徒然華
更新履歴を兼ねた日記です。つれづれなるままに硯に、いえキーボードに向かって書き連ねています。
2005/3/31:『林蘭香』読書日記を更新。今年度の読書ベスト10を選出。
○『林蘭香』読書は苦戦中。文章も難しいし、展開もあちこちへ飛ぶので(日本語なら理解に問題ない程度ですが……)。読書日記の内容紹介もうまくまとまらない。紹介主体でなく、訳文主体に変えてみようかなあ。
そうそう、茅大剛のエピソードはわりとえろかったですな。中国語でポルノ描写を読んだのは、そういえば初めてです(汗)。
○三月末なので2004年度のベスト10を選んでみる。今回は現代文学に偏りました。古典と言えそうなのはモーパッサン、アナトール・フランス、ウルフ、チャペックくらいですか。本格的な物語文学としては莫言が群を抜いてます。独創性ではパヴィチ、ウルフ、アゴタ・クリストフ。ほっと一息つけるのがアナトール・フランスとタブッキ。エリアーデはごすろり好きにお薦めかも……いや、ホラー小説として完成度高いですよ。
バルザック、ドストエフスキー、ユゴーなどの大古典を読めなかったのは残念。ゾラはいくつか読んだけど、小粒なものが多かったし(折角『ごった煮』『獣人』刊行したのに読んでない)。
○谷川俊太郎が中国の鼎鈞文学賞を取りましたね。まだ二回目の文学賞ですが、海外作家の文学作品も候補にしていく方針なのでしょうか。また今回はほかに中国作家の閻連科『受活』と格非『人面桃花』が受賞したようです。→参照。
前回の受賞作は莫言『白檀の刑』と李洱『花腔』です。注目すべき賞になるかもしれない(日本語で読めるのは『白檀の刑』と谷川の詩だけですが)。
2005/3/29:『林蘭香』読書日記をスタート。
○どうもこのところ集中して本が読めなかったのに加え、『林蘭香』の文章がなかなかの難物だったため、ちっとも読み進められなかったのですが、ようやく初回更新ができました。歴史演義や武侠に比べると、世情小説は難しい。文語とは全く異なる上、現代中国語ともかなり趣が変わってますから。今回は前以上に内容、回題の訳はいい加減です。あまり信用しないようにしましょう。
まあ『林蘭香』の内容自体は評判通りなかなか良さそうです。
○ゴンクール賞受賞作家・作品リストを見つけたので張ってみる。フランスでは一応最も権威ある文学賞。さすがにレベルの高い作品が多いです。これまで読んだものとしてはグラック『シルトの岸辺』とか。プルーストも『失われた時を求めて』の第二部「花咲く乙女たちの影に」で受賞してますな。それ以外で翻訳があるものだと、個人的な趣味ではコーヴラール『片道切符』が読みたいかなと。
○プチ多忙状態。いや、これまでだらけすぎていた観はありますが。
2005/3/25:今日の更新はありません。
○研究室旅行で見てきたのは松阪城、九鬼嘉隆首塚、伊勢神宮など。ほとんど自由時間で、二日目(昨日)なんて一人で好き勝手に動いてましたが。
松阪城は良かったですな。未だ桜も咲かず、曇り空、丘の上に風が吹き抜け「天守跡」の碑がぽつり。なかなか凄涼な感じでいかにも廃城といった風情。九鬼嘉隆首塚は答志島の山の中にあって、眺望は素晴らしかったものの、道中の険しさを思い返せば元を取れたとは言えないような。伊勢神宮はまあ、言うまでもないとして。
戦利品。大腿部の強度筋肉痛。花粉症の悪化(二日続けて長時間風日にさらされたため)。神代餅(草餅。集合時間に間に合いそうもなく、赤福本店に寄れなかったのは無念。この餅はなかなか美味かったので、それは良かったんだが)。
それで今日は卒業式&追い出しコンパ。院・学部の先輩、おめでとうございます。
私は二年後に追い出されることができるのかねえ。
○『林蘭香』第五回まで読み終わったものの、なんか集中できないので最初から読み直し。『銀瓶梅』『楊家将』で中国語力がついたと確信したのに、また自信がなくなってきた。
○平凡社の4月新刊、早川書房の5月新刊が公開。
2005/3/24:今日の更新はありません。
○研究室旅行で松坂・鳥羽・伊勢などを巡ってきました。
今は疲れてるので、詳しいことはまた後日、と言って何も書かない可能性有り。
2005/3/21:現代の作家・書評ページでロバート・アーウィンを紹介、『アラビアン・ナイトメア』レヴュー。
○イギリスの作家が書いたものですが、さすがに中世アラブ史の研究家だけあって、東洋的な空気をかなりよく自分のものにしています。筋がなくても物語には浸れるんだなあ……。
2005/3/20:「居眠文庫目録」に雑記コーナーを新設、「居眠書生のこれから読みたい100冊」アップ。壁紙変更。
○明日でサイト開設から二周年。そんなわけで壁紙を変更してみました。
ついでに「居眠書生のこれから読みたい100冊」を作ってアップしてみました。まあこんな読書案内もあっていいでしょう。イギリス文学、フランス文学、中国文学が中心ですが東欧、中東、東南アジアなどからもいくつか。古典:現代文学の割合は2:1くらいで、それなりにバランス良く選出できてると思います(中国文学に傾斜しているのはご愛嬌ってことで)。
コルネイユ、ゴーチエ、モーパッサン、ストリンドベリ、イプセン、ラーゲルクヴィスト、アレナス、ペレーヴィン、梁羽生など入れたい作家は他にもいましたが、100冊では足りなかった。それに一作家一作品のため、リストに挙げたほかにも読みたい作品がたくさんある作家もいます。……あー、時間も金も、いくらあっても足りない。
2005/3/19:19世紀の作家・書評ページでバルベー・ドールヴィイを紹介、『悪魔のような女たち』レヴュー。
○六篇の収録作品のうち、「無神論者の饗宴にて」「ある女の復讐」以外は凡という印象。
次は現代イギリスの幻想小説、アーウィン『アラビアン・ナイトメア』を予定。その次は久々に中文小説にかかります。前にも書きましたが、『林蘭香』。
2005/3/17:今日の更新はありません。
○ドールヴィイ『悪魔のような女たち』読書中。中編作品集です。
○さてまた読めもしないのに中国書を大量購入。『七剣十三侠』はともかく、『野叟曝言』三巻1400ページなんてどうやって読むつもりだ。

写真がその『野叟曝言』。左に映ってるのが先日読んだ『楊家将演義』(ちなみに『楊家将』はこれまでに読んだ四作の中で最も長い)。
○岩波文庫6月の復刊。トルストイ『復活』。
2005/3/15:現代の作家・書評ページでジョン・ファウルズを紹介、『マゴット』レヴュー。
○うむ、面白い。初めは『薔薇の名前』みたいなインテリミステリ+歴史小説かと思っていたけれど、読み終わってみればミステリでもなく。タブッキの『遠い水平線』みたいな――いや、それも違うか。奇想小説としての雰囲気はバッチリ。先鋭性はそれほど感じなかったかな。むしろ読みやすい部類。
そういえば、最近妙にインテリミステリが流行ってますなあ。『ダヴィンチ・コード』『ダンテ・クラブ』『グノーシスの薔薇』ってあたり、本屋でも良いポジションを得てます。ただ、『グノーシスの薔薇』の帯の文句、「『薔薇の名前』の荘厳さに『ダヴィンチ・コード』の面白さが出会った!」には、「薔薇の名前は面白くないんかい!」と突っ込みを入れたくなりましたが。
○学校へ行くついでにジュンク堂にも寄ってみました。東洋文庫の新刊、『南アフリカでのサッティヤーグラハの歴史 1』が出てましたよ。ガンディー自身による歴史書ですな。来月の新刊は『宋詩選注 4』だそうで、こちらは確かこれで完結のはず。
東洋文庫は……教養のためにも毎月買って読みたいくらいなんだけどなあ……あの値段がなあ……。
あと、ゾラ『壊滅』はまだみたいです。三月上旬という予定だった気がするんですが、延期か?
○ウェブ世界を騒がせているらしい人権擁護法案。→参考。
まあ、言論抑圧に限っては、私ゃ心配しておりません。書籍に限ったって、史上、禁書に列せられた書物は数あれど、その中で最も優れたものどころか二流に属する作品すら、法をかいくぐって現代に生き残ってますからねー。海賊版が横行するだけですよ。お隣さんみたいにね(微笑)。
この法案に限らず、どうも言論の自由を規制しようという動きが見えることだし……ちょっと反応してみました。
2005/3/11:19世紀の作家・書評ページでギー・ド・モーパッサンを紹介、『モントリオル』レヴュー。
○これは名作です。ラストは泣きました。訳者の杉先生も「モーパッサンの代表作として推すにはばからない名品」と述べておられる。
……そんな名作が、何十年も絶版だった挙句、この先間もなくまた品切れになって、また何十年も干されるということは、日本の出版業界の問題のような気がしますねえ。
とにかく、まだ読んでない人は買いましょう。岩波のリクエスト復刊ということで翻訳を疑いますが、新字体だし訳文も読みやすいです(初版1957年ということで、一応戦後ですから)。
2005/3/10:今日の更新はありません。
○名古屋のジュンク堂まで出かけて、今月の新刊であるコンラッド『シャドウ・ライン/秘密の共有者』(八月舎)とドールヴィイ『悪魔のような女たち』(ちくま文庫)を購入。ゾラ『壊滅』とかはまだ出てないようですね。
……しかし名古屋まで往復1300円の電車代は痛手だ(定期券が切れているから)。この金でもう一冊買えるところだからなあ……。ブックサービスとかに注文すればよかったか。
あと、ヴィクトル・ユゴー『九十三年』が、潮出版社から廉価版で発売されてました。多分同社から刊行された選集収録のものと同じ内容でしょう。価格は上下二巻であわせて2600円。これは本物の名作なんで、まだ読んでない人は是非。
○4月の文庫発売一覧。
岩波の『西遊記』の続刊と、筑摩のスペンサーは買いです。岩波では、さらにプーシキン『スペードの女王/ペールキン物語』の新版も出るようです。それから、中公文庫のマゾッホ。河出で二冊出たばっかりですが……ひょっとして流行ってるのか? ――あとは、SF名作と名高いゼラズニイ『光の王』がハヤカワ文庫で復刊されるので、これに注目してるくらいかな。
2005/3/8:20世紀の作家・書評ページでフラン・オブライエンを紹介、『ハードライフ』レヴュー。
○つまらなかったわけではないけど、なんだか微妙。作者の代表作『第三の警官』は名作らしいので、機会があれば読んでみるつもり。筑摩が文庫で出してくれれば……。
さて「文学の冒険」シリーズの次回配本はユダヤ人作家アルベール・コーエン『寵姫』。「圧倒的に過剰な語りの織りなす恋愛小説のパロディが、息詰まる閉塞感とともに悲劇的終末に向けて繰り広げられる。千九百六十八年度アカデミー・フランセーズ小説大賞を受賞した本作はコルフ島生まれのユダヤ人作家、アルベール・コーエンの本邦初紹介」だとか。なんだか楽しそうだな。
「文学の冒険」といえば、最近はファウルズ『マゴット』が気になってる。他にもアーウィン『アラビアン・ナイトメア』とかリード『マンボ・ジャンボ』とかカーター『夜ごとのサーカス』とかラテンアメリカもの色々とか、この叢書には読みたいものが沢山あるんだよなあ……。一日が三十六時間あったら!
○……とポストモダンな話をしておいて、エンタメに話題を移してみる。今月の早川の新刊の中にマキリップの作品があるのに気づいた。『影のオンブリア』。来月はゼラズニイ『光の王』も復刊することだし、難解な代物に疲れたら、ファンタジーやSFの名作もちょこちょこと拾っていくことにしよう。
2005/3/7:18世紀の作家・書評ページでヴォルテールを紹介、『カンディード』レヴュー。
○なんかえらく久しぶりに書評を更新してみる(前回が2月11日だからほとんど一月ぶりか)。ヴォルテールは良いなあ。戯曲もいろいろ書いているそうだからそれも読んでみたい気がするけど、そっちはほとんど訳されていないようで。国立国会図書館を見ても、戦前訳がいくつかある程度か。『ヴォルテール戯曲集』、白水社あたりで出してくれんだろうか。
2005/3/5:『楊家将演義』読書日記を更新。
○主要登場人物一覧を作りました。
まああれですね、キャラクターについて語りたくなるということは、何だかんだで小説を楽しめた証拠でしょう。『銀瓶梅』なんかでは、こんな気は少しも起きませんでしたから(実際登場人物一覧を作ってないし)。
ちなみに、私は杜月英・竇錦姑・鮑飛雲の三人娘を強く推します。陽気系・冷静系・純情系と揃ってるし〜(あ、また話がおたくっぽくなってしまった)。まあ実際、三人娘の略奪結婚話(ちなみに、略奪されるのはお婿さんのほう)は、荒唐無稽なばかりの後半部分の中で、かなりコメディ要素が強くて楽しめるエピソードではあるんですけどね。
○『ザディーグ』『ミクロメガス』などヴォルテールのコントを読みました。『カンディード』を読み終えたら併せて紹介します。
2005/3/4:『楊家将演義』読書日記を更新。
○やっとこさ読了。
――まあ、確かに、ちゃんとした小説とさえ呼べない代物ではあるさ。でも面白いことは面白いんだよなあ。近ごろ日本でも紹介されることがあるけど、翻訳すべきかどうかは――どうだろう。優先して訳さなければいけないものはもっとあるだろうし……。
ちなみに次に読む中国小説は、『林蘭香』の予定。『金瓶梅』『醒世姻縁伝』と『紅楼夢』『岐路灯』をつなぐ世情小説の佳作です。ここらで趣向を変えて純文学風のものを読んでみるのも良かろうというわけですな。
ただ、その前に、久しぶりに日本語の本を読んでみようと思ってます。とりあえずはヴォルテールの『ザディーグ』を。
2005/3/3:『楊家将演義』読書日記を更新。
○巻六と巻七を追加。残りあと少しです。
――この辺まで来ると、もはや歴史小説でもなんでもありませんな。楊宗保は魔法で雨を降らすし、楊文広(と魏化)は鳥に変身しちゃうし。登場人物も出来事もがらっと変わって、前半とはまるで別物です。
しかし鮑飛雲・杜月英・竇錦姑の三人娘はなかなか良いね。それぞれちゃんとキャラクターが立ってるし、現代の通俗小説に出てきても通用するでしょう。あーなるほど、これが萌えなわけですか。
2005/3/2:『楊家将演義』読書日記を更新。
○誕生日(大変だ、成人してしまった)と昨日は胃腸かぜで倒れてました。今日もまだ体調は万全ではないけれど、幸いに成績表は万全だったので、晴れて三年生になれそうです(とこう、故意に悪文を書いてみる。なるほど、途中で話題をすりかえれば良いのか)。
○筑摩書房の近刊がまたしても凄いです。スペンサー『妖精の女王』が四巻本で刊行されるらしいです。や、しかし文庫とは言え四巻集めれば6000円か……。
○では今月発売の注目書籍などを。
コンラッド『シャドウ・ライン 秘密の共有者』(八月舎)
ドールヴィイ『悪魔のような女たち』(ちくま文庫)
ゾラ『壊滅』(論創社)
『西遊記 (三)』(岩波文庫)
『西遊記 (四)』(岩波文庫)
うむ。今月も各社とも好調ですな。ことに上三冊は未読だし楽しみです。
2005/2/27:『楊家将演義』読書日記を更新。
○もう巻五まで読み終わってますが、夜中になってしまったので続きは明日。
――何と言いますかね、『三国演義』から『水滸伝』になり、今度は『封神演義』になってます。七十二座天門陣って、まんま十絶陣だし。ちなみに女将軍が暴れまわるのは次の巻五です。
○今日は崑崙書房という中国書籍の本屋へ行ってみました。東山動物園の近く。休業日だったのを知らずに押しかけてしまったけど、店主さんは中を見せてくれました。
で、『三宝太監下西洋記』と『嶺南逸史』を購入。特に後者は日本の古本屋などでも見当たらなかったので、嬉しい発見。
2005/2/25:『楊家将演義』読書日記を更新。
○……ここで書くと読了後記のネタがなくなるけど、もう我慢できん。
『楊家将演義』――『三国志』『水滸伝』からの剽窃が多すぎだ!
楊業が宋太宗に降るとき三つの条件をつけたのは、『三国演義』の関羽が曹操に一時投降したときと同じ。楊六郎が孟良と三度戦い三度許したのは、諸葛亮が南蛮王孟獲と七度戦い七度許したのと同じ。焦賛が謝金吾の一族を皆殺しにしたのは、『水滸伝』で武松が張都監の一族を殺したくだりと同じ。
まだ小説のメインである、女将軍の活躍があまり無いから、ここで捨てることはしないけど、文学的なレベルは低いよなあ。歴史小説の中でも、『三国演義』はやっぱり別格なのかも。
2005/2/24:『楊家将演義』読書日記を更新。
○新刊やら復刊やらを買ってきました。
『平治物語』
シラー『ドン・カルロス』
フォンターネ『迷路』
モーパッサン『モントリオル』上下
クッツェー『エリザベス・コステロ』
オブライエン『ハードライフ』
しめて6700円(+税)。散財散財〜♪
上四つが岩波文庫の復刊で、下二つはハードカバーの新刊。今月の刊行物はどれもこれも期待度高いです。
……読む時間は足りないけどね ○| ̄|_
しかしまあ、『楊家将』が一段落ついたら、久々に邦訳ものも読んでみようかなとは思うわけです。
○早川書房の四月新刊、平凡社の3月新刊が公開されてます。
それに、国書刊行会の近刊案内も更新されてますね。イギリスの滑稽作家・ウッドハウスの選集が刊行されるとか。また、『ハードライフ』の帯によれば、文学の冒険シリーズの次回配本はアルベール・コーエン『寵姫』上下だそうです。
○単行本より値段の高い文庫本(モノグラフから)
>これがボロ儲けなら、とっくに他の出版社が参入しているはずで、よっぽど売れていないのだと思う。
いや、高価格文庫を出している出版社には講談社のほかにも筑摩とか河出とかがありますね。それに岩波や早川も、月を追うごとに目に見えて値段が吊り上ってます。1000円以上の高価格文庫を見ても、最近は別に驚かなくなりました。出版社に洗脳されてますね。
私の本棚には、例えばこんなものがあります。
| ウルフ『灯台へ』 | 860円(岩波文庫) |
| グリーン『権力と栄光』 | 900円(ハヤカワ文庫epi) |
| ゲーテ『ファウスト 第二部』 | 933円(集英社文庫) |
| ランペドゥーサ『山猫』 | 980円(河出文庫) |
| ジョイス『フィネガンズ・ウェイク T』 | 1200円(河出文庫) |
| ゾラ『獲物の分け前』 | 1300円(ちくま文庫) |
| ブロッホ『夢遊の人々 上』 | 1500円(ちくま文庫) |
| ミツキエヴィチ『パン・タデウシュ 上』 | 1600円(講談社文芸文庫) |
| ゴンブローヴィッチ『フェルディドゥルケ』 | 1900円(平凡社ライブラリー) |
○ついでなので、中国での書籍値上がりについても書いておこう。もっとも、私が持っている中国書なんて数も知れてるけど。
1983年刊行の『梼杌閑評』の定価は、1.75元。
同じシリーズで、分量は200ページも少ないのに、92年刊行の『蟫史』は4.60元。
さらに、95年刊行の『四遊記』第二刷は、10.40元。
ページ数はこれとほぼ同じ、97年刊行の『大明奇侠伝・飛跎全伝』第二刷は、16.50元。
……日本の書籍プチインフレなんて、可愛いものかもしれない。お隣さんなんか、たった十年余で十倍だもんなあ。
ヨーロッパとか韓国ではどうなんだろう。やっぱりインフレ傾向があるのかな?
2005/2/22:『楊家将演義』読書日記をスタート。リンク集修正。
○一回分が短いので、今回は巻で紹介! と思ったものの、一巻分だとむしろ長すぎるような。まあ、頑張りすぎずに更新していきますよ。頑張りすぎなきゃいけない時分がそろそろ近づいている気もしますけどね。ちなみに楊業は、公孫大娘のときにも紹介した中華人にも出ています。さらに、敵方の蕭后も紹介されてます。女将軍が活躍するのは楊家だけじゃなく、敵方・遼国も同じというわけですな。
それにしても、この蕭后のイラストは格好いいな……。
2005/2/20:『銀瓶梅』読書日記を更新。読了。
○今回はイマイチだったなあ。四大奇書や『紅楼夢』とはもちろん比べ物にならないし、『仙侠五花剣』の派手さ、『好逑伝』のそれなりに緻密な筋運びと並べても、かなり格が落ちるような。
次は女将軍の活躍が有名な『楊家将演義』か白蛇精の恋愛奇譚『雷峰塔奇伝』か、それともたまには純文学っぽい『林蘭香』でも読んでみるかと思案中。その間に日本語の本を挟むかどうかは……どうしようかな。
○そういえば昨日は、高校時代の塾の同級生で飲み会をやってきたりしたのでした。女性メンバーが多かったわりに、特にイベントらしきものはなかったけど、大いに飲み食いできたので個人的には大満足(小学生かよ)。
近況報告なんぞも聞きましたよ。何と言うかみんな……色々な人生を歩んでおられますなあ。まぁ、全員大学生という状況とはまた一味違った話ができたわけです。とはいえ、話題の大半は「彼氏(or彼女)欲しい」でしたけども(爆)。私なんぞは「恋人たちよ呪われろ」とわめいてましたけども(爆死)。
ところで、二次会は徹夜でカラオケってのは、世間では一般的なんですか?(←逃げてきた人)
2005/2/19:ジャンル別データベースを更新。
○追加したり内容簡介を加えたり。
ジャンル分けは結構微妙です。特に侠義小説。これはかなり近世(っていうか19世紀)に現れたジャンルだから、それ以前の様々なジャンルから影響を受けてるんですな。特に才子佳人ものとの境界は曖昧(『好逑伝』然り、『児女英雄伝』然り)。張俊『清代小説史』では別に「児女英雄小説」という項目を設けて『野叟曝言』『児女英雄伝』『雪月梅』『嶺南逸史』などを論じています。
2005/2/18:『銀瓶梅』読書日記を更新。
○レポートに追われ、他のものを読む気力・書く時間とも足りなくて、更新できませんでした。なんとか明日から休めます。あー疲れた。
2005/2/15:今日の更新はありません。
○更新はありませんが、修正はあります。
『銀瓶梅』読書日記の中で、「梁京玉」と記述してましたが、これは「梁瓊玉」の誤りです。
なんでこんな間違いをしたかと言えば、それは簡体字のせいです。簡体字で「瓊」は王へんに京とつくりますが、もともと「{王京}」という字があったのだと思い込んでしまったんですな。この字は表示できないので、「京」の字で代えたわけです(ならそのことを書いておくべきなんですけどね)。
気づいた理由は、『清代小説史』を読んでいて、『儒林外史』の項に「沈{王京}枝」という表記があったから。これは『儒林外史』のヒロインで、もちろん「沈瓊枝」です。「うわ、「{王京}」って「瓊」の簡体字だったのかよ」ってわけですな。
くっ、この期に及んで、かくも初歩的なミスを犯すとは……。
2005/2/14:『銀瓶梅』読書日記を更新。
○なんかえらく読みやすいです。気づけば半分読み終わってるし。特に新鮮さはないものの、展開が早くて飽きにくいのは良。それと、○○の子孫だという人物が随分出てくるけれど、これは筋に影響するんだろうか?
2005/2/12:『銀瓶梅』読書日記をスタート。
○思わせぶりなタイトルとは真逆で、『金瓶梅』とは何の関係もなさそう。ごく普通の侠義小説みたいに見えます。ちなみに、『銀瓶梅』のほか、清代には『玉瓶梅』という小説もあるらしいのですが、詳しくは知りません。
○三月の文庫発売一覧。
岩波文庫の『西遊記』は三巻と四巻が同時刊行となるようです。それ以外では、ちくま文庫のドールヴィイを除き、あまり興味を惹かれるものがありません。
2005/2/11:現代の作家・書評ページでアナトーリイ・キムを紹介、『リス』レヴュー。
○ドストエフスキーとトルストイの光が強すぎて、二十世紀ロシア文学なんか読もうという人はほとんどいないけど、実は宝の山なんじゃないかと思う次第です。
2005/2/9:中国古典通俗小説ジャンル別データベース更新。
○注文してあった『銀瓶梅』などいくつかの本が届く。今回は小説だけではなく、小説史の本『明代小説史』『清代小説史』も買ってみました。うん、ぱらぱらとめくっているだけでも勉強になるなあ(今は別の勉強をすべき時だったりしますが)。そんなわけでデータベースに『希夷夢』などを追加。蔵書目録も更新。
2005/2/7:19世紀の作家・書評ページでペトリュス・ボレルを紹介、『シャンパヴェール悖徳物語』レヴュー。
○まあ、ロートレアモンやワイルドやバタイユやセリーヌなどには参ってしまった私にしてみれば、これくらいの毒がちょうど良いです。読みやすくて面白いし。『ピュチファール夫人』は訳されないのかなあ。
○実は自宅のディスプレイが先の金曜日にお亡くなりになりまして、昨日買い換えてきた次第です。なんか、液晶ディスプレイが増えたなあ……高い。買えるかよ。一つだけ置いてあった旧式のやつを買いました。
2005/2/4:19世紀の作家・書評ページでシャルルマーニュ=イシール・ドフォントネーを紹介、『カシオペアのΨ』レヴュー。
○予感通り、なかなかの佳品でした。眠くなった個所が無いわけではないけれど、独創的な作品でもあるし、何よりそのスケールの大きさが凄いです。続いては同じ「世界幻想文学大系」に収めるフランス・ロマン派の作品、ボレル『シャンパヴェール悖徳物語』を読んでみます。表紙や評判を見る限り、こっちはどうも、正反対の美しさを持っていそうな。
○大学のレポート関連ですが、どうにか修羅場は越えました。あとはテスト二つ、レポート三つ。とりあえず明日はゆっくり寝ます。来期はもっと計画的に片付けたいけど、きっとまた徹夜する予感がしています。予言者の才能があるのか、こうした予感は外れた試しがありません(苦笑)。
2005/2/3:今日の更新はありません。
○ジュンク堂名古屋店をぶらついていたら、面白そうな本を見つけた。シャルル・ソレル『フランシヨン滑稽物語』、国書刊行会。17世紀フランスの滑稽小説なのだそうだ。装丁があまりに見事なので、この本を最初に見たとき、「あ、本棚に飾りたい」と思ってしまった。むう、読書家から蔵書家に心が変わりつつあるな。気をつけねば。
高いので今日は買えなかったけれど、いずれは入手したい(ちなみに今日はアナトーリイ・キム『リス』を買った)。
インターネットが発達して本も自宅にいながら手に入るようになったけど、やっぱり書店は必要だな。見ず知らずの本に出会える可能性があるから。
○筑摩書房、3月の新刊。ちくま文庫の海外小説はバルベー・ドールヴィイ『悪魔のような女たち』。国書刊行会の世界幻想文学大系に収められているけれど、その文庫化ではなくて新訳のようだ。作者はフランス・ロマン派らしい。期待。
2005/2/2:現代の作家・書評ページでペレーヴィンを紹介、『虫の生活』レヴュー。
○ふむ、この作品なんかは結構一般受けすると思うんだけど、あまり知られていないのかなあ。ペレーヴィンはこれと短編集が半分訳されたきりで、もう七年も翻訳が出てないし。……頑張れ群像社。各書店ももう少し群像社ライブラリーを目立たせてやってくれい。
そう、群像社ライブラリーは既刊全点そろえたいと思えるほどのラインナップなんだけどなあ。価格がもう少し安ければ。いや、ハードカバーを買うのに比べればまだ安いか?
このシリーズでは、次はアナトーリイ・キム『リス』を予定。
2005/2/1:現代の作家・書評ページでサラ・ウォーターズを紹介、『荊の城』レヴュー。
○昔は音にも聞きつらむ、今は目にも見たまえ……というわけで、噂の『荊の城』を読んでみました。うむ、サラ・ウォーターズ、侮り難し。新作が出たらもちろん読みますとも。
関連書籍にウィルキー・コリンズ『白衣の女』を挙げましたが、こちらは19世紀のゴシックミステリ。雰囲気やモチーフに共通するものがあり、多少影響を与えているかな、と思ったので。ウォーターズは19世紀の小説をよく読んでいるというし、この作品を読まなかったわけはないはず。豊穣なイギリス・ミステリの鼻祖でもありますし、興味が有る方は『白衣の女』もぜひ。
……って書いてから調べてみたら、『白衣の女』岩波文庫版は絶版じゃん! 国書刊行会版は高いから、ちとお薦めはできんなあ……。仕方ない、図書館にでも行ってみてくださいな。
2005/1/30:今日の更新はありません。
○28日の日記で「徹夜明け」などと書いてますが、徹夜明けなのは27日でした。俺の時間感覚は大丈夫なのだろうか。
『好逑伝』読了後期で、「思想的に旧弊」などと書いていましたが、思い直してみるとそうでもない場面も多いので、追記をしておきました。今回の読書日記は色々と雑だったんで、次回はもっときちんと書きたいですね。インターネットに上げる以上、読めるものを書かないと。
2005/1/29:『好逑伝』読書日記を更新。読了後記などアップ。
2005/1/28:『好逑伝』読書日記を更新。
○実はもう読み終わっています。最終回は明日ということで。次に読む予定なのは到着待ちの『銀瓶梅』です。到着するまでは日本語の本を読もうかと。ウォーターズ『荊の城』、ドフォントネー『カシオペアのΨ』、ペレーヴィン『虫の生活』などなど……。
○徹夜明けだったりします。レポート地獄。この一週間さえ乗り切ればっ……。
○平凡社、2月の新刊。平凡社ライブラリーで『ヴァレリー・セレクション』が出ます。「上」とあるから二分冊か三分冊か。カント『純粋理性批判』も注目。
2005/1/26:『好逑伝』読書日記を更新。『仙侠五花剣』登場人物一覧に、十剣仙の出典を追記。
○唐代伝奇は東洋文庫で二巻本で出ているので、興味がある方は読みましょう(むしろ『仙侠五花剣』よりこっちのほうがメジャーだが)。
公孫大娘についてはここで美麗なイラスト入りで解説されています。また、杜甫の詩もネット上で読めます。邦訳が欲しい人は、『唐詩三百首』などに収められているのでそれを参照のこと。
しかし、公孫大娘も紹介されているこのサイトはなかなか良いな。ブックマークしておこう。
2005/1/25:『好逑伝』読書日記を更新。
○私は今日悟りました。モノグラフがいかに偉大なサイトかってことをね。
ほら、岩波の新刊とかのニュースを書いてると、ちょこちょこと検索してくる人はいるんですよ。「シチリアでの会話」で検索してくる人も二日に一人くらいいますし。「わたしの名は紅」なんかは発売を挟んでかなりの人(合計十数名)が検索してました(そういえば、最近は「アイヒェンドルフ」で検索してくる人がやけに多いけど……もしや、私と同じドイツ文学の開放講義を受けてる名大生か? 自分で読めよ。面白いから)。
それに対し、モノグラフで紹介された途端、アクセス二十倍。吃驚。
……と、あまり書くと23日のニュースが埋もれてしまいますな。ロシアの作家・ペレーヴィンの新作のカバーがアニメ絵というニュースでした。この人の作品の翻訳はこれとかこれとか。情報元は2ちゃんねるのこの書き込み。
○ふむ。フラグを入れて日付けごとにリンクできるようにしておくべきかなあ。それともいっそ、ブログに切り替えるか……?
2005/1/24:『好逑伝』読書日記を更新。
2005/1/23:19世紀の作家・書評ページでアイヒェンドルフを紹介、『大理石像』『デュランデ城』レヴュー。
○ドイツ・ロマン派二人目。知っての通り私はロマン派だから、この作風は思い切り私好みです。いや、素晴らしい。
○中国で村上春樹が流行っているとか……そこで、ふと思い立って訳題を調べてみました。
『尋羊冒険記』『且听風吟』『国境以南、太陽以西』などは、まあそのまんまですね。
『奇鳥行状録』。ねじまき鳥=奇鳥。
笑えたのは『舞!舞!舞!』。いや、そりゃ忠実な訳題だけどさ。
とどめは『世界尽頭与冷酷仙境』。冷酷仙境……。
ちなみに、書虫さんとかに注文すれば、日本からでも入手できます。お暇な方はどうぞ。
○ペレーヴィンの新作のカバーがアニメ絵(!)
情報元は2ちゃんねる文学板のロシア文学スレ。ちなみに私はロシア語が読めません。辛うじてペレーヴィンの名前は判読できたけど。
ペレーヴィンは現代ロシアを代表する若手。群像社からいくつか翻訳が出てます。幻想・SF作家。まぁ、これが訳されるかどうかは分からないけど(訳されるとしても、果たして何年後やら)。……萌えは国境もジャンルも越えるのかっ!?
カバーの絵といえば、こんなのもあったなあ。
2005/1/21:『好逑伝』読書日記をスタート。
○どうも平板な感じがありますが、とりあえず最後まで読むつもりです。十八回だからそんなに長くないし(ただ、一回分が結構長いけど)。
○忘れてましたが、藤原書店のサンド・セレクション、『魔の沼』が出たみたいです。短めなのでサンドを初めて読む人にも良い……かも。私は読んでないので責任は持ちません。
○気が早いけれど、ネタがないので、来月刊行の注目書籍でも挙げてみよう。
クッツェー『エリザベス・コステロ』(早川書房)
オブライエン『ハードライフ』(国書刊行会)
コンラッド『シャドウ・ライン』(八月舎)
村上春樹『海辺のカフカ』2巻(新潮文庫)
ヴォルテール『カンディード他五編』(岩波文庫)
ヴィットリーニ『シチリアでの会話』(岩波文庫)
『西遊記 (二)』(岩波文庫)
さらに、岩波文庫のリクエスト復刊。
モーパッサン『モントリオル』2巻
フォンターネ『迷路』
シラー『スペインの王子 ドン・カルロス』
チェーホフ『サハリン島』2巻
『平治物語』
竹田出雲『義経千本桜』
……うひゃあ。これでは既刊に手を出す余裕がない。時間も金も。
モーパッサンは早めに購入するのが吉。たしか半世紀ぶり二度目の重版だから、すぐ品切れになると思う(古書店価格は高騰している由)。フォンターネあたりも危ない(どれほどの作家なのか分からんので、『迷路』を読んでから二巻本の『罪なき罪』を買うか決めようかと思っているのだが……さすがに間に合う、かな)。
私は持っているので買わないけれど、『大地』『笛師のむれ』『海賊』等々、海外文学好きにはどれも見逃せないラインナップ。買えるうちに買っとくべし。
2005/1/20:今日の更新はありません。
○『飛跎全伝』を読み始めてみたんですが……読めねぇ。
楊州方言、つまり呉系の言葉で書いてあるわけですが、北京語だって呉語だって大して変わらんだろ、と思った私が浅はかでございました。だいたい滑稽小説なのに、どこでジョークを飛ばしているのか分からないんじゃ、読む意味がありません。今一つ楽しみにしていた呉語小説の『何典』もこの調子じゃ読めないかもしれない。もし『何典』も駄目だったら、『好逑伝』を読んでみよう。
羽の生えた主人公のイラストを見てると読みたくなってくるんだけどなァ。くっ、この無念はいつか……。
○名大南部生協にて、岩波文庫の新刊『日月両世界旅行記』『西遊記 (一)』を購入。新訳の『西遊記 (一)』は860円で、これでは十冊出揃った後には買えません。出るたびごとに買っていくことにします。
○論創社の「ルーゴン=マッカール双書」、ついにあの『壊滅』が3月刊行! 値段には憂鬱になりますが、これを逃したら二度と訳されることはあるまい……買わねば。
2005/1/19:20世紀の作家・書評ページで劉鶚を紹介、『老残遊記』レヴュー。
○古本屋の三松堂にてヴォルテール『ミクロメガス』を購入。国書刊行会の「バベルの図書館」シリーズの一書。この「バベルの図書館」シリーズはボルヘスが編集した文学選集らしい。異様に縦長。
『ミクロメガス』は短編で、ほかに三つばかりの短編・中編が収められているようだ。
……今思い出したけど、ひょっとして、来月の岩波の『カンディード 他五編』の他五編に「ミクロメガス」は含まれちゃいまいな。もし収録されていたら泣くよ(俺が)?
あと、面白かったのは本に入っていた読者カード。差出期限が「昭和六十五年」。笑いました。
○中国文学の蔵書目録をこっそり更新。昨年末に注文した『林蘭香』などがようやく届く(これからは年明けを挟んで注文するのはやめよう)。さて、そろそろ読書日記第三弾を始めますか。
2005/1/18:20世紀の作家・書評ページでポール・ヴァレリーを紹介、『ムッシュー・テスト』レヴュー。さらに、シラー『招霊妖術師』レヴュー。
○古本屋の猫又文庫にて、ドフォントネー『カシオペアのプサイ』、ボレル『シャンパヴェール悖徳物語』を購入。いずれも国書刊行会の「世界幻想文学大系」の一書で、フランス・ロマン派作家のもの。……しかし、最近購入速度と読了速度の差が開いてるような。まあ、今日は二冊読み終わったので五分ですが(何)
○また、『中国通俗小説総目提要』という書物も入手しました。明清通俗小説の成立過程とストーリーの概要を記した書物です(収録点数は膨大な数!)。強力な資料ですが、使いこなせるかな……。現時点では目次を見ているだけでお腹一杯。
2005/1/17:今日の更新はありません。
○ダニロ・キシュ『死者の百科事典』読み終わったのですが、どうにもつかみきれておらず、書けることもないので紹介はしないでおきます。長篇小説だと、分からなくても分からないなりに何か残るんですが、つかみきれない短編集についてはどうにも語れないなァ。最初の「魔術師シモン」や表題作「死者の百科事典」はイメージも綺麗で分かりやすかったけど、後半に収められている短編はどれもこれも難しい……。
○かわってシラー『招霊妖術師』を読書中(国書刊行会・世界幻想文学大系17)。シラーはもちろん、疾風怒濤のあのシラーです。怪奇小説も書いていたとは知らなんだ。
国書刊行会の「世界幻想文学大系」には、このシラーのほかにセルバンテス、バルザック、モーム、ボルヘスなどのお馴染みの面々から、マチューリンとかドフォントネーとか聞いたことのない名前まで色々収められていて、ラインナップを見ているだけで楽しくなります。とりあえずドフォントネー『カシオペアのプサイ』は読んでみたい(調べてみると、ドフォントネーはフランス・後期ロマン派、『カシオペアのプサイ』はユートピアSFだそうな)。
○そういえば、国書刊行会の近刊ページが更新されてます。『ハードライフ』刊行は二月に延期だとさ(とほほ。ってか、『パラディソ』『センチュリア』『寵姫』はまだですか)。あと、レム・コレクションの続刊『フィアスコ』は春発売とか(コレクション中でも最大の期待作。楽しみ)。
2005/1/15:15世紀以前の作家・書評ページでフランチェスコ・ペトラルカを紹介、『凱旋』レヴュー。
○ペトラルカといえば『カンツォニエーレ』なのでしょうが、邦訳はあまりにも高価(12000円!)なためこちらを購入(魅力的な挿画も理由の一つです)。いや、こちらも充分高いですが。
それにしてもペトラルカはダンテ、ボッカチオに比べるとどうも冷遇されている印象がありますね。詩作品は文庫化されてないし。……と言って、『神曲』も『デカメロン』も読まないままペトラルカを読むのも、変な感じがするかもしれませんが。
ちなみにこの作品を邦訳出版したのは『カンツォニエーレ』『狂えるオルランド』を出したのと同じ名大出版会です。次はタッソ『エルサレム解放』が読みたいなあ。出してくれんかなあ。
○ついでに中国古典通俗文学のページの蔵書目録もひっそり更新。ちくま文庫『三国志演義』と東洋文庫『老残遊記』を購入したので追加(注文して到着待ちになってる中国書が数点あるので、近いうちにまた更新すると思う)。
……それにしても書籍再販制。やっぱり嫌だなあ。『三国志演義』のように人気の書籍は、大量入荷しすぎて売れ残るんだろうけど、刊行からたった二年で三方にヤスリのかかった無残な姿になってる……。うん、書店買い切り制の岩波文庫はえらい。書店には優しくないだろうけど、読者にはありがたい。
2005/1/14:現代の作家・書評ページでウンベルト・エーコを紹介、『薔薇の名前』レヴュー。
○エーコは『フーコーの振り子』で挫折したので、以来敬遠していたのですが、『薔薇の名前』は噂に違わぬ名作。300冊目に相応しい逸品ですな。もちろん、『ハザール事典』や『豊乳肥臀』だってそれに相応しい作品でしたけど。年明け以来当たり続きです。
次に読むエーコ作品は『前日島』を予定。これも各所で評判高いです。また、2002年、2004年に新作を発表しているとのことですが、これらの翻訳も待たれます。
○さて、2月の文庫発売一覧。まず目に付いたのは、村上春樹『海辺のカフカ』の文庫化ですね。まあ、新作も出たことだし、丁度いい頃合いでしょう。文庫なら買ってみようかな。それから岩波文庫ですが、やはり『カンディード』が目を引きます。折角古書店で見つけたのに、積読しているうちに新版登場か……。この本にはさらに五編の短編が収録されるようです。また同じ岩波文庫から出るヴィットリーニ『シチリアでの会話』は、一昨年刊行されたパヴェーゼ『故郷』と並ぶイタリア・ネオレアリズモ文学(20世紀前半)の代表作だそうで、これにも注目です(パヴェーゼも読んでないけど)。ちくま文庫の『ロートレアモン全集』は、私は買わないつもりですが、好きな人には朗報でしょう。
2005/1/11:パヴィチ『ハザール事典』レヴュー。
○新年早々、二冊続けて最高評価。うむ、今年の読書は幸先良しです。さて、残る現代文学の巨星といえばエーコ『薔薇の名前』ですな。これも近いうちに読もうと思ってます。
○あと、最近大古典にご無沙汰なんで、久々にルネサンス文学でも読みたいと感じてます。第一候補はペトラルカ『凱旋』(名古屋大学出版会)。邦訳は去年出たばかりです。挿絵が綺麗。
2005/1/9:中国古典通俗小説ジャンル別データベース更新。
○データベースに『混唐後伝』『説唐後伝』『隔簾花影』『飛花艶想』『銀瓶梅』を追加(って言っても、名前を加えただけですけど。……エロ小説ばっかとか言うな)。
『銀瓶梅』は面白そうだな(タイトルはあれだが)。中国語版グーグルで検索してみると、「言情与記史的最完美結合」だそうで。講史+武侠+諷刺+世情、清代には禁書か。長くもなさそうだし、読んでみるのも一興かも。
それと海上剣痴の『飛仙侠奇縁』だけど、調べてみると『仙侠五花剣』の別題というだけで、別作品ではないみたい。残念。
○岩波文庫の今月の新刊ですが、やはり『日月両世界旅行記』は出るみたいです。ユートピアSF小説の古典。読まねば。
さらに岩波書店のウェブサイトでは、年末年始特集ということで、2004年の文庫売上ベスト10などが公開されています。岩波文庫のベスト10には、2004年の新刊は一つも入ってないとか。(この情報は岩波文庫コレクションから)
……まあ、岩波らしいと言えば岩波らしいけど。しかし西洋古典に関して言えば、筑摩や河出のインパクトに隠れてた観があるとはいえ、なかなか良い本出してたと思うんだけどねえ……。ざっと新刊を見直してみると、サッカリー、ブロンテ、ジョイス、ブレヒト、ヴァレリー、メルヴィル、ウルフと……いや、充分頑張ってたと思うよ。ま、とにかく、今年も頼むぜ、岩波さん。
2005/1/8:莫言『豊乳肥臀』レヴュー。
○いや、相変わらず最高でした。一生ついていくよ。
中国現代文学では、次に葉広今『貴門胤裔』と陳忠実『白鹿原』を読みたいと思っています。いずれもハードカバーの上下巻、長い上に金銭的に痛いけれど。
○名古屋へ出て、今日は杁中の古本屋に行ってみました。猫又文庫という店ではパヴィチ『ハザール事典』とシラー『召霊妖術師』(こっちは何も言ってないのに、ちょっと日焼けしてると言って200円値引きしてくれた。店長ええ人や)、百萬文庫ではディケンズ『ピクウィック・クラブ』3巻と巴金『家』2巻(この店では、雨が降りそうだと言うんで、手間をかけて厳重に包装してくれた。ええ人や)。これらの絶版本を購入して、合計4860円なり。安い買い物をさせてもらったなァ……。
あと、ネット古書店にキシュ(これもユーゴスラビアの現代作家)の短編集『死者の百科事典』を注文し、到着待ち。これも楽しみ。
……内容を見れば安くても、財布を見れば安い買い物ではなかったりして。
○早川書房、2月の新刊について、昨年12月28日の日記に注目すべき書籍がないなどと書いてましたが、単行本のほうで一つ見落としてました。『エリザベス・コステロ』、南アフリカの作家クッツェーの前衛的な作品ですね。クッツェーの作品は、このサイトでも以前『夷狄を待ちながら』を紹介しました。とりあえず期待です。
○『仙侠五花剣』の関連作品に関するページを作成中です。とりあえず唐代伝奇に当たってみないと。あと、海上剣痴のもう一つの小説『飛仙侠奇縁』にも興味津々(手に入るかどうか謎。いや、原書すら最近出版されてるのかどうか;)。
調べてみて、公孫大娘が実在の人物だったと知ったときは吃驚したなあ。
2005/1/7:「居眠文庫目録」の初期ページに、読書方針を記載しました。
○今更、という感じですが、ちょっと読書方針を書いて載せてみました。四、五行かそこらの文章ですが。
ちなみに、今(気分というやつですから、すぐ変わるのですが)読んでみたいと思っているのは東南アジアの文学だったり。図書館へ行くと井村文化事業社とかいうところからかなり沢山の小説が出版されているみたいですが、多すぎてどれから手をつければよいやら分からない……。どこかに手ごろな紹介サイトはないものかなあ。
○莫言『豊乳肥臀』読書中。あと少しで読み終わります。まあ、なんですか。
「面白い小説」が読みたいやつは、黙って莫言を読め!
……と言いたくなるね。鄭義『神樹』と並ぶ、二十世紀文学最後の一撃。これだけの物語を綴れる人は、今の世界中を見回しても指を折って数えるくらいでしょう。最近の作品のうち、『マングローブの森』は訳されていないらしいですが、早いうちに出版されて欲しいですね(原書で読むという手段もあることはあるが……。ちなみにこの『マングローブ』は、『酒国』同様ミステリ風都会小説らしい。『酒国』は個人的には微妙だったので、『マングローブ』を原書で読む気にはちょっとなれないかな)。
○サラ・ウォーターズ『荊の城』上下巻を落手。昨年、色んな方面(本格ミステリ系とか、海外現代文学系とか、オタク系とか(^^; ちなみにうちは三番目ですな)で話題になったミステリですね。
それと、ちくま文庫の新刊、ラブレー『ガルガンチュア』も購入。このラブレーの新訳は全四巻構成で、偽作の可能性が高いとされる第五巻は訳されないようです。ギュスターヴ・ドレのカバーイラストがカッコいい。
○ひょっとすると、前にも書いたかもしれないけど。
電車内で最悪の行為は、若いくせにシルバーシートを占領することや、順番を無視して割り込み乗車をすることではなく、――椅子に荷物を座らせる行為だっ! あれは見ていて腹が煮える。自分が座るならまだしも、荷物を座らせて座席を占領するとは何事か。疲れてるなら座れば良いだろうに。荷物は膝の上へのせれば済むだろうに。
――椅子が空いたと見るや、満員電車の中を人にぶつかりながら突っ込んできて、あろうことかそこに荷物を座らせた二人組みのオバチャンを見て、ちょっとばかりむかついて、こんなところで鬱憤をぶちまける私なのでした。
2005/1/5:『仙侠五花剣』読書日記、主要登場人物一覧をアップ。
2005/1/4:『仙侠五花剣』読書日記、読了後記をアップ。
○尻込みしてても始まらない、読みたいなら読んでみろ。そう思ってこれからも読みたいものを読んでいこうと思います。翻訳、原書と思わずに(まあ、翻訳がないから原書を読むわけですが)。次は到着待ちの『好逑伝』『林蘭香』など四冊の中から選ぶことにします。また、今は莫言『豊乳肥臀』(これは翻訳)を読書中です。
○今日は熱田神宮へ行ってみました。二日に御首神社というところへ行ったので、これが初詣というわけではありませんが。
――凄い人、人、人。今日は四日だからすいてるだろうと侮ってました。まだお祭り騒ぎですよ。元日はどんな状態になっていたことやら……。
2005/1/3:『仙侠五花剣』読書日記を更新。
○昨日、一気呵成に読み切りました。いやー疲れた。感想は後日アップします。関連記事も少しくらいは書くかも。あと登場人物一覧も近いうちに上げます。
そりゃまあ、『仙侠五花剣』は文学史上たいして重要な作品でもないし、重くも深くもない通俗小説さ。でも私にとっては特別な小説になるだろうなあ。
2005/1/2:『仙侠五花剣』読書日記を更新。
○現在第二十六回まで読了。さて終盤、なんとかもう少しで読み切れます。や、読み切れそうですね。
○ちと遅れましたが今月発売の注目書籍を上げました。しかし、岩波の新刊を見ると、シラノ・ド・ベルジュラック『日月両世界旅行記』がありません(ここには出てるんですがね)。中止になったとしたら残念なことです。
○年明けだから小遣い多め(や、私は二月の末まで未成年なんでね、一応)。さくっと本に変えちまうべ。
まず第一に、いい加減に『三国志演義』を買わねばならん。一度読んでいるということと、長くて巻数が多いので金銭的に踏ん切りがつかず、これまで買わずにいたけれど、今度ばかりは。ちくま文庫版の7巻本を買うつもり。
西洋古典では、バルザック『ラブイユーズ』とゾラ『獣人』(藤原書店)。
現代文学、ゴールディング『可視の闇』(開文社)、エリクソン『リープ・イヤー』(筑摩書房)あたり。
あとはあれだ、サラ・ウォーターズの歴史ミステリー『荊の城』(創元推理文庫)。タイトルと筋書きと、ついでにカバーデザインも私の好みだったから、発売当初から記憶に留めてはいたのだけれど、モノグラフの草三井さんが読みたい読みたい言っているのを見て、私まで読みたくなってしまった次第。
読書予定に挙げてる四冊と中国書はどうするという感じですが。
2005/1/1:『仙侠五花剣』読書日記を更新。
○あけましておめでとうございます。
本日、わたくしは午後三時に起床し、初詣にも行かないという、なにやら今年一年を象徴することになりかねない生活を送ったわけですが、元旦の今日、皆様はいかがお過ごしになられましたか。
○今年の目標〜。
一。中国書を十五冊以上読む。
二。留年しない。
三。名大祭でサークルの冊子を150部以上さばく。
四。平日の睡眠時間を増やし、休日のを減らす。
五。一つくらいは中編小説を完成させる。詩と掌編小説をたくさん書く。
――とあまり多く目標を決めると無理が生じるので、この辺にしておきます。下の二項目に具体的な数字がないということ自体、やる気が足りない証拠ですしね。
中国文学専攻の学生たる私、ウェブサイト管理人たる居眠書生、名大文芸サークル代表としての穂永秋琴、アマチュア物書きたる穂永秋琴と、肩書き並べるだけでも汗がにじんできます。うひゃあ、今年一年生きていられるかなあ……。
○それに関わって、今年のページ運営方針。
日本語の本はあまり読めないかもしれません。なので、中国文学のページのほうを充実させたいと思います。さしあたっての目標は『仙侠五花剣』の完読です。これに加うるに、『儒林外史』第五十六回の翻訳と、データベースの充実。それから順次読書日記を増やしていき、いずれは何かの作品の完訳に挑みたいなあ……。
卒論のテーマとかも考えてみないといけないし、まずは読まなきゃ始まらない。一年経つのは早いし。
2004年10月〜12月の日記
2004年7月〜9月の日記
2004年4月〜6月の日記
2004年1月〜3月の更新履歴
2003年10月〜12月の更新履歴
2003年3月〜2003年9月の更新履歴
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