L-90
種類:対空機関砲

性能:

全長     3150mm
銃身長     ???mm
重量       250kg
使用弾薬       35mm
発射速度    500発/分
初速        1375m/s
最大射程        6km
左写真はL90ではありません(^^;)。砲身は同じなので勘弁したってください(;_;)
機甲課の写真をそのまま流用しております(^^;)

写真提供:kensukeさん
 自衛隊で採用されている対空機銃。2連装の車輪移動式である。しかし銃器単体をL-90と呼ぶ場合もある。
 1945年5月。ドイツ敗北。失業したドイツの兵器技術者は、職をもとめてか、スイスにドッと入り込んだ。エリコン社やSIG社などスイスの兵器会社にも参入してきた。エリコンといえば知名度はSIGよりも低いが、発展ぶりはSIG社の比ではなく、関連会社は100社以上といわれる。ドイツ技術者によっていろいろな技術が持ち込まれたが、そのなかでも特筆されるのが薬莢のプレススチール化だろう。「薬莢は真鍮」の概念をやぶったこのスチール薬莢はより高い爆発力に耐える事ができ、その分軽くする事ができてより多くの発射薬を詰める事ができた。
 昭和42年6月20日。このエリコン社から購入した対空機銃を福島県の布引射撃場で試射が行われた。当時の試射は地元の婦人会も招待されるというオープンぶりだったが、この機銃の命中精度はすさまじかったという。標的が一瞬にして四散したと言われる。レーダーとコンピューターと連動したこの対空機銃は照準から発射まで4〜5秒と言われ、「対空機銃は撃ってもあたらない」との概念をやぶった。標的を提供していたメーカーが2台目の提供をだし渋ったという話もある。実際にそれまでの対空機銃は当たらなかった。ようは地上射撃と違って、飛行機は高速で移動する。また、相手までの距離と飛行高度まで計算しなければ正確な射撃はできない。また高速で飛行するので、見越し角射撃が必要となる。たとえば照準をその機体に狙って撃つと、弾がそこに着いた頃にはすでに飛行機は別の場所に飛んでいる。まぁ地上射撃でも移動目標ならば全てこういった見越し射撃は必要なのだが、飛行機の場合はそれが極端だった。コンピューター連動ならその角度はコンピューターが自動的に計算してくれるが、手動なら自分の頭で行う必要がある。計算はほぼ不可能なのでヤマカンと運が必要になってくる。だから当たらないのである。実際に、第一次世界大戦時に「1機の飛行機を落とすのに4000発の弾丸が必要」とした報告もある。布張りの防御力など無いに等しいこの頃でもこの有様なのだから、ある程度装甲をほどこしてある現代の軍用機ではそのほどが窺い知れよう。
 "L-90"という名称はエリコン社での型式名ではない。1969年に制式採用されたので本当なら"69式"と呼ばなければならないのだが、当時の高射学校長の望月一佐(当時の階級)が"L-90"と命名したと言われている。銃身口径90ロングの事である。元々の名前は何だったんだろうか?この名前は言い方がいいのか外国でもこう呼ばれているという。
 生産は銃本体が広島の日本製鋼所、統制装置が鎌倉の三菱電機、弾はダイキンで行われた。機銃自体の生産はもう終わっているが、まだ配備されて現役である。
 この機関砲自体は87式自走対空機関砲や89式歩兵戦闘車にも搭載されている。


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