蒲松齢



1640〜1713。初老のころまで科挙受験に落第し続けた気の毒な人。
聊斎志異
むう、素晴らしいな

「聊斎志異」岩波書店(岩波文庫)、二巻
出版年・・・1997年1月〜1997年2月
価格合計・・・1520円

「打ち明けて申しますと、わたしは実は亡者なのです。酒好きで、泥酔した挙句ここで溺れ死に、もう何年にもなります。」(「義侠の亡者――王六郎」、上巻、36ページ)
 簡潔な短編数百からなる怪談集である。

怪談とはいっても、身の毛もよだつようなグロテスクな話はごく少なく、むしろ楽しく、美しく、そして儚い幻想的な話が多い。また美女が多く登場するが、その正体はたいがい幽霊や狐で、中には竜の化身もいる。

 分量は多いが、一つ一つの話はごく短い。中には2ページほどの話もある。いずれも面白く、かつ生き生きした話ばかりである。私のお気に入りの、珠玉の短編集である。

 なお、岩波文庫版は92編を選んで収録したものである。完訳は平凡社の中国古典文学大系に三巻で収められている。

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