今回の旅は、四国のカヌークラブ、「讃岐うはうは隊」との共同企画です。
讃岐うはうは隊との出会いは、このホームページを見た讃岐うはうは隊のタカ隊員より、ワタクシ宛にメールを送信いただいたところからでした。
で、一度一緒に川を下ろう、という話なり、さらにせっかくなら広く人を集めよう、と話がさらに大きくなり、今回のツーリングの話となりました。春のうららの吉野川を、うはうは言いながら下ろうという企画なのであります。
南海本線の、徳島港連絡急行の始発に乗り、南海フェリーにて徳島に渡る。フェリーの中は、お遍路客、ライダーの姿が目立つ。
徳島港に9時20分到着。JRの列車は9時40分発。駅と港は離れているので、ちょっと厳しい時間である。
フェリーターミナルに徳島駅行きのバスが留まっていたので、運転手に尋ねる
「このバス、九時四〇分までに徳島駅に行けますか?」
「うーん…せこいなあ。ちょっとせこい。」
「えっ?せこい?僕が?タクシーでいったほうがいいんでしょうか…」
「そうやなあ。このバスやとちょっとせこい。」
「でも、バスのほうがやすいし…」
疑問を感じつつバスを降りる。なんて運転手だ!と思ったが、後から聞いたら、「せこい」 というのは徳島の方言で、厳しい、とかぎりぎり、という意味らしい。決してタクシーに乗らない僕がせこいわけではないらしい。なーんだ。
タクシーを探す。荷物が大きいので、乗せてくれないタクシーもいてちょっと焦ったが、なんとか乗せてくれるタクシーを発見。
人のよさそうな運転手。
「これからどこへ?」
「電車で美濃田の淵へ行くんですよ。花見しながらカヌーです。徳島の開花状況はどんな感じですか?」
「ああ、もう咲いているよ。ほら、あれなんか満開じゃ。あれは裁判所前の桜って呼ばれてて、毎年一番に咲くので有名なんじゃよ。」
「へえ、種類が違うんですかね?」
「いいや、同じソメイヨシノじゃよ」
「四国にはよく来るの?」
「ええ。結構きますね。やっぱり大阪とは比べ物にならないほど、いい川が多いですからねえ。」
「そうじゃろうね。穴吹川なんか、日本一のきれいな川じゃからね。」
駅に到着。おお、タクシーで来てもぎりぎり、いや、せこかった。(使い方、合ってるんかいな?)
急いでいたのでのどが乾いていたので、ペットボトルのお茶を自販機で買う。こんな時に限ってなぜか、お茶が2本出てきて取り出し口に詰まってしまう。そこに発車のベル。うわあああ!待ってくれ!
なんとか乗車。穴吹あたりから、列車内からも川が見えはじめる。ザラ瀬が多い。
しかしうまくコースを取れば降りずにいけそうだな。険悪な瀬もないようだし。
阿波加茂に到着。 
うはうは隊長が迎えに来てくれていた。お互い初対面だが、ホームページで互いのことを知っているので、なんだか初めてのような気がしないから不思議だ。
美濃田の淵のキャンプ場に到着。ここで、うはうは隊のタカ隊員と、ヤフーの掲示板で知り合ったダテオさんとも対面。

さっそく昼飯の準備に取りかかる。気になるメニューは,というと、讃岐うはうは隊だけあって、やはりうどんであります。
タカさんの家で採れた大根、まだ土がついたままの朝採りの葱をふんだんに使い、さらにかき揚げも作るというなかなか、いやかなり豪勢なうどんなのである。さらにタカさんお手製のおいなり、巻き寿司もある!
皆で手分けして昼食を作る。僕の当番は葱の泥を洗い落として刻む、かき揚げをあげる、などであった。
ついさっきまで知らない者同士でも、こうやって同じ事をしていると打ち解けてくる。よしよし。
うどんは冷凍ではあったが、讃岐うはうは隊のおすすめだけあって、これがまたうまいのなんの。
ゆでたてをさっと皿に放り込み、ネギ、大根おろし連合軍をこれでもかとばかりに大量投入!さらにその上から馬路村産すごうまゆずぽんをどぼっと投下!そしてとどめに揚げたてあつあつかき揚げをのっけて一気にかきこむ!

タカさん寿司もすごうまである。
「いやあ、初めて作ったんだけど…」
「えっ?初めてなの?うまいよ!ふつうに売ってるやつとぜんぜん変わらないよ!うまいよっ!」
「…。そう?ショックだなあ…。売ってるやつと変わらないなんて…。もっとうまいはずなのに…」
「…。すいません…。」
ビールを飲んでのんびりとする。
うはうは隊長 「ちょっと時間がおしてるね。料理に懲りすぎたかな?」
ウラジ隊長 「まあ、ほかの人の集合も遅れてますし、いいんじゃないですか?」
タカ隊員 「まあ、今日はなんだったら川下りはやめて、目の前の美濃田の淵でのんびり漕いでもいいんじゃない?」
といいつつ、もう一本ビールを空けるタカ隊員。
その後岡山のモモさん夫妻、トエちゃんなどもぞくぞく登場。
モモさんともヤフーの掲示板で知り合った。トエちゃんは、ワタクシがかつてアジアを放浪していたときにインドのカルカッタで知り合った女の子。見た目も性格もおとなしい,、いつもにこにこなかわいい女の子なのだが、じつはなかなかバイタリティのあるパワフルスポーツ娘なのである。
これで今日のメンバーがだいたい揃う。全員で談笑しつつうどんを食べる。時間はすでに3時前。
今日は美濃田の淵でのんびり、とたかをくくっていた為、うどんを大量に食べてしまい、腹が苦しくなって椅子にひっくり返る。
タカ隊員 「さあ、そろそろカヌーに行こうよ。池田ダム下に移動しようよ。」
うはうは隊長 「え?だってタカさん、さっき今日は美濃田の淵でのんびりしようって言ったじゃない?」
タカ隊員 「いやあ、でもせっかくだし行こうよ。ねえ、ちょっとだけ。ちょっと上の方まで、ほんと、ちょっとだからさ!」
タカ隊員の、全体的に「ちょっとだけ」語調の執念と面白さに負けて、急ぎ準備にかかる。
池田ダム下まで行くと、美濃田の淵まで下るころには日が暮れてしまうので、ちょっとコースを短縮することにしました。
スタート地点まで車で向かい、それぞれ準備にとりかかる。

では、ここで先に、今回参加の皆さんの愛艇紹介。(ウムナック、ガッツカヌーは2日目より登場)

ウラジ隊長&トエちゃん アルフェック ボイジャー460T タカ隊員&にんちゃん アリー

ダテオさん スターンズ モモさん夫妻 パーセプション ブラックウォーター

うはうは隊長 アルフェック ウムナック380 ホリさん&しおみさん ガッツカヌー カナディアン
こうしてみると、今回はいろんな種類の艇が集まった、面白い船団となりました。
さて、カヌーツーリングのはじまりはじまり!
うはうは隊長とタカ隊員がアリーに、僕とトエちゃんはボイジャーにそれぞれタンデムで。
ダテオさんはスターンズ、モモさん夫妻はポリ艇にそれぞれソロで。
計5艇にて美濃田の淵のキャンプ地を目指す。

今回のコースは中流域ということもあり、たいした瀬はないと聞いていました。
なので。僕のボイジャーだけ組むのに時間がかかり、皆さんを待たせてしまっていたので、コーミングカバーとスプレーカバーは装着せずに、オープンデッキにして出発しました。これがのちのち後悔することに…
しばらく進むと、瀬音が聞こえてくる。大した瀬はないと思っていたので予想外ではあったが、素直に流れに沿って力強く漕いでいけばクリア出来そうな瀬であった。瀬は左カーブであったが、中央突破でいけば自然と曲がれそう。
まずは熟練コンビの、うはうは隊長とタカ隊員のアリーが突入!中央の一番激しいコースをわざわざ選びつつの余裕の突破!さすがだ。
つぎにウラジ、トエちゃんコンビが突入!中央コースを豪快に突破したいところであったがスプレースカートもコーミングカバーもないので、あまり波が激しいところに突っ込むと水をかなり浴びてしまうので、アリーがたどった中央突破ルートよりやや左、インコースを目指すことにする。
「トエちゃん、とにかく一所懸命漕いで!流れより艇のスピードが早ければまず沈はしないから!艇の性能を信じて!」
瀬の手前から本気漕ぎし、スピードに乗った状態で瀬に突入!
「はいっ!パドルを上げて!」
瀬でスピードに乗った状態で水をキャッチするのは難しい。
下手にパドルを流れに取られて、艇が横向きになって沈、というのは初心者にありがちな沈パターンです。
水を被ってしまうので、本当は突っ込みたかったのだが、大きなウェーブは避けて進む。
しかし、意外とパワーのある瀬であったので、かなりの水を浴びつつ通過!
「ああっ冷てえ!」
「トエちゃん、す、すまんっ!」
悪いことしちゃった!しかもワタクシはスターン(後部座席)に座っていたので、トエちゃんが楯になる形になるので全然濡れなかった。
さて、他のみんなは、と振り返ると、瀬の中をダテオ艇が下ってくる。そしてその後ろに、ひっくり返った青と赤のカヌーが!モモさん夫妻が沈!ロールで起きあがるのか、と様子を見ていたが、沈脱した模様。そういえばあの二人もスプレースカートしてなかったっけ…
「岸に向かって泳いで!」
まさかこんな瀬があるとは思っていなかったので、スローロープも用意してなかった。
今日はいい天気とはいえまだ三月、水はかなり冷たい。
無事に二人とも岸に泳ぎつく。

「大丈夫ですか!」
「いやあ、普段はほとんど静水みたいなところで漕いでいるので、カーブしている瀬は初めてでして。水の力を初めて思い知りましたよ。」
「大丈夫ですか?スタート地点までまだ歩いて帰れる距離ですけど…」
「いやいや、大丈夫ですよ。先に進みますよ。しかし、冷たいなあ!はっはっは!」
ややもすれば空気が悪くなるような状況で、周りに気を使って快活に笑ってくれるモモさん夫妻。スタート前に、各個人のレベルを把握して、ポーテージ等の判断をしてあげればよかった、としきりに反省するのでありました。
艇の水抜きをし、再出発。
しばらく行くと再び瀬が。
今回は瀬の手前できっちり下見。さっきの瀬より水勢はないし、ストレートなので大丈夫そうだ。
まずはうはうは隊長、タカ隊員コンビのアリーから突入。次にウラジ隊長、トエちゃん艇、ダテオ艇が突入。
またまたトエちゃんは水を被ってしまう。
そしてモモさん夫妻も突入!見事にクリア!全員から拍手が!
やったね!
しばらくまたのんびりと下る時間に。川幅が狭いので浅いところもたいしてないので、ライニングダウンも必要なし。

まあ、このまま進めば美濃田の淵だな、と思っていたら、この日最大の瀬が現れた!水勢が強い上に瀬の終わりが岸にぶつかっていて、うっかりすると張り付いてしまい危険もある。
アリー、スターンズは突入。

ウラジ、トエちゃんコンビはこれ以上水を被るのは勘弁なのでポーテージ。モモさん夫妻もポーテージ。
瀬を越えたところまで岸を歩き、パスしたが、しかし瀬の終わりにある、岸にぶつかった流れを横切らなければならない。
まずはボイジャーが突入。複雑なエディーが形成されていて、流れが読みにくい。
横から流れを受け水が入ってきて艇が大きく揺れる。また冷たい思いをしてしまう。
次にモモ旦那さんが流れを横切る。
うまく流れを横切ってくる。よし、もう少しだ!手をぱちぱち叩こうとした瞬間、力つきたかのように沈!おしいっ!
あわてて艇を降り、岩の上を走ってレスキューに行く。
「おしい!もう少しでしたね!」
「いやあ、またやっちゃいました!わっはっはっ!」
寒くても、あくまでも明るいモモ旦那さんでした。
ここはちと厳しいので、モモ奥さんには岸を歩いてもらって、艇は僕が替わりに乗って瀬を横切る。
少し川幅が広くなり、ほぼ静水となる。のんびりと下る。日は陰りだし、岸に咲く菜の花が春の風に揺れていた。パドルの水音だけが水面に響く。


美濃田の淵に到着。
奇岩の森、と言われるだけあって、淵の中に大小様々な岩が乱立し、まるで迷路だ。
岸には桜が五分咲き。カモが所在なさげに水面をうろうろしている。岩の間を潜り込むように漕ぎ進む。隠れんぼとかしたら面白そうだ。
モモ旦那さんが、カモを追いかけて一緒に漕ぐ姿がおかしくてみんなで爆笑!

すこし辺りが薄暗くなりはじめた頃、キャンプ地に到着。
沈する、という予想外のハプニングもあったが、笑いの絶えない楽しいツーリングでした。
さて、これから楽しい宴だ!
全員、漕ぎ疲れて完全にはらぺこ。
皆さんが食事の準備をしていただいている間に、夜のキャンプから参加のにんちゃんを迎えに、香川県まで走る。
朝が早かったのと、漕ぎ疲れの眠気と空腹にふらふらしながら運転。
キャンプ場に戻るとすでに食事の用意が出来ていた。
メニューは、ブイヤベース、オイルフォンデュ、チーズフォンデュ。河原での料理とは思えないような豪華料理!


今日のツーリングを振り返る話をしつつ、楽しい食事。
しかし、さすがに3月も終わりに近いとはいえ、夜はまだ寒い。
今回は電車で来たので、なるべく荷物を減らす為に荷物をだいぶ減らしてきたので替えズボンも持っていないので、カヌーで濡れたままのものをはいていたのだが、冷えて寒くてしょうがない。そそくさと焚き火のそばへ移動。
ズボンが乾いて盛大に湯気が上がる。 やっぱり焚き火って、いいよなあ。
寒いので自然とみんな焚き火のそばに寄る。熱燗を飲みつつ焚き火を眺め語り合う。
空を見上げると、いつのまにか雲がなくなり、満天の星空になっていた。
夜半まで語り合い、焚き火と酒で温まった体を寝袋で包んで、深い眠りに就く。
明日もいい日であればいいなあ…。
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