徒然

更新履歴を兼ねた日記です。つれづれなるままに硯に、いえキーボードに向かって書き連ねています。


2004/12/31:『仙侠五花剣』読書日記を更新中国古典通俗小説 ジャンル別データベースを作成。中国古典通俗文学関連 蔵書目録を公開。

○ジャジャーンと中国小説関連を大幅更新。来年は中国原書をがんがんと読んでいこうと思っているので、書評よりこっちの更新が中心になるのではないかと。

○『仙侠五花剣』は現在第十九回まで読了。なんとか冬休み中に読みきれるかもしれない。ちと弛んでいた中盤を読み終え、怒涛の後半(と期待したい)へ突入!

○データベースは、まあほとんど自分用の備忘録みたいなもので。知識が足らないので、今回は短編小説と戯曲の項目は載せないことにしました。
 何度も言いますが私は一学生に過ぎません。あまり信用しないほうが吉です。ジャンル分けも結構微妙かもしれません。蔵書目録と見比べてみれば分かりますが、現物を持っている作品はあまりないということもあります。
 さらに痛いことには、このコンテンツ、ページデザインが汚い……。

 まあそういうことは措いて(ホントは措いちゃいかんのだが)、出来上がったものを眺めながら雑想してみる。
・講史もの多し。やっぱ人気のあるジャンルだったわけだ。しかし翻訳はほとんどない、と。
・どこかの小説家さん、『隋唐』や『説岳』や『楊家将』のことは強調するけど、『梼杌閑評』や『樵史』のことは隻言片句も言わないのはなぜだろう。
・そういや、どのジャンルでも、清代に入ると女性の登場人物が活躍し始める気がする(ちゃんとキャラクターとして描けているかはともかく)。これはちょっと注意すべきことかもしれない。
・『野叟曝言』とか『済行全伝』とか、有名らしいけど長いなあ。読むべき?
・『花月痕』ってタイトル、エロティックで良い感じだねえ。
 ……とりとめもなくなりそうなのでこの辺で。

○……っと、もう後は書くことがない。それでは皆さん、よいお年を。
2004/12/30:『仙侠五花剣』読書日記を更新

○ようやく全三十回のうち十五回、半分まで読み進みました。実は十七回まで読み終えているので、今年最後の更新は明日、この続き(十八回まで)になると思います。冬休みのうちに読了――は、ちと無理かな?
 しかし恥ずかしいことに、登場人物の名前を間違えてましたね。「紅銭女」ではなく「紅綫女」です。ひっそりと修正。

○通俗文学データベースは作り直そうかと目論んでます。今見ると誤謬・遺漏も多いことだし。中国小説史って、時代別よりジャンル別に語ったほうがやりやすそうな気もするし(魯迅『中国小説史略』はそうやってる)。それにしても、魯迅の『説略』より強力な(かつ手軽で安価で入手しやすい、できれば日本語の)小説史の資料はないものかなあ……。
2004/12/28:ゴンブローヴィッチ『フェルディドゥルケ』レヴュー『仙侠五花剣』読書日記を更新

○しばらくゴンブローヴィチは読まなくてもいいかな。飽きた。――それに今年中に300冊紹介するのは難しくなったか……。いや短いものを読めば済む話ですけどね。記念の本は、やっぱり傑作を読みたいから。

○『仙侠五花剣』のほうもぼちぼちと読み進んで、現在第十三回を読了したところです。この休みのうちに一気に読み切ってしまいたい……が。無理して挫折した前回の記憶も。ちなみに、次回は『林蘭香』か『飛跎全伝』か『雷峰塔奇伝』か、『四遊記』のどれかか、そのあたりを予定してます。半分も読んでないくせに気が早いって?

○ちと遅れましたが、筑摩書房の2月の新刊と、早川書房の2月新刊、平凡社の1月新刊が公開されたことをお知らせします。
 この中からいくつか注目書籍を挙げると、まず平凡社東洋文庫の、イエズス会士ヴァリニャーノによる『東インド巡察記』。これはいかにも東洋文庫らしい本ですな。
 ちくま文庫、『ロートレアモン全集』。名前は挙げてみたものの、『マルドロールの歌』が肌に合わなかったので、これは購入しない予定。
 ちくま学芸文庫、デリダ『パピエ・マシン』。これはグーグルで検索してもヒットしないけど、どんな著作なのやら。
 早川は……残念ながら、食指の動く作品はなし。グリーンセレクションの続刊はまだか(特に『ブライトン・ロック』と『ヒューマン・ファクター』)。
2004/12/26:『仙侠五花剣』読書日記を更新

○順調に読み進んで、もうすぐ中盤というところです。深い寓意とかが無いので、初心者の原書挑戦には丁度良い感じ。『緑野仙踪』みたいな長くて難しいものを選んだのが前回の間違いか……。にゃ、邦訳が出れば話は早いんですけどねぇ。
 さて、実はまた無謀にも中国書を注文してしまったりして。『好逑伝』『林蘭香』『大明奇侠伝 飛跎全伝』『雷峰塔奇伝 狐狸縁 何典』の四冊七タイトル。微妙に二流どころばかり読んでる気もしますが、まあ練習、勉強ですよ(言い訳)。もっと古典の知識も欲しいけど。

○サークルの忘年会へ行ってきたところです。飲み放題でないと、あまり茶豪ぶり(どこの言葉だ)を発揮できなくて残念。美味かったけど量は足りなかったような(その割に財布の中身は吹っ飛んだけど)。
2004/12/25:『仙侠五花剣』読書日記に、関連記事を追加

○この本の<内容提要>を訳したほか、登場する武器のリストを急に思い立って作ってみました。……後者はただ自己満足なるのみですね。ただし、実は困ったものが一つ。それはリストを見れば分かりますが、疾藜抓のことです。この暗器については、小説でも数行にわたって形状描写がされているのですが、私の中国語読解力ではさっぱり想像できん……。

○しかしこの「中国古典小説名著百部」のラインナップを眺めていると、いろいろ読みたくて仕方がなくなります。とりあえず、読んでみたい書目を挙げてみると、『三宝大監西洋記』『飛跎全伝』『林蘭香』『雪月梅』『平山冷燕』『雷峰塔奇伝』……といったところか(なんと言うか、タイトルだけでも面白そうに見える)。加えて、まだ読みかけの『緑野仙踪』や、ほかに数冊の原書が手元にあるし……。何冊も読んでいけば読解力もついていくかなぁ……。来年は月一冊くらいを目標にしてみようか。
2004/12/24:ウルフ『灯台へ』レヴュー
2004/12/23:『仙侠五花剣』読書日記を更新

○ちと時間がかかりましたが楽しめました。まだまだ五分の一を読み終わったに過ぎませんが、なんとか読了目指して、ぼちぼち頑張るとしましょう。

○巷で話題の「冬のソナタ」というやつをちらっと見てみました。――ミニョンとか聞くと、ゲーテ『ヴィルヘルム・マイスター』に出てくる男装美少女を想起してしまうのは私だけですか?
 内容については言うほどのことはないので、省略。

○戯れに詩を書いたりしていたら、急に色んな人の詩集を読みたくなってしまったり。以下にいくつか名前を挙げてみる。
ベルトラン『夜のガスパール』
ジャム『桜草の喪・空の晴れ間』
レニエ『水都幻談』
マンデリシュターム『石』

 あとはゲーテとか、テニスンとか、パステルナークとか。
 もちろん漢詩も読んでおきたい。『唐詩選』には一応目を通したけど、あれは結構偏りのある選集だから、中唐以降や宋代の詩は別のアンソロジーで補わないといけない。
2004/12/21:グリーン『負けた者がみな貰う』レヴュー。
2004/12/20:現代の作家・書評ページで残雪を紹介、『黄泥街』レヴュー。さらに自作公開ページ小説一篇詩一篇をアップ。

○難解な上に、本当に独特な作風で苦労しました。莫言や賈平凹とはもちろん違っているし、カフカでもない(不条理、って感じではないような)。多分、過去にも未来にも、こういう作家は二度と出ないでしょうね。好きか嫌いかはともかく。

○次はグレアム・グリーンの短い作品、『負けた者がみな貰う』。こちらはサクサク読めます。『重力の虹』『黄泥街』のあとだけあって、物凄くまともに見える……。疲れたときはこういうのに限るよね!

○自作小説『死の直前に書かれた母への手紙』は……カルヴィーノの下手な模倣かな。サークルでは結末部がよろしくないという指摘を受けたり。
 詩『眼から産まれた狂想詩』は……最初の句を思いついたあと、適当に目に付いたものに幻想的色彩を加え、組み合わせて、訳が分からないようにした代物。伝えたいことなんざ別にありません。寓意なんてものは、千万の言葉がぶつかれば自然に生まれてくるんです。わざわざ意図しなくても。……ダメですか?
 ともかく、雰囲気を楽しんでいただければ幸いです。
2004/12/18:今日の更新はありません。

○残雪『黄泥街』を読んでいるわけです。大きめの活字で240ページ、一日で読めるかと思ったら案外難解な内容で……『重力の虹』読了後の一休みのつもりが、余計に頭がパンクしてしまう。おまけに(諸事情によって――徹頭徹尾自分のせいで)一昨日は寝られないハメになったので、昨日なんか一文字たりとも読めませんでしたよ。

 多分来週はもっと時間が取れるだろうから読みますよ(やらなきゃならんことは……サークルの会合までに小説を書くのと、中国哲学の授業のレポートの修正……意外と重労働かも)。300冊紹介まであと7冊。14日。何とか頑張ろう。

○そもそも何で睡眠時間が足りなくなってるかと言えば、寝る前にフリーセルで遊んでるからだったりして……。ちなみに現在の成績は756勝588敗。何回遊ぶつもりだって感じですが……。

国書刊行会、レム・コレクションの続刊『高い城』が出ました。要チェックです。ほかに『台湾現代詩』なんてものも出てますね。
2004/12/16:現代の作家・書評ページでトマス・ピンチョンを紹介、『重力の虹』レヴュー

○音に聞こえたこの作品だけれど、……む、どうも消化不良で気持ち悪いね。背伸びせずに『ヴァインランド』から読み始めるべきだったか……。

岩波文庫、来年3月の復刊。気が早いかもしれませんが。
2004/12/12:『仙侠五花剣』読書日記をスタート

○今度こそ読了したい――けれど、果たしてできるのでしょうか。少なくとも読解力は増してるはずだし、『緑野仙踪』より短く通俗的なものを選んだわけですが。
2004/12/10:ゾラ『夢想』レヴュー

○早速読みました。こういうのも悪くないんですが、ゾラ作品を読むからには、もっと粗野で露骨なパワーが欲しいなあ。ゾラの作品では、次に『ごった煮』か『獣人』を読む予定(買わなきゃ)。またこの『夢想』の訳者解説によると、今度は『壊滅』の翻訳を出すらしい。これは大期待もの。

○ゴンブローヴィッチ『フェルディドゥルケ』落手。

○さて来年1月の文庫発売一覧。期待すべきはちくま文庫で出るラブレー『ガルガンチュア』のほか、岩波文庫で出るシラノ・ド・ベルジュラック『日月両世界旅行記』。古典SFですね。また岩波文庫ではほかに『西遊記』の新訳も出ます。全体的には――ちょっと寂しいラインナップという印象を受けますが、最近が凄すぎたのかなあ。来年も出版各社が健闘することを祈りつつ。
2004/12/9:現代の作家・書評ページにミロラド・パヴィチ登場、『風の裏側』レヴュー

○深遠な思索、奇抜な構成、魅力的な文辞、整ったストーリー、描きこまれたキャラクター。うむ、これぞ一流の文学ってやつかな。現代文学はかくあるべき? 『ハザール事典』も今度読んでみます。

○次は『重力の虹』再開のつもりでしたが、生協にてゾラ『夢想』を購入したので、こちらを先に読みます。300冊紹介達成まであと9冊、なんとか今年中に達成したい。そのためには短いものを……(苦笑)。

○それと、最近は寝る前に清代の武侠小説『仙侠五花剣』を、原書で少しずつ読み進めてます。『緑野仙踪』のように放り出すことがないようにしたいところ。もう少し読み進んだら読書日記を始めようかな。
2004/12/7:エリアーデ『ムントゥリャサ通りで』レヴュー

○なかなか楽し。エリアーデの作品、次は巨編『妖精たちの夜』へと行きたいところだけど……。それから、ルーマニア文学としてはコドレスク『血の伯爵夫人』も気になる。

○ミロラド・パヴィチ『風の裏側』、落手したので、明日はこれを読みます。――予想通り期待通りというか、両表の素敵過ぎる装丁。著者・内容紹介や奥付、バーコードまで両面にあるという徹底ぶり。当然背表紙は上下両方から「風の裏側」とタイトルが印刷してあって、真中に東京創元社のマーク。本棚にはどっちを上にして並べれば良いんだ?

○で、『風の裏側』を読み終わったら『重力の虹』読書を再開、その後ドストエフスキー『悪霊』の予定。ドストさんを読むなら、やっぱり冬が良く似合うような気がするし。あ、そうそう、『源氏物語』上巻を買いました(ちなみに与謝野晶子訳、角川文庫)。これもいつかは読んでみないと。

八月舎が出しているコンラッド選集、代表さんのブログによると、どうも『シャドウ・ライン』、今月は出ないみたい。とは言え着実に進んではいるようで、来月には出るとか。期待。
2004/12/6:20世紀の作家・書評ページでルネ・ドーマルを紹介、『類推の山』レヴュー

平凡社の新刊ページなんですがね、ゴンブローヴィッチ『フェルディドゥルケ』がはや(品切)になってる! 何かの間違い……ですよね?
 書影が拝めるようにもなってますが、あのサイズではよく見えない……。書店に配本されるのを待とう。

○あと、河出文庫、海外モダン・クラシックスのページ。久々に更新したと思ったら、とっくに刊行した『宿命の交わる城』『フィネガンズ・ウェイク』が<既刊>の欄に移されただけで、近刊の予告が無い。それどころか『アレクサンドリア四重奏』さえ消えてる。おいおいおい頼むぜ河出。冗談だと言ってくれ。
2004/12/4:今日の更新はありません。

○掲示板に書き込みがあったので改めて。
 グラック『ひとつの町のかたち』、書肆心水から発刊されました。後期主著の初訳ということで期待大です。昨年文庫化した『シルトの岸辺』ともども、是非ご一読あれ。私も読まなきゃ。

○それからもう一つ。ゾラの『夢想』が今月発売されます。「ルーゴン・マッカール叢書」第十六巻ですね。内容についてはこちらを参考に。
2004/12/3:20世紀の作家・書評ページでサーデグ・ヘダーヤトを紹介、『生埋め』レヴュー

○凄い作品集だとは思うけど私の肌には合わんなあ……。自業自得な疲労のあまり、全てを捨てて逃げ出したいとか言っている(まあ、言うだけで実行することはないだろうけど)今ですらそうだから、もっと健康的な状態のときに読んだら投げ捨てたかもしれない。面白くても思想的に合わないとやっぱダメだ。

○書籍大量入荷。クロネコヤマトのブックサービスに注文しておいたドーマル『類推の山』、古書店に注文しておいた老舎『趙子曰・ドクター文』『馬さん父子・小坡の誕生日』『自選短編小説選』『火葬・私の一生』。学校への行きがけに本屋によって購入したエリアーデ『ムントゥヤサ通りで』。さらにパヴィチ『風の裏側』到着待ち(これが一番楽しみなのだけれど)。

 ところで『類推の山』を買って思ったのだが、文庫の再販制はどうにかしたほうが良い。新品を注文して、96年初版第一刷が届くってどうよ? おまけに平成九年必着の読者カード入りときてる。
2004/12/2:現代の作家・書評ページでミルチャ・エリアーデを紹介、『令嬢クリスティナ』レヴュー

○素晴らしい作品です。

○眠いです。

○――分かってますよ、手抜きの極みですね。しかしまあ、書くべきニュースがないときはこんなもんです。
2004/12/1:現代の作家・書評ページでストルガツキイ兄弟を紹介、『世界終末十億年前』レヴュー。

岩波文庫、来年2月のリクエスト復刊。大河ドラマに便乗してか、『義経記』や『義経千本桜』が復刊しますね。ほかにも面白そうなものが多いですが、目玉は久々の復刊となるモーパッサン『モントリオル』でしょう。これは買いです。ゾラ『大地』、サンド『笛師のむれ』は古書店でカバーなしを買ったばかりで、私としては早まったかなという感じですが、探していた方には朗報ですね。シラー(シルレル)『ドン・カルロス』、チェーホフ『サハリン島』、それに『平治物語』の3タイトルも買うつもりです。

○午前零時二十分、追記です。筑摩書房、来年一月の新刊。海外文学はラブレー『ガルガンチュア』の新訳ですよ。ヒュウ! 予想してはいませんでしたが、これはこれで楽しみですねえ。『パンタグリュエル』は出すんでしょうか。
2004/11/30:フローベール『聖アントワヌの誘惑』レヴュー
2004/11/29:現代の作家・書評ページでウィリアム・ゴールディングを紹介、『蠅の王』レヴュー

○あと16冊で300冊紹介達成ですが、今年中にできるかな? ――1か月で16冊、少し厳しいか。数を読めばいいというわけではないとはいえ、なんとか今年のうちに達成したい……。

○――さてバイトが三週分しかなくて給料少ない&楽しみな新刊多い。こんな時期に限って是非とも読みたい絶版本が古書検索サイトに出品されるのはなぜでしょうかね。パヴィチ『風の裏側』と老舎小説全集の端本四冊を注文。うああ、行かないで夏目漱石。

○そんなわけで(?)来月注目の新刊。
ウルフ『灯台へ』(岩波文庫)
グリーン『負けた者がみな貰う』(ハヤカワ文庫epi)
ゴンブローヴィチ『フェルディドゥルケ』(平凡社ライブラリー)
コンラッド『シャドウ・ライン』(八月舎)
チャペック『チャペック戯曲全集』(八月舎)
レム『高い城』(国書刊行会)

 ――死ぬ。単価は安いものが多いとは言え……。『高い城』あたりは諦めなきゃいけないかも。
2004/11/27:19世紀の作家・書評ページでフリードリヒ・バロン・ド・ラ・モット・フーケーを紹介、『水妖記』レヴュー

○二週間あけたと思えば二日連続更新。うちはそういうサイトであり、居眠書生はそういう人間です。今後ともよろしゅう。
2004/11/26:現代の作家・書評ページでオルハン・パムクを紹介、『わたしの名は紅』レヴュー

○ようやく書評を更新できました。二週間ぶりですね。大長編の上巻を読み、続いて600ページの長篇を読み、でしたから。ちなみに今は短いフーケー『水妖記』を読んでいますので、次の更新はすぐだと思います。

○『わたしの名は紅』を読んでいると、ニザーミーや、特にフェルドゥーシーがイスラムの人々にとっていかにメジャーな詩人だったか理解できます。日本ならさしずめ『源氏』『平家』といったところですか。ニザーミーはともかく、フェルドゥーシー『王書(シャーナーメ)』の完訳がないのはいただけないよなあ……。

平凡社で12月の新刊が、早川書房で来年1月の新刊が公開されています。個人的に注目なのは平凡社ライブラリーで復刊するゴンブローヴィチ『フェルディドゥルケ』ですが、しかし1900円か……。

ゴンブローヴィッチ『フェルディドゥルケ』
2004/11/21:リンク集、拡大修正

○『重力の虹』、一巻読了。ぷはぁ。一巻も後半になってくると、話は膨らみすぎかつ飛躍しすぎで疲れるばかり(いや、それがウリの作品なのだけど)。世評高い作品でもあるから二巻(巻末のあらすじを読むと面白そうだ)に期待したいところだけれど、この作品の空気には最後まで馴染めないかもしれないなあ。コミカルなのにとりつくしまもないというか。
 とりあえず『重力の虹』は一時お休み。期待の作品『わたしの名は紅』にいってみます。ちょっと読んだ限り、こっちのほうが私の肌に合いそうだ。
2004/11/20:今日の更新はありません。

○『重力の虹』、一巻読了まであと少し。で、まあこれが終わったら二巻は少し預けて、オルハン・パムク『わたしの名は紅』を読もうかと。フーケー『水妖記』とかフローベール『聖アントワヌの誘惑』とか、最近発売した・発売するゾラ『獣人』やグラック『ひとつの町のかたち』(そうそう、書影が公開されてますよ)など読みたいものは他にも沢山あるのだけれど、とりあえずは現代文学の巨星『重力の虹』を片付けないと。

国書刊行会の近刊情報。フラン・オブライエン『ハードライフ』は来年1月だとか。あとオマル・ハイヤームのファンとしては『ルバイヤート集成』にも注目したいところ。

岩波文庫、来年2月の復刊。メルヴィル『ビリー・バッド』は『白鯨』新訳刊行に伴う復刊ということかな。
2004/11/17:今日の更新はありません。

○『重力の虹』、第一部「ゼロを越えて」読了。ふあー、分からん分からん。ジョイスとかバロウズみたく文章そのものが分からんわけではないけれど、事件の前後関係がよく分からんね。でもまあ、コミカルでSFチックな雰囲気に流されながら読んでいれば、それなりに楽しいような気がしないでもなし。

○オルハン・パムク『わたしの名は紅』出ましたね。美しい装丁にひかれ、前々から注目していた作品でもあり、迷わずレジで持っていきましたが、家へ帰ってから600ページの長篇だと気づいて少しびびってます。しかしこの本も凄く楽しみではあります。
 いきなり死体の一人称で始まったのには笑いました。語り手が章ごとに交代していく体裁らしく、犬の一人称などもあるみたいです。
2004/11/16:自錯自厭にて落語「姉さん女房」公開

○知らないジャンルに想像だけで挑んだ無茶な作品。ていうか著作権は大丈夫?

○『重力の虹』読書中。一見ライトでエンタメな雰囲気でありながら、脱線につぐ脱線、幻想、破綻とストリーがつかみづらい。しかしあくまでライトでエンタメだから読んでいて疲れるということはあまりないかも。便器に落ちたハーモニカを探しに行くエピソードには笑いました。

○ブックオフ(名古屋地下鉄名城線茶屋が坂駅より徒歩十五分。疲れた)にて、スタインベック『エデンの東』4巻とゴールディング『蝿の王』を100円本コーナーより救出。しめて525円なり。100円の魔力は大きいよなァ。さて、名城線沿線にあるブックオフはこれであらかたまわったけど、目当てのパヴィチ『風の裏側』は見つからず。『ハザール事典』の前に読んでおきたいんだけど。
2004/11/14:今日の更新はありません。

○ねえ奥さん、聞きました? 居眠書生がまた無謀なことを始めたらしいですよォ。ピンチョンの『重力の虹』を読み始めたんですって。
 まあ信じられない。フォークナーにすら挫折したくせに。

 ……というわけで、噂に名高き『重力の虹』をついに手にとってしまいました。ハードカバー上下二巻、1000ページ二段組というのは、古典長篇に慣れていればそう無茶な分量でもありませんが、問題は量より中身で。読み切るのに何日かかるか、いや果たして読みきれるのか? 自信はないですが、経過はとりあえずこの日記に書いていきます。
 まず、3ページにわたる「主な登場人物」に圧倒されつつ読み始めると、いきなり寝ぼけて上から転がり落ちた戦友にベッドを蹴飛ばすというコミカルなシーンが。訳分からないながらも、とりあえずこれから先に期待しつつ。
 そうか分かったぞ、最近の読書で疲れてたわけが。下手なギャグが足らなかったんだ。
2004/11/13:ゾラ『ムーレ神父のあやまち』レヴュー

○レヴューの中にも書きましたがいやにエロいです。描写が、とかストーリーが、というのではなく、作品の持つ空気が。さていつの間にか論創社から『獲物の分け前』が、藤原書店から『獣人』が出版されたようです。前者はちくま文庫版を持っているからいいとしても、後者は是非とも買わねば。

○しかし教会やら修道士やらに続けて漬かっていたら疲れたね。なにか軽い本で息抜きしないと。いや、逆にもっと激烈な本を読むべきかな。気づけば読書予定は幻想小説だらけだ。
2004/11/11:今日の更新はありません。

12月の文庫発売一覧。注目は岩波文庫、ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』ですね。今のところはみすず書房の選集でしか読めない作品なので、この文庫化は嬉しい情報です。岩波ではほかにエウリピデスも出るようです。他の出版社では、以前にも挙げたグレアム・グリーン『負けた者がみな貰う』くらいですかね。
2004/11/10:サンド『スピリディオン』レヴュー
2004/11/8:19世紀の作家・書評ページでジョリス・カルル・ユイスマンスを紹介、『彼方』レヴュー

○解説を読んでいると、『さかしま』やこの『彼方』よりは、『腐爛の華』『ルールドの群衆』のほうが私の肌に合いそうな気が。しかしこの『彼方』、評判ほどの凄さは感じなかったし、他の作品を読むかどうかは……うーむ、微妙だなァ。

河出書房、12月の文庫新刊が公開されてますが、海外文学はなし。……むう。この分では、12月も文庫新刊には用無しになりそうかも(いや、ハヤカワ文庫のグレアム・グリーンと平凡社ライブラリーのゴンブローヴィチがあるか)。
2004/11/4:現代の作家・書評ページで李昂を紹介、『自伝の小説』レヴュー

○この作家を語るについてはフェミニズムのことは外せないのでしょうが、その辺は良く分からなかったかな。ただ面白い小説でした。しかし面白いだけについ、あの『白檀の刑』と比べてしまうし、比べるとやっぱりパワーの点では少し劣るかなあ。

○次はユイスマンス『彼方』。その次は続けて神秘主義小説を読むという意味、バランスを取るという意味を兼ねてサンド『スピリディオン』を。その次はゾラ『ムーレ神父のあやまち』をと思ってます。エーコ『薔薇の名前』も読みたい。『ノートル=ダム・ド・パリ』を超える作品には出会えるかな?

○最近注文したり購入した本。
・『ドイツ・ロマン派全集6 アイヒェンドルフ』国書刊行会
・ストルガツキイ『世界終末十億年前』群像社
・莫言『豊乳肥臀』平凡社

 バイト代が入ったら買う予定の本(金は足りるか?)
・トウェーン『ミステリアス・ストレンジャー44号』彩流社
・ルネ・ドーマル『類推の山』河出文庫
・コエーリョ『悪魔とプリン嬢』角川文庫
・ゾラ『ムーレ神父のあやまち』藤原書店

2004/11/3:20世紀の作家・書評ページでジョウゼフ・コンラッドを紹介、『オルメイヤーの阿房宮』レヴュー

○この作品、久しぶりの大当たり。ここ二ヶ月くらいの間に読んだものの中では最高かな。しかし、これでコンラッドの作品としては軽量級なのか……。ともかく、次は『シャドウ・ライン』。刊行されたら読むつもりだ。
 この作家を紹介するにあたって一つ困ったのは国籍の問題。ポーランド出身だけど、ポーランド語では作品を書いていない。しかし出身国を表記すると決めたことでもあるし……まあ、そう拘るようなことでもないから、とりあえずポーランドの作家として扱うことにしました。前に紹介した中でもアゴタ・クリストフなんか、ハンガリー語では小説書いてないし、カフカだってチェコ語で書いてたわけじゃないんだから。

筑摩書房、12月の新刊。外国文学は……『チャタレイ夫人』。
 …。
 ……。
 …………。
 来年一月の新刊に期待する。

○今日の講義は一限のみ。夜はバイト。のはずだった。しかし文化の日。はあ。先月の台風についで、今月も祝日休みでバイトは三週のみとなってしまった。金が。昨日か明日なら良かったのに、文化の日のばかやろー。
2004/11/1:20世紀の作家・書評ページでレーモン・ルーセルを紹介、『ロクス・ソルス』レヴュー

○面白いけど疲れたね。もっとゆるゆる読むべきでした。

早川書房では早くも12月の新刊が公開されてます。注目はやはりグレアム・グリーン。セレクションの続刊となる『負けた者がみな貰う』。タイトルからして読みたくなるじゃないですか。
2004/10/30:現代の作家・書評ページでカズオ・イシグロを紹介、『日の名残り』レヴュー

○中京大学の文化祭を見てきました――と言っても見てきたのは文芸部だけですけど。冊子貰ったり古本買ったり(古本はなんだかレアな品揃え。来年からも要チェックか――しかし予想外の出費をしてしまっただよ)。中京大文芸部は詩人さんが多いらしく。名大文芸サークルには少しくらいは詩を書こうという人間もいないのかねえ。バリエーションも出て冊子も面白くなると思うのだけど。

○煙草で腹が立ったこと二つ。一、地元の駅で切符買うために列を作っていたとき、平気な顔をして煙草を吸ってる奴がいたこと。確かに地元の駅は吹さらしだから禁煙でもないだろうけど、しかし列の中だろ、場所をわきまえい。二、帰りの地下鉄、某駅で数人の高校生が乗り込んできたのだけど、そいつらが大声で煙草の味について議論し始めたこと。未成年者が吸うな、当たり前のごとく喋るな。耐えられなくなったので途中の駅で下車して次の電車を待った私。


迷っているなら、求めて彷徨え。
決めたのだったら、迷うな進め。
違うというなら、かまうな戻れ。
疲れているなら、いいから休め。
2004/10/28:現代の作家・書評ページでケルテース・イムレを紹介、『運命ではなく』レヴュー

○むー、凄い作品だねえ。ちょっとばかり読みにくいし、夢中になる類のものでもないけど。ちなみに作者の名前について。ハンガリーでは姓を先に表記するので、ケルテースが姓でイムレが名前。
 さてノーベル文学賞受賞作家の作品をもっと渉猟していこうかと思っているところ。ナイポールとかグラスとか、マフフーズとか……。

○そろそろ来月注目の新刊一覧などを。購入予定はハードカバー四冊。
・マロリー『アーサー王物語 1』(筑摩書房)
・グラック『ひとつの町のかたち』(書肆心水)
・ゾラ『獣人』(藤原書店)
・オルハン・パムク『わたしの名は紅』(藤原書店)
 筑摩版『アーサー王物語』はキャクストン版。所持している青山社版はウィンチェスター版で異同があるということなので、金銭に余裕があれば購入するかも。
 そういえば国書刊行会の文学の冒険シリーズ、フラン・オブライエン『ハードライフ』が秋刊行予定になってるけど、来月出るのかな?

○急に寒くなりまして。昨日まではティーシャツにジャケットをはおるだけの風の子だった私ですが、ついに節を屈して冬物の上着をおろしましたよ。それでもまだ寒いかも。
2004/10/26:賈平凹『土門』レヴュー

○賈平凹の作品は、物凄く面白いというわけではないけれど退屈はしないし、それどころか読み耽ってしまう。会話のテンポが良いからか。雰囲気のせいか。それともなぜだろう?
 ……『白夜』は翻訳出ないんですかねえ。読んでみたいのに。

平凡社、11月の新刊、面白そうなものはいくつかあれど、買いたいというものはないかな。ゴンブローヴィチの『フェルディドゥルケ』も来月は出ないのか。
2004/10/25:更新はありません。

○サンド『スピリディオン』購入。注文しておいたコンラッド『オルメイヤーの阿房宮』、ケルテース『運命ではなく』も落手。こんなに買ってどう読むつもりだ。

○『スピリディオン』に挟み込まれてた藤原書店の冊子によれば、ゾラ『獣人』とオルハン・パムク『わたしの名は紅』は来月発売とか。まだ待たせるんかい!(もっとも、国書刊行会に比べればまだマシだが) しかしそうなると、来月新刊を買わなくてもいいという事態にはならないみたいだ。そういえば、そろそろ各出版社とも来月の刊行案内がウェブに載るころかな。
2004/10/24:今日の更新はありません。

○日雇いのバイトへ行って参った次第。福祉関係の資格試験の試験官補助、半日六千円也。どうということはないバイトだったけど、何もせずに九十分立ちっ放しというのは案外つらい。二度と試験官なんかやらないぞ。さて買いたい本はいろいろあるけど、どうしたもんかな。親戚から貰った図書券もあるし、どう使ったもんかねえ。

○帰りがけ、三省堂にてユイスマンス『彼方』を購入。『さかしま』も欲しかったけど、二冊買うと二千円になってしまうので断念。『サートリス』や『スピリディオン』も買おうかと思ったけど、積読をある程度消化してからにしようと今回は見合わせ。
2004/10/22:チャペック『クラカチット』レヴュー

○ゾラ『獣人』はまだのようですが、ジョルジュ・サンドの『スピリディオン』は出ました。今日の帰りがけに名駅地下の三省堂にて発見。大学の生協で買えば10%オフなので、生協に入荷するまで購入は待ちます。ゾラ『ムーレ神父のあやまち』と読み比べもしたいと思いつつ。それから、自伝『わが生涯の歴史』は、当初は五巻でセレクション入りの予定でしたが、全三巻で別巻扱いになるみたいです。

○ディケンズ『リトル・ドリット』、あぽろん社から新訳が出たようです。こちらは名古屋大学中央図書館にて発見。『バーナビ・ラッジ』や『ピクウィック・ペイパーズ』に続くナイスな刊行となるわけですが、いかんせん高い&でかいので私は買いません(買えません)。エイミー・ドリット萌えのため、それすら厭わぬという強者は本屋さんへ急げ(まあ大抵置いてないでしょうから、注文という形になるんでしょうがね)。

○イスマイル・カダレ『砕かれた四月』の翻案映画が公開されるそうですよ。詳しくはこちらをどうぞ。

サンド『スピリディオン』
2004/10/21:今日の更新はありません。

○チャペック『クラチカット』読書中。こりゃもう最高レベルの面白さ――と最初は思ったけれど、中盤にさしかかって、ちょっと弛んでいる感じが。明日には読み終わる。多分。

○授業の合間に杁中へ出てみた。猫又文庫という古本屋にシラー『招霊妖術師』があるらしいと聞いたので――行ってみたら閉まってた。○| ̄|_
 で、仕方ないので代わりにブックオフへ寄る。カズオ・イシグロ『日の名残り』が105円だったので購入。ついでにその隣の山中書店という古本屋にも立ち寄って、ガルシア・ロルカ『血の婚礼』を買う。こっちは400円。
 ちなみに次の授業にはギリギリで間に合ったとさ。汗かいたけど。

○『ソラリス』に続いて、『自伝の小説』のトークショーも行われたそうです。神田の三省堂では、限定二十部で李昂のサイン入り本も販売されたとのこと。なんかこういうニュースを見てると、現代文学を読んでるって感じがするなぁ……いや、まだ読んでないけど。

白水社からこんな本が出たですよ。しかし舞城王太郎のファンは白水なんかチェックしてないんじゃないか……?

○気が早いですが、岩波文庫、来年一月の復刊。プラトンにチェーホフにミストラル。なかなかビッグネームが並んでるねえ。

○はてなダイアリーに”「あ〜ん」を好きな小説で埋める”というクラブがあるらしい。はてなには参加していないけど、面白そうなので回答してみた。自己紹介ページにも載せた。当然だが、候補がありすぎて困る文字、無くて困る文字がある。『西遊記』『ニーベルンゲンの歌』『シルヴェストル・ボナール』等を外すことになったのは残念。「つ」と「ぬ」は埋まらなかった。他にも戯曲や詩で誤魔化してるけど、まあいいか。思いのほかいい感じにバランスが取れた選出になったし。
2004/10/20:アナトール・フランス『神々は渇く』レヴューリンク集拡大

○読み応えのあるよい歴史小説でした。秋の読書にどうぞ。次はランペドゥーサ『山猫』を読むつもりでしたが、二冊続けて歴史小説というのもどうかと思い、趣向を変えてSFを読んでみることにして、チャペック『クラカチット』をチョイスしました。
 アナトール・フランスの作品ももっと読んでみたいので、近々『赤い百合』を買う予定。

○ジョウゼフ・コンラッド『オルメイヤーの阿房宮』とケルテース・イムレ『運命ではなく』を注文しました。前者はborobudurさんのサイト陰影線で紹介されていて興味を持ちました。後者は2002年のノーベル文学賞受賞作家で、各所で評判が良いみたいです。どちらも楽しみ。

○リンク集、出版社のサイトをいくつか追加してみました。近ごろは聞いたことも無い出版社から大変な名作が出ることもあるので油断できません。

モノグラフ経由で”「分厚い」がトレンド、この秋の注目作”というニュースを見ました。海外出版情報というページです。スティーブン・キングの新作とかの話。日本じゃわざわざ厚い紙を使って二百ページ足らずの本を厚く見せかけているというのに、向こうじゃ800ページの本が人気ですか。
 しかしそれより気になったのはその下。ガルシア・マルケスが新作を書いたとのこと。英語版のタイトルからすると、日本語訳題は『憂鬱な娼婦の記憶』というような感じかな。さすがに……数年のうちに……邦訳も出ますよね? うむ、ともかく出たら買いですぜ。

○大変なことになってます。色々と。
2004/10/18:今日の更新はありません。

○とりあえずですね。ここを見ている方の中に小学校・中学校の教師がいらっしゃったら、文章音読の指導にもっと力を入れてください。
 大学の講義で、学生が文章を読まされることがありますが、大抵の学生の読み方、これがまた酷いったらない。ボソボソ読むな、一本調子で読むな! ちゃんと聞き取れないし、聞けたもんじゃない。だいたい、他の学生のセキの音より小さな声ってのは酷すぎやしないかい?

モノグラフ経由で図書館にベストセラーは必要かという議論を読んだ。私の考えでは、ベストセラーを置いておくのは別に悪くない。『ハリー・ポッター』は優れた児童書だし、『世界の中心で、愛を叫ぶ』は……私は読んでないから傑作だか駄作だか知らないけれど、二十一世紀初頭にどのような種類の本が愛されたか、未来の文化学者のために置いておいても良い。ただ一つ言いたいのは、どちらの作品も他の本の購入を削って二十冊も置くような代物じゃないってことだ。まして今は両作とも書店で買えるのである(金額だってたかが知れてる)。
 (私だけかもしれないが)図書館の棚に同じ本が二冊も並んでると、なんだかゲンナリする。その分置けるタイトルが少なくなってるわけだから(まして二十冊などと!)。名大の図書館は、市の図書館より小説の蔵書は少ないけれど、私の目には宝の山に映る。多種多様な、しかも貴重な本が置いてあるから(不満はあるけどね)。

 ……時に、こういう議論を聞いていて常に引き合いに出されるのが「地味な本」だけど。はい先生、質問。ドストエフスキーの小説って地味なんですか?
 ついでに言うと、もう一つ指摘されやすいのが「子供に悪影響を与える本」。そういえば、ゲーテが『若きウェルテルの悩み』を書いたら自殺が流行したな。シラーが『群盗』を書いたら山賊稼業が人気になったな。ねえ先生、この二冊なんかは当然図書館から排除されるべきですよね?

○ドイツ文学の講義、二回目を受けた。ドイツロマン派の作品が読みたくてたまらなくなってる。まずはアイヒェンドルフを読んでみようと決意。来月のバイト代で買おう。

『ドイツ・ロマン派全集6 アイヒェンドルフ』
2004/10/16:16・17世紀の作家・書評ページで洪昇を紹介、『長生殿』レヴュー

 というわけで読みました。待たれた本邦初の現代語訳。これが手軽……とはいきませんが、まあ一般向けの容易に手に入る形で出版されたのは、なんだかんだ言ってありがたいことです。

 さて11月の文庫発売一覧が発表。私は何も買いませんがね。あえて買うなら空海セレクションか小泉八雲くらいかな。最近の刊行ラッシュのため、金をまわせず買えなかった本がたくさんありますから、来月は新刊より既刊の購入をするとしましょう。フォークナーの『サートリス』とか、イブン・アッティクタカーの『アルファフリー』とか。
2004/10/14:ゾラ『大地』レヴュー

 洪昇『長生殿』、李昂『自伝の小説』落手しました。嬉し。二冊とも二段組の長篇で読み応えがありそう。
 また『自伝の小説』の巻末によると「新しい台湾文学」シリーズからはまだまだ楽しそうな作品が続くみたいです。『張系国SF小説集』も近刊に挙がってます。中国のSFは老舎『猫の国』くらいしか紹介されてないわけで、この本の出版はとりわけ楽しみです。

 ……好事魔多しと言いますが、良いことずくめとはいかないようで、コンラッド『シャドウ・ライン』発売が延期になってます(泣)。とりあえず、この本を買うつもりでとっておいた金はケルテース・イムレかナギブ・マフフーズにまわそうかと。
2004/10/12:今日の更新はありません。

 ゾラ『大地』三巻を読み始めました。上巻三分の二ほど読み進み、まだそれほど夢中ではありませんが、中巻以降の怒涛の展開を期待しつつ。

 国書刊行会の新刊、李昂『自伝の小説』が出たみたいです。まだAmazonとかでは対応してないようですが、国書のサイトからは注文できます。明日か明後日には店頭に並ぶかな?

 ふと思い立って今年購入した文庫の価格平均を出してみました(白水uブックス、平凡社ライブラリー含む。東洋文庫は除外。古書店での購入も除く)。878円。今年発売した新刊のみの平均だと945円。
 ――どう考えても値上がりしてますね、文庫本。一冊千円が当たり前の時代はもうすぐそこです(涙)。
 出版各社絶好調の理由はこれだったんですね。小部数の文庫を高額で売れば、マニアックな本でも儲かるのか……。イヤ、読めるだけありがたいと思うべきかな。

 Amazonの紹介文を見てたら、ネルヴァル『阿呆の王』(思潮社)が読みたくてたまらなくなってきた。ただこれも結構高いんだよなあ。
2004/10/11:20世紀の作家・書評ページでヘルマン・ブロッホを紹介、『夢遊の人々』レヴュー

 トップページに「今月発売/発売予定の注目書籍」のコンテンツを設けてみました。需要があるのかどうかそもそも謎ですが、いくつか出版社サイトを巡回して、注目に値すると思った新刊・近刊を載せています。新刊購入の参考にどうぞ。
 しかし新刊案内をトップに掲載するとなると、このページに書くことがなくなってしまうような。

 ジュリアン・グラック『シルトの岸辺』を久々にめくってみたりしました。いやーやっぱりこの小説はイイ。「巡航」のシーンなんてこれ以上ないくらいにイイ。また彼の作品が読みたくなってきましたよ。『森のバルコニー』とか。
 そんなわけで「グラック」をグーグル検索してみたところ大発見。『ひとつの町のかたち』、11月刊書肆心水というところから出るそうです。初訳ですね。嬉しい。
 この出版社、最近創業したばかりのようで。サイトデザインが素敵ですな。期待大です。
2004/10/9:今日の更新はありません。

 最近、「オルハン・パムク」または「わたしの名は紅」で検索してくる人が結構多いようです。私自身は藤原書店で刊行予告されるまで知らなかったのですが、実は物凄く人気&重要な作品なんですねえ。32ヶ国語に訳されたというから、それも当然ですか。
 その『わたしの名は紅』もようやく発売する様子。サンドの『スピリディオン』、ゾラの『獣人』ともども、今月の藤原書店は要チェックですな。
2004/10/8:今日の更新はありません。

 河出書房の近刊ページで十一月刊行の文庫が公開されてますが――
 海外文学がない!
 絶好調だと思ってたんですが……今年秋発売(と去年の春頃公表されていた)ロレンス・ダレル『アレクサンドリア四重奏』も楽しみにしていたんですが……ついに力尽きたか、河出……。
 十二月以降の復活を祈願。

 慶應義塾大学出版会からエラスムス『痴愚礼賛』の新訳が出ています。これも前から読んでみたかった作品なんですが、やっぱり価格が高いからなァ。絶対買えないという値段ではないにしろ。ペトラルカ『凱旋』(名大出版会)も結局買ってないし。あーでも、久々に大古典も読みたいような。
2004/10/7:20世紀の作家・書評ページでマンデリシュタームを紹介、『トリスチア』レヴュー

 ノーベル文学賞、今年の受賞者が発表されました。エルフリーデ・イェリネク、オーストリアの女流ですな。邦訳には『トーテンアウベルク』『ピアニスト』など。
2004/10/4:20世紀の作家・書評ページでゴンブローヴィチを紹介、『トランス=アトランティック』レヴュー

 ゴンブローヴィチも今年生誕百年だそうで。
 『トランス=アトランティック』、巻末の主要作品一覧によると、本作以前の代表作『フェルディドゥルケ』が平凡社ライブラリーで近刊となっています。集英社版の復刻ということでしょうか。2004年刊と書いてあるので出るのは十一月か十二月か、いずれにせよ楽しみなことです。

 レム『ソラリス』、栄のマナハウスにて落手しました。棚をさんざん探し回って見つからず、無いのかと焦り始めたところ、一番目立つところに平積みされているのを見つけたという……。目立つところを探そうという考えが浮かばないあたり、マイナー好きの病理が垣間見えますが……。

 教養と単位のためにドイツ文学の講義も受けているのですが、ドイツ・ロマン派文学もなかなか面白そう。アイヒェンドルフ、クライスト、シャミッソー、フーケーなんかは是非とも読んでみたい。そういえばホフマンの『牡猫ムルの人生観』も積読になってるな……。ま、それは置いといて、次はブロッホです。

 筑摩書房の近刊、ページ数が修正されてますね――。
2004/10/2:タブッキ『逆さまゲーム』レヴュー

 白水社が刊行しているタブッキ作品はこれでコンプリート。あとは青土社のハードカバーか……。

 先日話題に上げたアルベール・コーエン、集英社の世界文学大事典で調べて参りました。スイスの作家で19世紀末ギリシャの生まれ、少年時代はマルセイユで過ごした。第二次大戦のときはド・ゴールに協力して難民救済などに尽力。戦後作家活動に復帰と。ユダヤ系の主人公が多いとか。

 昨日の帰りにはジュンク堂へ寄ってレム『ソラリス』を探してみたものの見つからず(!)。コスミコミケ発売のときの記憶が頭をかすめてるんですが――手に入るといいな。明日か明後日、栄で探してみよう。

 さらに、国書刊行会のサイトを見ると李昂『自伝の小説』が今月刊行となっています。題名に反して李昂自身の自伝ではなく、台湾共産党創設者である実在の女性、謝雪紅を主人公とした物語だとか。これも注目作品ですが、財布は――。

 筑摩書房の近刊も発表されています。外国文学はまた小泉八雲ですね。また単行本で『アーサー王物語』五巻、マルクス・コレクション四巻が刊行開始とのこと。――それにしてもページ数が凄いことになってます。文庫本で20000ページって……どうやればこんなミスができるんでしょうか。

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