建築家は創造者という意識を持ち、具体的な設計、工事監理、そして引渡しまでのリフォームに関する全てを創造するプロデューサーとも言えます。
 建築家は、施主から全ての要望を聞きだし、それに対するプランを数種類用意してくれます。それをたたき台にして少しづつ理想に近づけてゆくのです。建築家は、決して先を急いだりして利益を追求したりはしません。常に施主の立場にたって、最も良い方法を見出します。
 建築家の仕事を整理してみますと以下のようになります。
 

  1. プランの作成
  2. 施工業者の選定
  3. 見積書の査定
  4. 契約の立会い
  5. 工事監理
  6. 引渡し立会い
  7. メンテナンス


プランの作成

 建築家は、施主から具体的にいろいろな事を聞きだします。なぜリフォームをしようと思い立ったのか。これから、どのようなライフスタイルを考えているのか。リフォームする住まいに対しどのようなイメージを持っているかなど・・・
 施主であるあなたは、ほんとに思っている事を素直に答えてください。曖昧な点は、話しているうちに明確になってゆく場合が多いです。どうしてもまとまりそうにない場合は、紙に書いてみるとよいでしょう。きっと、まとまると思います。このとき、建築家というのは、守秘義務がありますので決して人に漏らしたりはしません。安心して話すようにして下さい。また、リフォームのイメージを具体的に雑誌や写真などがある場合、それを差し出すとさらに具体的に話が進んでゆきます。
 ある程度、話し終えますと建築家は具体的にその答え(プラン)を数種類用意します。それをたたき台にして頭にあるイメージをどんどんと具体的に”もの”にしてゆくのです。
 そうして、これを何回も繰り返してゆき、これで大丈夫、と思ったときいよいよ施工業者の選定に移るわけです。


施工業者の選定

 プランが決定するといよいよ施工業者を決める事になります。たいていの建築家は、お勧めの施工業者を持っています。そのお勧め業者を紹介してもらってもよいし、知り合いに紹介とか、雑誌、インターネットなどで気に入った業者を見つけてもらっても良いと思います。いずれにしても、建築家は、無数にある施工業者の中から一番、ふさわしい業者を決めるお手伝いをしてくれます。
 その選ぶポイントとしては、

  • 価格
  • 見積内容
  • 技術力
  • 情熱
  • 実績
  • メンテナンス

などが決め手となります。

価格
 見積価格が安いからといってそれにとびついてはいけません。安い業者が必ずしも良い業者とは言えません。少々、高くても後々メンテナンスがしっかりしてたり、技術力が高かったりする場合もあります。安いからという理由だけで決めて、工事をやりだしたら倒産したとか、工事が終われば、もう関係ありませんと言って、二度と現れない会社だって存在します。やりだしたら見えないところで手抜き工事をしている場合もあるのです。

見積内容
 業者の決め手として見積内容をみればよくわかります。見積書というのは、その業者の顔であり、いいかげんな会社は、いいかげんな見積しか出す事ができません。きちんした見積というのは、単価が適正であったり、項目に重複・脱落がなかったり、数量などもきっちりと入っているものです。仕様とか規格品ならば、品番まで記入してあったり、あとで追加変更になったときにトラブルが起こることなく書類上で解決できるものであることが大切です。また、1式という書き方には、要注意です。後で、見積書の見方について詳しく説明しますが、非常に曖昧なところがあります。

技術力
 施工会社といっても、ピンからキリまでです。また、技術力も得手、不得手があって、その会社が何を得意としているのかを見極める事が必要です。既製品の取付程度の仕事しかできない工務店にいろいろと細工のある難しい仕事は頼んだらいけないのです。これは、過去の作品集とか実際の施工現場を見せてもらったりしたら、どんな会社であるか解ります。

情熱
 一口に情熱というのは、担当の人が情熱があることはもちろん必要ですが、その会社の経営者が仕事に対しどれだけの情熱を持っているかというのも大切な要素です。初代の経営者は、情熱を持ってやってきたのであろうと思いますが、親の代から二代目、三代目のボンボン育ちの息子の代になるとそうでない人もいるのが事実です。できる事でも情熱がないばかりに面倒くさいという言葉に代わってできない事もあるのです。
 これは、ちょっとして難しい面倒くさいような事を差し出したときに、どれだけの対応をしてくれるかというのですぐに見極めることができます。リフォームすることは、新築と同様に面倒くさくてイヤな仕事もたくさんあるのです。どんな事でも、元気に明るく素早く対応してくれる会社は良い会社と言えます。

実績
 過去の実績というのもある程度の参考になると思います。これまで、その会社はどんな仕事をしてきたのか。お客さんの反応はどうなのか。何かトラブルはなかったのか。年間売上げなども参考になるかもしれません。悪い会社にはお客さんは寄り付かないものです。
 会社に訪れた際に過去の実績、経歴、作品集など見せてもらうのが良いでしょう。そして、実際にリフォームしたお客さんにその評判を聞くのも良いでしょう。売上げなどは、インターネットでも帝国データーバンクなどで調べる事ができます。

メンテナンス
 さて、工事が終わり念願の新しくリニューアルされた住まいが手に入りました。しかしながら、住んでみて初めてわかる不具合というのも多々あるものです。建具がしまりにくいとか、床がギシギシ鳴るとか、クーラーが故障したとか・・・いくら注意して工事したつもりでも失敗することもあるし、機械には故障がつきものです。そのときに、その工務店はどのような対応をしてくれるのか。それが大切です。頼んだときには、調子よく、良い返事をくれたが、いざとなれば、なかなか対応が悪くて、いつまでたってもほったらかしというのもあるのです。定期的にメンテナンスに巡回してくれるシステムをもっている会社は良い会社と言えるでしょう。そうでない会社でも実際にリフォームしたお客さんにその評判を聞くのも良いでしょう。


 以上のようにその選定のポイントを挙げましたが、初めての人にとってみれば、施工会社を決めるというのは、とても難しい事だと思います。こんな時に相談にのってくれるのが建築家です。建築家は、その豊富な経験から正しい情報、会社を見極める眼というのを持っており、選定に失敗する確率を減らします。


見積書の査定

 上記で説明しましたように見積書を見る(査定)するというのは、非常に大事な事です。単価は適切か数量は、間違いないか、項目に重複、脱落はないか。チェックすることは多数あります。
 これを初めての人が見てもおそらく全くわからないでしょう。施工業者を決めるにも複数の業者から見積を取る事と思います。その内容を比較検討して業者決定の一つの目安にし、施主に解りやすく説明するのは、建築家の仕事です。


契約の立会い(契約書のチェック)

 施工業者が決まれば、いよいよ契約という事になります。契約においてもチェックすることは、多数あります。契約書のチェックの仕方は、後ほど詳しく説明しますが、契約内容によりもし何かトラブルが生じたとき、例えば、約束した期日に間に合わないとか、工事中に火災が起きたとか、予期せぬトラブルが生じたときどうするか、工事費の支払いはどうするかなどが契約書に書かれています。契約の仕方で良いリフォームができるかどうかがかわってきます。業者の言う事を鵜呑みにすることなく契約書の内容を建築家に見てもらい良い契約をする事が大切です。


工事監理

 契約が無事終了するといよいよ工事に入るわけですが、ここで大事なことは、監理ということです。監理というのは、実際に工事が図面通りにできているかどうか、見積書、仕様通りにできているかどうかをチェックし、不具合は直すよう指示することです。施工会社も悪い評判は立って欲しくないから手抜き工事などしようと思ってはいません。しかしながら、どうしても仕事が重なって手薄になったとか、ついうっかりとか、気が緩んだりしたりするものです。人間のすることに完璧はないのです。そういう時のために少しでも失敗を事前に防ぐために工事監理というのが必要になってきます。
 これは、自社でももちろんやることなのですが、施工会社とは全く関係のない利益を共にしない建築家に頼む事が一番良いと思います。設計と監理は、同じ事務所が受けるのが一般的です。


引渡し立会い

 工事が無事終了すると引渡しということになります。ここでも、最終的に建築家が最後のチェックを行います。図面通りにできているかどうか、キズはないか、使い勝手はどうか、設備に問題はないかなど・・・多々のチェック項目をクリアして晴れて引き渡しということになります。


メンテナンス

 建築家との付き合いは、設計・工事期間はともかくも、住んでからまたお付き合いが始まるとも言えます。住み心地はどうか、何か不具合はないか、もし、地震や台風でも来ようなら異常は無いかなど・・・メンテナンスチェックなども定期的に行う事務所は非常に親切かとも思います。とにかく、建築家とは住みだしてからがほんとのお付き合いになるのです。


 こんな感じで、建築家とはその住まいがある限り永遠のお付き合いになります。(そうじゃないお宅もありますが・・・)ですので、リフォームを成功させるかどうかは、建築家の選択がうまくいったかどうかにもよります。いかににして、建築家を選ぶかが別項目で説明することにして、建築家の役割というのは非常に大事なことなのです
 
 
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