花見万歳!!カヌー万歳!!
海津大崎 花見カヌーツーリング

月の光が、鏡のように静まり返った湖に道を作っていた。

穏やかな夜です。夜中二時近くのマキノの高木浜サニービーチ。
集合場所の目印でもある、沈-COMEフクイ船団長の薪ストーブが今日も暖かな煙をあげている。
ランタンの灯りに、シエラカップのバーボンがきらきら光る。

薪ストーブを囲むシルエットは、毎度お馴染みちんかむ船団長、ヒロヒロさんとポンちゃんの両美人カヌーイスト。そしてワタクシ、ウラジいんちき隊長なのです。明日、明後日もメンバーがモー娘。のように入れ替わりつつ、という今回のメンバーの先発部隊です。

先週の水郷に引き続き、花見カヌーです。
海津大崎とは、日本の桜百選に選ばれているさくらの名所で、琵琶湖の最北部やや西岸に位置します。
琵琶湖沿岸沿いの道に延々四キロの桜並木が続き、道路は車で大渋滞となるが、湖上からなら渋滞知らずでのんびり見られる、というわけです。
渋滞に戸惑う地上の人々を後目に、のんびり桜を見てむふふおほほと笑おう、という優雅なツーリングなのです。

集合が遅かったので、酒を飲みつつ話をしているとあっと言う間に夜中の三時過ぎ。
やさしい月明かりに包まれたテントの中で眠りに就く。

いざっ!桜へ!
カッコつけてるけど、この後粗沈!
もう一人でも乗れるわよ!
春ですよ〜!
快晴である! 料理に励むぽんちゃん 翌朝、テントから出ると快晴でありました。もぞもぞとテントから這いだし、朝ご飯にする。
時間はまだ六時。
しかし、ウィークディは朝ぜんぜん起きれないのに、なぜキャンプだと目覚めばっちりで
起きれるんだろう…
ぽんちゃんがエッグトーストとスープを作ってくれる。
船団長がいれてくれるコーヒーもうまい。
いい湖畔の朝だ。

朝食を食べ終え、もぞもぞと出発準備をする。
マツさん、リンリンさんベルちゃん母子もやってきて、だいたい今日のメンバーが揃う。

組み立て中!
ウラジ隊長
今日も暑くなりそうだわぽんちゃん メリー、今日は沈しないでくれよ!
沈-COME船団長
仲良し母子
リンリンさん&ベルちゃん
颯爽と漕いでおります!
ヒロヒロさん
オトコマエに撮ってくれよ〜!
マツさん

本日の参加メンバー!

今回はベースを高木浜に決めて、ここを基点にするので荷物は置きっぱなしにするので撤収等の手間もかからないのでヒジョーに楽なのです。
出発直前に、イシさん、ミヤさん夫妻も登場。
出発にまだ時間がかかりそうであったので、急かしてもワルイので先に出発することにする。
みんなでベルちゃんの身支度。F1のピット状態 とうちゃん、どこへいくの?
リンリンさんは一人艇だったので、ベルちゃんはウラジ艇に乗ってもらうことになりました。
艇の真ん中に船団長が持ってきた発泡パネルを敷き、そこにベルちゃんを座らせる。
お座敷カヌーの完成であります。
それと同時に、ウラジ、ぽんちゃん、ベルちゃんの仮面家族も完成である。

パッと見はどうみても家族だが、三人共全く赤の他人である。
先週の水郷の時も、水郷めぐりの観光船に、

「まあ、あたたかそうなカップルやね〜」

などと言われたが、そんな遠くない以前に、いや、どちらかというと最近、カヌーや釣りばっかり行って、彼女にあきれられて出て行かれたウラジとしてはデッドボール以外の何物でもない!ほっとけ!

まあ、イヤなこと、都合の悪いことはすべてパドリングの水音でかき消してやればいいのだ!

自分はカヌーが恋人だ、などとカッコイイようですごくカッコワルイことをのたまいつつ、
カヌーに、「青子」という名前をつけているウラジの背中がサミシイ。

湖面に漕ぎ出す。
今日は、カヌーは二回目のポンちゃんと、まだ五歳のベルちゃんを乗せるので、アウトリガーを装着。これを付けると水の抵抗が増えるのと、艇の幅が大きくなるのでパドルのストロークが大きくなり、漕ぐのがかなりしんどいが、安定感は格段に増す。
海津大崎の水域はこの季節には午後になると北西の谷間から沖へ流すような強い風が吹くことが多いので、注意が必要だ。ただ、今回のこの二日間は吹きませんでしたが。
湖は、川と違って流れがない上に、岸まで遠いので沈するとやっかいだ。川なら、艇とパドルを離さずにとりあえず流されていればいつかは岸にたどり着く。しかし湖では自分で泳いで岸に向かわなければいつまでもその場から動かない。当然体力も消耗するので、危険も大きくなる。
湖は安全だ、という考えは捨てなければならない。

僕はベルちゃんと向かい合う形で漕ぐことになる。
初めてのカヌー、しかも知らないお姉ちゃんお兄ちゃんと、なのでベルちゃんも始めは戸惑った様子で近くを漕ぐリンリンお母さんのほうを見てばかりいたが、一緒に保育園で歌っている童謡を歌ったり、わざと波に乗って艇を揺らして遊んだりしているうちに、だいぶ馴れてきてくれた。保育園で歌っている歌は、僕やポンちゃんが子供の頃に習った歌と、今も変わらないらしい。
なぜかホッとする、ウラジとぽんちゃんでありました。

岸沿いにのんびり桜を眺めつつ、ゆっくり海津大崎に向かう予定だったが、ベルちゃんが
「トイレトイレ!」と騒ぐのであわてて海津大崎に向かう。
カヌーの中に水じゃないものが浸水しちゃったら大変大変!
上陸。リンリンさんがあわててベルちゃんをトイレにつれて走る。地上はやはり人も車も混んでいた。
やがてフクイ船団長、ヒロヒロさん、マツさんも追いついてくる。
やはりカヌー犬は珍しいらしく、メリーは地上の花見客から注目の的だ。
ベルちゃんと僕とぽんちゃんが一緒に乗っているのを見ていた花見客が、
「まあ、かわいいお子さん!そっくりね!」
「でしょう?」
んなわけないだろ!まったく適当なことを言ってますな。なのでこちらも適当な返事をする。

波も大してなく、風もない。時折船が通って波が立つ程度。始めは慣れていないぽんちゃんとベルちゃんが船酔いしてもまずい、と思って極力波は避けて通ったが、ベルちゃんが
「波のところに行って!波のところに行って!」
とせがむのでわざと波の立つところや動力船の近くを通る。揺れるととてもうれしそうに笑う。
岸は桜がまさに満開!いい気分だ。艇の底にしのばせてあるバーボンでもぐびりとやりたいところだが、一応子供を乗せているので、不謹慎は慎むことにする。
昼ご飯を食べるところを探してさらに先にすすむ。
とある岬まで来ると、岬の向こうが波だっていた。子供もいるし、リンリンさんは沈しやすいロデオ艇だし、女性が多いのであまり先に進んでも帰りがしんどいので、追いついてきたイシさんとミヤさん夫妻には先まで行ってもらって、いい感じの無人の砂浜に上陸してお昼ご飯。
八重山諸島を思い出す…






太陽の光で湖面がまばゆく光り、美しい波が白砂を洗ってゆく。
まるで南の島に来たかのような錯覚に陥る。あらためて、バーボンをぐびりとやり、むふふと笑う。


帰路はある程度のところから、岸を離れて湖面を横切って直線距離で帰ることにする。
リンリンさんが結構な早さで一人どんどん先に行ってしまう。なにかあったのか?とみんなであわてて追いかけるが、後から聞くと単に目が悪くてみんなが見えなかったのではぐれていただけらしい。
「お母さん、早い!早い!」
「よ〜し!こっちも負けないぞ!」
本気漕ぎをするが、やはりアウトリガーが邪魔でスピードが出ない。
「ベルちゃん。お母さん、一人であんな先まで行って、すごいねぇ。」
「人間って、ひとりがふたりがいいんだよ。それより多いと、ダメになっちゃうんだよ。」
むむ、突如なんと哲学的なことを…

キャンプ地まで漕ぎ戻り、各自のんびりとする。時間はまだ二時過ぎ。
メリーさんやベルちゃんと遊んだり、ぽんちゃんが、一人でカヌーに乗る練習につきあったりしつつ、夕方を迎える。
英才教育!!  嫁入り前の娘が、なんちゅう格好で…
パドリングの練習中       ベルちゃんのカヌー講座開催中  なぜかシェーのポーズで寝る
こらっ!俺の艇を返せ〜!!
ぽんちゃんはたいしたもので、カヌー二日目にして完全に漕げるようになっていた。
試しに、ぽんちゃんが乗るボイジャーと、船団長に借りたアリュートに乗って勝負したところ、ほぼ互角でありました。
艇のハンデがあるとはいえ、すごいことだ。

冷えた酒が飲みたくなり、近所のコンビニまで歩く。高木浜キャンプ場の前は、海津大崎に行く花見の車で大渋滞!車列が全然動いていない。僕もう行ってきたもんね、渋滞知らずで行ってきたもんね、と心の中でつぶやきつつ優越感を感じつつ飲む酒は最高なのであります。買った酒をキャンプ場まで歩いてくる間に飲んでしまい、
「ほんと、酒のみだなあ…」
とあきれたマツさんが帰り際に酒を一本差し入れてくれた。すいませんねぇ…

その後岐阜からわざわざミワさんが登場。
ミワさんは体を壊していて、まだカヌーを漕ぎ回るほど体力が戻っていないが、復帰を目指して気分だけでも味わえるように、と毎回参加してくれる。頑張ってほしいなあ!

五時をすぎた頃、マッキークサカさん登場。ひどい花見の渋滞に巻き込まれていたらしい。海津大崎近辺の道は、花見の時期は朝九時から夕方五時までは交通規制が入って大渋滞となります。
なので朝早くか、夕方遅く来るとスムーズです。
海津大崎にも夕暮れが迫ってくる。
さて、夕ご飯の時間だ!

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「はやくしろよ!にーちゃん!」  「ったく、うるさい小娘どもだ!」

さあ、出発だ!

満開なのだ!
「メリーさん、ほら、カメラのほうを向いて!」  「うるさいわよ!フンッ!」
ったく、しょうがねえなあ!よいしょっと!
ちょっと泳ぐには冷たかったワ〜!

メリーさん、今回もやっぱり沈!

海津大崎ですよ!

マツさんボイジャー

夜にむけて、薪ストーブを設置しはじめる船団長

「男前に撮ってよ!」 「はいはい、男前に撮るから、男前になってください!」