徒然

更新履歴を兼ねた日記です。つれづれこそ人生の華、そう思わないとやっていけない。


2007/8/15:ブログに移行しました。→読書その他の悪癖について

○というわけでブログをはじめてみた。問題がなければ今後はブログのほうで活動する予定。

2007/8/12:ファスビンダー『ブレーメンの自由』の感想をアップ

○ドイツ現代劇、10冊目。論創社のドイツ現代戯曲選もこれでようやく3分の1を読了したことになる。全30巻読破はまだまだ遠い。
 この『ブレーメンの自由』も悪いってほどじゃないけど、同じ作者の『ゴミ、都市、そして死』に比べると落ちるかな。というか、『ゴミ、都市、そして死』は薦めるに値する作品だと思うので、これまで無印だったのを改め、goodマークをつけることにした。

○7月の月間ベストを選ぶのを忘れていた。……まァ、考えるまでも無くエレンブルグで決まりだろう。対抗馬はベスターだけど、熱さや速さならともかく黒さの点ではエレンブルグの圧勝。ゴンチャロフは再読だし、バルザックはバルザックの中ではそれほどでもない作品だったし、あとはみんな小粒だもんな。

○夏目漱石『行人』をブックオフで購入。

2007/8/9:マコーマック『パラダイス・モーテル』の感想をアップ

○この本は絶版なので、マコーマックに興味があるならまずは昨年文庫化された『隠し部屋を査察して』を読んでみよう。で、相性がよさそうだと思ったら古本屋か図書館でこの本を探してみるとよい。
 マコーマックも翻訳が止まってるなあ。またこの人の短篇が読みたいのだが……創元さん、なんか出してよ。

○ワトスン『星の書』読了。なんかまあ……すごいね。最終巻『存在の書』はこれから読み始める。

○面白そうな海外文学の新刊は、今月はそこそこの数だけど、来月はかなり多い。
 まず岩波は、文庫でガスカール『けものたち 死者の時』というフランス劇が、単行本でナイポール『魔法の種』が刊行。河出文庫はトポール 『幻の下宿人』というフランス・ブラックユーモアもの、ちくま文庫はラブレーの三巻、講談社文芸文庫はケルアック 『ザ・ダルマ・バムズ』を出すらしい。集英社文庫では趙廷來『太白山脈』が文庫化開始。光文社古典新訳文庫はスタンダールをはじめ五冊を一挙刊行。国書刊行会はウッドハウス『ブランディングズ城の夏の稲妻』。しかしどこより凄いのは早川で、ハヤカワepiブック・プラネットでグレイ『哀れなる者たち』、SF文庫でムアコック『軍犬と世界の痛み』、ヴォネガット 『バゴンボの嗅ぎタバコ入れ』、演劇文庫でアヌイ『ひばり』というラインナップ。特にアヌイは、演劇文庫でははじめてのフランス作家だし、楽しみだ。とりあえず、ガスカールとナイポールとトポールとムアコックとグレイとアヌイは買う。あとは財布・時間と相談しつつ、かな。

2007/8/5:20世紀の作家・書評ページで谷崎潤一郎を紹介、『武州公秘話』の感想をアップ

○というわけで、とりあえず谷崎から。
 うん、面白い、面白いよ? でも、なんか普通感がある。物語にはドキドキするけど、人物にはドキッとする場面がない。あんまり本を読まない人に薦めるなら谷崎だけど、幻想・耽美文学オタクに薦めるなら谷崎より泉だな。

2007/8/4:シェイクスピア『じゃじゃ馬ならし』の感想をアップ

○世間の学生たちは夏休みに入ったのに、私はまだ忙しい。睡眠不足で読書に集中できない。――とはいえ社会人に比べれば時間はあるはずだから、むしろ時間の使い方が下手なだけか。
 レチフはなかなか集中して読めないのでいったん中止してこちらを読んだ。私には「眠いとき、集中できないときのための作家」が何人かいるのだが、シェイクスピアはその筆頭である。読みやすい、短い、未読作品が多い、良質な訳本がある、質が保証されている、とこれだけ揃っているから(総じて、筋立てのシンプルな古典戯曲は疲れているときの読書にはよい。逆に相性が悪いのは幻想文学。夢の世界に引きずり込まれる)。

○この夏は日本文学の読書を増やそう、と思い、稲垣足穂『一千一秒物語』、谷崎潤一郎『武州公秘話』、三島由紀夫『絹と明察』、飛浩隆『グラン・ヴァカンス』を買ってきた。特に真ん中二人はこれまで食わず嫌いしてきたけど、まあともかく読んでから判断しようというわけ。

2007/7/29:ムアコック『ブラス城年代記』の感想をアップ

○ムアコックはもうこれで4シリーズ・16冊目か。随分たくさん読んできたもんだ。
 いわゆる「剣と魔法」のヒロイックファンタジーとはいえ、事物の描写や物語の運び方、世界観などには凡庸な「剣と魔法」ものとは一線を画しているものがある――というか、うん、やっぱり派手だから、そこがいい。

○マーティン『王狼たちの戦旗(5)』も読了。『氷と炎の歌』第二部はこれにて完結となる。
 クライマックスたるキングスランディング攻防戦の描写が壮絶。ラニスター家の優勢はこの一戦で確実になったようだが、第三部でスタンニスの巻き返しはあるのか、そして、ここしばらく伝聞が記されるのみで登場場面がない北の王ロブはどうなるのか。主人公たちも、退場する者は退場し、新しい道に進む者は進んで、怒涛の第二部はまるで勢いの衰えぬまま終わった。(ハードカバー版を買う金がないので)第三部はとりあえず文庫化待ち。さてさて、いつ出るかな。
 山形石雄『戦う司書と雷の愚者』も読了。プロットが上手いから面白く読ませてくれるんだが、前巻に比べていまひとつ新味に乏しい気がする。文章の平板な感じは、前巻に比べて多少改善されているかな。

2007/7/23:20世紀の作家・書評ページでイリヤ・エレンブルグを紹介、『トラストDE』の感想をアップ

○ロシア文学というと19世紀のもののイメージが強すぎて、20世紀の作家はいまいちマイナーだけれども、実際のところ、その多士済々ぶりは19世紀作家たちを凌いですらいる。ブルガーコフを筆頭に、ブローク、ソログープ、ザミャーチン、パステルナーク、ショーロホフ、ソローキン、ペレーヴィン……ここにエレンブルグの名前も加えとかないとな。
 というわけで『トラストDE』は傑作だった。『山椒魚戦争』とかの破滅小説が好きな人は是非。

○これ以外の読んだ本。イアン・ワトスン『川の書』。冲方丁『スプライトシュピーゲル』第2巻。
 『川の書』は「黒き流れ」三部作の第一部。当初は感想記事を上げるつもりだったけど、思い切り続編前提の作りになっている――というか、話がまるで終わっていないので、完結篇『存在の書』まで読んでからちゃんとした感想を書こう。これまでのところはワトスンらしからぬ(?)端正な異世界ファンタジーになっている(でも作中重要な役割を果たす「黒き流れ」の正体なんかは結構バカSF的発想かも)。
 『スプライトシュピーゲル』は期待通りのクオリティ。面白さの原因はやっぱり速さ&熱さ、かな。『オイレンシュピーゲル』2巻にひけを取らぬ燃え燃えな展開には手に汗握ることしきり。中でも一番熱いのはモリサンこと杜麟太郎だろう(カッコイイ老人を描ける作家は面白い作家である、というのが私の中では定説になっている)。『オイレンシュピーゲル』の三人娘が、セリフはないながらも存在感を示しているあたりも熱い。「ワザモノがあそこにもう一人いる」(353ページ)とか、もう、ぐっときた。『オイレンシュピーゲル』ともども、三冊目も読むよ。

2007/7/19:ゴンチャロフ『オブローモフ』の再読感想をアップ

○何度でも言うけど、せっかく復刊したので、この機会をお見逃しなきよう。『オブローモフ』は唯一無二の傑作で、ドストエフスキー、トルストイ、ツルゲーネフらの作品と並べてもまったく遜色がないばかりか、むしろ優れている点も多々あり。『断崖』も復刊しないかなあ……。

2007/7/17:今日の更新はありません。

○『オブローモフ』さくさくと中巻の半分くらいまで読み進む。あと『スロー・バード』がよかったので、積読していたワトスン『川の書』も読み始めてみた。

○噂に名高きエレンブルグ『トラストDE』げっと。出版元の海苑社ではすでに品切れになっているが、AmazonやBK1ではまだ注文できるらしいのでお早めに(古本もそこそこ出ているが)。それとレチフ『パリの夜』も購入。これは岩波の夏の一括復刊。
 あとワトスン『存在の書』を古書店に注文。『川の書』冒頭を読んだ感じでは面白そうだし、最終巻まで買っておこうということで(『星の書』はもう持っている)。
 今週末には『バーチウッド』と『スプライトシュピーゲル』の2巻と『ブラス城年代記』の3巻が出るので買わなきゃ。ハインリヒ・マンとゼーバルトもあるし、ナイポール『自由の国で』だって万に一つも出ないとは言い切れない。月末は出費多いなこりゃ。

2007/7/15:ムアコック『永遠の戦士エレコーゼ』の感想をアップ

○『エレコーゼ』も面白いけど、最初は『エルリック』から入ったほうがいいと思う。
 ムアコックのヒロイックファンタジーの刊行はまだまだ続く。とりあえず今月下旬に『ブラス城年代記』の第三巻が、そして9月からは『永遠の戦士フォン・ベック』が三分冊で出るそうな。ということは『フォン・ベック』の完結が来年1月、で来年3月から『紅衣の公子コルム』が(何分冊か知らないけど)復刊するわけか。『フォン・ベック』は世界幻想文学大賞を受賞しているし、『コルム』もファンの間ではかなり人気が高いらしいので期待期待。ついでに『コーネリアス』とかの新しいシリーズも訳されると嬉しいところだな。井辻先生、なんとかしてください。

2007/7/13:現代の作家・書評ページでマリウス・フォン・マイエンブルクを紹介、『火の顔』の感想をアップ

○ドイツ現代劇・9冊目。
 これもちょっと前に読りょ(以下略)。ここのところまったくもってダメだ。7月に入って無気力さが増してきていていけない。

○私があちこちでプッシュしている『オブローモフ』がしばらくぶりに復刊した。折角なので改めて推薦記事を書こうと思い、再読中。やっぱり傑作。あれだ、この小説をはじめて読んだ高校生の時に比べると、この小説が「なぜ」傑作なのかがよく分かる。私、これでも少しは大学四年間で成長したらしいね。

○唐の盧仝という人の漢詩を読んでみたら、これがすげーのなんの。こんなすげー詩人があまり紹介されてこなかったとは惜しいことだ。李白杜甫ばかりが漢詩じゃないぜ。

8月の文庫発売一覧
 来月は筑摩だな。ロリス『薔薇物語』にカルヴィーノと来た。あと岩波のロペ・デ・ベガ『オルメードの騎士』にも注目(個人的には『オルメードの騎士』より『農場の番犬』を推したいのだが)。あとヴェルヌ『海底二万里』もまあ、買いかな。集英社文庫ではヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』も出るね。
 日本のものでは、皆既日食さんが薦めていた冲方丁『ばいばい、アース』が復刊文庫化するようなので、これも買っておこう。大江健三郎『キルプの軍団』も気になる(気になるけど、買ってもまた積んでしまいそうだ)。

2007/7/9:バルザック『ウジェニー・グランデ』の感想をアップ

○うかうかしているうちに「バルザック幻想・怪奇小説選集」の『呪われた子』も刊行されてしまった(お金がないのでまだ購入していないが)。積読の『従兄ポンス』『「絶対」の探求』『ユルシュール・ミルエ』をできるだけ早く消化して、後ろめたさなく『呪われた子』を買えるようにしたい。

○ウニタ書店にてマイエンブルク『火の顔』購入。ドイツ現代戯曲選の第1巻。

2007/7/7:現代の作家・書評ページでヘルベルト・アハターンブッシュを紹介、『長靴と靴下』の感想をアップ

○ドイツ現代劇・8冊目。
 ちょっと前に読了していたものの、(以下略)。これらのドイツの現代劇は、どれも難解でうまく消化しきれてないため、おすすめマークをつけていないけど、読み応えがあることは確か(だから「ドイツ現代戯曲選」シリーズの講読を続けているのである)。みんなもこのシリーズを読もうぜ。

 今はバルザック『ウジェニー・グランデ』を読んでいる。甘口。

○ムアコック『剣のなかの竜』購入。「エレコーゼ」シリーズの完結篇。

2007/7/3:20世紀の作家・書評ページでE.M.フォースターを紹介、『果てしなき旅』の感想をアップ

○たまには正統派。
 読みやすいっていいな。これがジョイスとかウルフとかフォークナーとかならこうやすやすとは読めまい。うん、3、4年前までフォースターとフォークナーを混同していたことは君と僕だけの秘密だよ。

2007/7/1:現代の作家・書評ページでアルフレッド・ベスターを紹介、『ゴーレム100』の感想をアップ

○『虎よ、虎よ』がSF屈指の名作に数えられる理由はわからなかったんだけど、この『ゴーレム100』の凄さはわかった。くだらないパルプだと切り捨てる人がいても驚かないけどね。

 さておき、気づいてみると久々の長篇小説だ。先月は戯曲と短篇集ばっかりだったなあ(『狐になった奥様』も中篇くらいの分量だし)。今月こそは重くかつ長いものを、といきたいところだけど、前期末が近づいて体力が尽きそうになっているので、重くとも短いものか、軽くて長いものが中心になると思われ。

○ともあれ今月の新刊だが、トップを見ていただければ分かるとおり、早川の一人勝ちだ。続刊もののムアコックとマーティンはもとより、ティプトリーとバンヴィルは購入する予定。クッツェーは検討中。あとは松籟社のハインリヒ・マン(トーマス・マンの兄)と、白水社のゼーバルトが気になるところ。
 松柏社のアメリカ古典大衆文学セレクションも気になるけど、とてもじゃないが高くて手が届かん。
 岩波だが、これまであちこちで推薦してきた19世紀ロシアのひきこもり小説『オブローモフ』が復刊する。私自身はもう持っているわけだが、改めて推薦文を書くために読み直しておこうかな。あと、レチフ『パリの夜』は買うつもり。

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