浴衣 de カヌー 菅浦〜竹生島



今回の旅は、琵琶湖に浮かぶ無人島、竹生島を目指します。
島には神社があり、島全体が聖域とされているらしい島です。

今週はお祭りがあるとのこと。
これをカヌーで見物しに行こうという企画です。
はたして、どんな旅になったのでしょうか…?

うこん師匠と共にダテオ氏を迎えに行く。
今回は3人なので、一台の車で行こうということになり、しかもダテオ氏がこの日飲み会で酔っ払っていて運転できないので迎えにきました。
ダテオ氏の車で行くことになり、うこん師匠の車から荷物を移す。

ウラジ隊長 
「なあ、うこん師匠よ。この荷物はなに?」
うこん師匠 
「ああそれ?浴衣だよ。だってお祭り見に行くんでしょ?」
ウラジ隊長 
「あのなあ!カヌーに行くって言っただろうが!どこの世界に浴衣着てカヌーに乗る奴がいるんだよ!」
うこん師匠 
「怒らないでよお!ちゃんとウラジ隊長の分も持ってきてるからさ!二着持ってきているからさ!」
ダテオ氏  
「え?そうなの?じゃあ俺も浴衣はないけどハッピだったらあるから持ってくる。」

なんだか話がおかしくなってきましたよ。

奥琵琶湖へとやってきたのは夜中の一時頃でした。
すっかり遅くなってしまい、慌ててキャンプ地を探すが、どこもテントが張ってあったり、キャンプ禁止であったりしたのでなかなかいい場所が見つからず。
しかもかなりの雨が降ってくる。さんざん走り回ってようやく場所が空いている東屋を発見。
外はかなりの大雨。雷も遠くで鳴っているようだ。
やや蚊が多くあわてて蚊取り線香を買いに走ったり、3人とも水を忘れて、しょうがなくお茶で水餃子を煮たり、と相変わらずのドタバタぶりではありました
が、ようやく落ち着いてビールなど飲みつつ話をする。

本来の目的は、昔懐かしいキャンプファイアーをやって、火の回りをぐるぐる回って歌って踊ろう、ということで大量の薪を持ってきていたのですが、この雨
ではそうもいかず、しょうがなく3人でランタンの灯りを囲み、ぼそぼそと話をする。
うこん師匠 
「じゃあ、一人ずつ怖い話をしていこう。」
ウラジ隊長 
「イヤなこったですよ。なんで百物語せなあかんねん!こんなとこで!」

ダテオ氏がウラジ隊長の背後の暗闇をちらっと見て、さっと眼をそらす。うこん師匠も驚いた顔で同じようにウラジ隊長の背後を…
ウラジ隊長 
「おい!あんたたち二人してっ!やめてくれよ〜!」

奥琵琶湖といえば、結構怪談なども多いところ。しかも今日はお盆の15日。
その後も3人で不毛な驚かしあいが延々と朝の四時頃まで続く。はっきり言って、バカ3人組である。

ようやく眠ろうということになる。ダテオ氏は車の中で寝るとのこと。
ウラジ隊長とうこん師匠はテントで寝るのだが、外があまりにも雨がひどいので東屋の中にテントを張ることになったのだが、スペースがなくて一人用の
テント一つしか張れないので、ちと狭いが、しょうがなく二人でホモのように一緒に寝ることになりました。
ウラジ隊長 
「ちょっと狭くて、体がくっついて寝ることになっちゃうけど、いいかな?」
うこん師匠 
「密着テントですな!別にかまへんで。」

二人とも疲れていたので、すぐ横になって静かになる。外はかなりの雨と風。
幸いにも二人とも細身なので、一人用テントでも充分ゆったりと眠ることができ、ホモのようにくっつかないで済んだ。

うこん師匠が突然、
「おいっ!話が違うやないか!」と怒り出す。
ウラジ隊長 
「え?な、なんのこと?」
うこん師匠 
「密着テントやって言っておいて、全然密着せえへんやんかっ!

はい!もういい!さっさと寝てくれ!
          
                     

翌朝、七時起床。うこん師匠とダテオ氏は寝起きが悪いのでなかなか起きてこない。
ヒマでぼーっとしていると、近くでやはりキャンプをしていた親子が話しかけてきた。
埼玉から甲子園を見に来て、帰り道にキャンプをしながらぶらぶら寄り道しているとのことでした。このあたりの道や見所を教えてあげる。

「へえ、一人用のテントですか。いいですねえ。」
「そうですね。ちょっと狭いですけど設営が楽なんですよ。とくにここの部分が…」
テントをぽんと触ったとたん、中から
「ブッ!」という屁の音が!
あまりにもタイミングが良すぎて、子供がビクッとしてしまった…。
うこん師匠よ、お前はどこまで俺に恥をかかせれば気が済むんだ…?


ようやくうこん師匠が起きてきたが、ダテオ氏が極度の寝起きの悪さで起きてこないので、ぼーっと待つ。
うこん師匠は寝起きなのにビールを飲みだす。
付き合って飲んでみるがなかなか寝起きビールもいける。でも、一本はいらないなあ。
半分くらいのサイズで、「朝用ビール」など作ってみたら売れるのではないかな?
でも、そんなもんが出来たら、ダメパパが全国的に増殖してしまいそうですがね。
眠るダテオ氏と、よっぱらい。 湖畔のキャンプ地 遠くに竹生島を望む 結局この人も寝起きビールである。

 
空はすっきりはしないものの、なんとか天気は持ちそうな気がする。

ようやくダテオ氏が、ヒット曲が出ない桑田佳佑のような寝起き顔で起きてきたので朝食にする。
ハッシュドポテトを焼いたものだったのですが、これがまたビールと合うので、朝から早くも酔っ払いが3名完成。

菅浦に移動して、出艇の準備にとりかかる。
今日は、午後から西風がやや吹く可能性があるので、午前中のうちに菅浦を出てつづら尾崎の先端まで岸沿いに進み、岬の先端から一気に竹生島を目
指し、風が吹き始める前に菅浦に戻ってくる、という作戦にしました。

小雨がぱらぱらと断続的に降っていましたが、ようやく上がったようなので、もう濡れる心配はないな、と浜辺で安心して艇を組み立てる。
するとそこへ、サイレンを鳴らした消防団が走って現われ、僕が艇を組み立てる横で放水訓練を開始!
 あれあれ… ずぶぬれだよ…
ホースの水が雨状になって見事に僕の上に降りかかる!
ううむ…。天気はばっちり読んだつもりなのだが、まさか人工の雨が降ってくるとは…。
せっかく雨を避けての出艇なのに、のっけからずぶぬれになってしまったのでありました…

うこん師匠とダテオ氏がそれぞれ浴衣とハッピに着替えてくる。
番頭と若旦那、といった風情であります。 浮浪雲?

 

集落の人や、観光客がじろじろ見てくる。そりゃそうだろう。浴衣でカヌーの準備をしているのだから。
こんなおかしな組み合わせはそうないだろうねえ。
しかし、不審な点が一つ。カヌー仲間の松さんから、今日この菅浦の近くのつづら尾崎から竹生島に向けて、神事の船が出ると聞いていたのですが、どう
もこの集落の人の様子をみていると、とてもそんなお祭りがある様子に見えないのです。
祭りだったら目立たないだろう、と思いハッピと浴衣を用意したのですが、どうにも目立ちすぎですね。祭りはないのでしょうか?


さてさて出艇。
つづらお崎〜竹生島間はけっこう難易度の高いコース。
理由は、午後になると風が吹きやすい地形の為、天気を慎重に読む必要があります。
この日の予報は、午後から西向きの弱風。
しかし、いつそれが強風になるかわからないので(気象庁の予報はあくまでも地上の予報。湖面上は遮るものがないので、当然風は強い)緊張感のない
格好とはうらはらに、万全の体制で挑むことにする。
艇には入念に浮力袋を入れ、セルフレスキュー用の装備も完璧に。そして、いざ強風で帰れなかったときは連絡船で帰ってこれるようにウラジ&うこん師
匠はファルトで、ダテオ氏は小型で船足の速いシットオントップで行くことにしました。
ゆかたも、万が一沈して泳ぐ時にじゃまにならないように、尻からげにして乗ります。

「遭難だけはやめような!浴衣でレスキューされるのは恥ずかしいし、ましてや浴衣の水死体なんて怖がられるだろうからな!」

 

 
予定通り、つづらお崎から一直線に竹生島に向かう。
うこん師匠に漕ぎ方をおしえるが、どうも右を漕ぐのが苦手なようで、どんどん艇が右へ右へと曲がっていってしまう。
しかも「なんか眠くなっちゃった…」といいつつ寝てしまう始末。どうも僕と乗る人はみんな寝てしまう傾向にあるようだ。

結局ほぼ一人で漕いで、小一時間ほどでようやく竹生島が近づいてきた!

 
近づいてみると、なんだかずいぶん殺風景な島でありました。
鳥がこちらを見かけてばたばたと飛び交い、なんだかヒッチコックの「鳥」のワンシーンを思い出してしまう。
うこん師匠が、
「なんだかいやだなあ、この島…。殺人事件でも起きそうだな」とぼやく。

獄門島、いやもとい竹生島には神社があるので、そこへ行こうと島をぐるりと回りこむ。
 
 

定期連絡船が出入りしている港に入港。

とたんに港の係りのおじさんが走ってきて、なにごとかをメガホンで叫んでいる。
怒られるのかな?とおもいきや親切にも艇を陸に上げるのを手伝ってくれました。

さっそく、島の中を観光してみる。
  

はやく骨がくっつかないかね… 
指が治るように祈るウラジ隊長
まったく違和感なくくつろいでいる 伊香保温泉みたいに見えますよ
完全に風景に同化しているうこん師匠                どこかの温泉街に来ているように見えるが、カヌーに来ています。

島には彦根、高浜、今津などから定期観光船があり、観光客でにぎわっていました。
しかし、どうも祭りっぽくはなく、僕たちは完全に浮いていました。
特に、なぜかみなさん、僕の足元に視線を止めるんですね。
浴衣とは似つかわしくないカヌーシューズを履いてぺたぺた歩いているので、どうも違和感が大きいらしい…

うこん師匠は旅館の浴衣風のものを着ているので目立たず、ダテオ氏は酒屋の配達に見えるのであまりじろじろ見られていないようです。
浴衣で来る人は珍しいようで、観光客よりも島の人達のほうが珍しがっていた。
ひどい人など、とおくから指さして何事かを言っていた…。ううむ…。

「あんたたち、なんかのイベントかい?」
「いやあ…。祭りがあるって聞いたからこんな格好できたんですけど…。つづらお崎から神事の船が出るって聞いたので、それをカヌーで
見ようかな、と菅浦から漕いできたんですけど…」

「ああ、それならもう終わったよ!しかも船は長浜から出てるよ。残念だったね!」



松さん!頼むよ〜!

                 NEXT