならリフォームの方が良い。これ以上のお金を出すなら新築の方が良いというは、この判断も素人ではしづらいところがあると思いますので、プロに委ねた方が良いでしょう。

 プランニングの融通性はあるのか
 リフォームには、新築とは違い、構造上の問題からできる事とできない事があります。木造でも在来の軸組工法ならば、補強すればたいていのことはできますが、枠組工法とか鉄骨プレハブ工法といえば、できない場合が多いのです。鉄筋コンクリート造でもラーメン工法ならば、壁を移動する事はできますが、壁式工法ならば移動する事は難しいのです。水まわりにしても、配管の都合で移動は難しいかもわかりません。こんな感じで、要望通りにできない事もありますので事前にチェックして決めるのが良いでしょう。