|
ハムスターのレプトスピラ症
人へは、軽症型、髄膜炎型、重症(ワイル病)型(黄疸などを起こす)の3型があり、潜伏期は重症度により、その日から2日、2週間まで、多くは5〜7日が多い。
その頃に、ヒトが汚い水との接触があったかどうかが重要な診断の決めてになる。感染源としては感染動物の尿や尿で汚染された水、土壌が重要である。経口感染および皮膚の傷などを通じても感染する。人は最終感染者であり、人から人へは感染しない。人の症状は、急な発熱とふつうの頭痛より激しい頭痛、結膜充血、筋肉痛が類症鑑別上主要な所見である。重症では蛋白尿、黄疸、出血が見られる1)。ペニシリン系の抗生物質が有効。動物はストレプトマイシンが著効。セフェム系、マクロライド系も有効。
動物は殆どの哺乳類がかかり、汚染された水、湿地、食べ物から移る。野生のネズミ、ワクチン未接種イヌはこの菌を保有している率が高い。
予防対策2)
●野ネズミにハムスターを会わせないように飼うことが重要である。
ネズミの仲間であるげっ歯類は特にきれいな個体を導入し、野ネズミに会わせずきれいに飼育することが、他のウイルス病への対応としても、重要である。ペットとして齧歯類は屋外飼育には向かない。例え室内で飼育していても夜間に野ネズミが出入りする様な場所では危険である。野ネズミが寄りつかないようにケージ付近には餌を散らかしておかない。ワクチン未接種イヌとの遭遇も危険である。
●現在飼育中のハムスターについて
今飼っているハムスターがレプトスピラにかかったら、やはり2週間以内に死ぬだろう。もし、購入してあるいは飼育して2週間以上経過して、元気食欲共に旺盛で、体重も維持できているようなら健康だと考えられる。
●検疫期間を設ける
ハムスターの導入の時に“そのハムスターが感染しているかどうかが心配”なら、新しく入れるハムスターを他の既に飼っている動物と別に飼育して、何か病気を持っていないかを観察する検疫期間が2週間は必要である。
●レプトスピラ菌は日光、乾燥、消毒薬に弱い。3%次亜塩素酸ナトリウム液、ヨード剤(ヨードチンキ、ルゴール液)、0.1%逆性石鹸液で消毒
●地域の予防としては
ネズミの駆除、水田、下水道、側溝の整備、発生状況把握、ワクチン(勿論、ハムスターにはない)が、重要である。
参考情報
大阪府南部で飼育されている犬のレプトスピラ抗体保有に関する西田3)の最新の報告がある。これによると、ワクチン未接種犬264頭のレプトスピラ抗体陽性率は21.6%であり、何らかの臨床症状発現したものはこの内28.0%であった。ただし死亡した個体はなかった。以上のことからかなり多数の不顕性感染犬の存在が示唆されている。
参考文献
1)ペットとあなたの健康(高山直秀編。人獣共通感染症勉強会著),メディカ出版
2)学校飼育動物情報、中川 美穂子 H13.12.3
3)第22回動物臨床医学会年次大会 2001:西田幸司ほか、Proceeding No2,p143〜144.
|