畳店(畳替え工事依頼業者)の選び方

私は一人でも多くの人に畳についてもっと知って欲しい、
少しでも受注量が増えればありがたい、
と思って当HPを運営してますから
「全て私にお任せください!」と言ってしまえば簡単なんですが
お客様それぞれに事情があるように私にもそれなりの事情があるので
ここでは失敗しないための畳屋さん選びのヒントを提案してみたいと思います。


とにかく安ければ良いとお考えのお客様は
一生懸命情報を集めて価格の安い店を探してください。
それしか言えません。
でも、チョット待ってください!
畳替えを依頼するということは商品を買うこととは違います。
低価格には必ずそれなりの理由があります。

畳替えを思い立って、懇意にしている畳店が無い場合、まず
インターネットを含めた様々な方法でいくつかの業者を依頼候補に選んだとしましょう。
この時点でお客様が得ている情報はほとんどが業者側の宣伝です。
「安い」「親切」「安心」「確かな技術」等々
宣伝ですから良いことだけを情報として発信しているはずです。

畳替えはお客様のご自宅内にお邪魔しての作業となりますから
どんな人が来るんだろうと言う心配は当然ありますよね?
でも、こればっかりは面識が無い以上、
文章や応対の雰囲気で判断していただくしかありません。

では、「きちんとした仕事」をしてもらえるかどうかは何を判断基準にすればよいのでしょう?
価格が同等なら良い仕事をしてくれるほうを選びたいのは当然です。
ただ、お客様にとっては比較対照が出来ません。
そこで職人の技術を計るひとつの目安が「技能士」資格の有無です。
詳しくは厚生労働省のHPに紹介されていますのでご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/syokunou/ginou/

畳技能士には一級と二級とがありますが
検定試験では技能と知識を総合的に判定されます。
一級技能士資格は一人前の職人の最低限の証です。
この制度が出来た当初は畳の逢着機械がほとんど普及しておらず、
また、職人の技術が“稼ぎ”に直接結びつく時代でしたから
卓越した技術を持つ職人も少なくは無く、
技能士の称号に見向きもしない職人がほとんどでした。
ところが現在では機械の普及と共に機械なしでは全く仕事が出来ない
いわば素人同然の人でさえ、お客様の大事な畳を扱っているのが実情です。
機械があるのだから昔ながらの技術は必要ない、と言うのは間違いです。
機械は万能ではありません。
「古きを学び新きを知る」の言葉通り、
基本がきちんと出来ていればこそ上手く機械を使いこなすことが出来るのです。
さらに、上等な畳の製作過程には
機械では絶対真似の出来ない作業がいくつもあります。

一級技能士の全てが日常の仕事において手抜きをしないかと言えば
それは保証の限りではありません。
但し、手抜きを手抜きと認識できる職人と
そこまでしか出来ない素人同然の作業員とでは
自ずと仕上がりに差が出てくるのは必然です。

思いつくままを書いてしまいましたが、チョット解り辛かったでしょうか?
では、最後に畳店選びのポイントをまとめておきましょう。


1.なるべく近所の畳屋さんに依頼しましょう
普段使われていないお部屋は別ですが、作業は当日仕上げが基本です。
畳の数が多く、作業が複数日にまたがることはあっても
夜、普段お使いの和室に畳が無いという状態は避けたいものです。
アフターサービスを考えても畳屋さんは近所のほうが安心です。

2.実際に畳替えをしたお知り合いに紹介してもらいましょう
価格、対応、仕上がり等、全ての具体的な情報が得られますから
もっとも安心でしょう。

3.一級技能士が自分で作業するかどうかを確認しましょう
「一級技能士の店」といっても自らが作業にかかわらない業者もあります。
それでは技能士に頼む意味がありません。

4.営業担当者の巧みな話には注意しましょう
多くの従業員を抱える業者の場合、
営業のみを担当する契約社員がいる場合があります。
彼らは歩合制給与の場合が多いため
安さで誘い、高いものを売りたがるという傾向があります。
また、実情に即した畳に関する知識も貧困です。
納得できないときは臆することなく断りましょう。

5.なるべく仲介業者を通さず、直接畳店に依頼しましょう
複数箇所をリフォームするときは工事全般がスムーズに運ぶことを考え
工務店やリフォーム業者に依頼したほうが良い結果を得られますが
畳替えのみの依頼は直接畳屋さんに依頼したほうが
ほとんどの点において有利です。