Hs07.jpg (56445 バイト)

** 「史記」とは **


**史記とは**

 中国前漢の武帝の時代に司馬遷によって編纂される。太史令であった司馬遷が記した史書は、当初「太史公書」(もしくは「太史公記」)と呼ばれていたが、魏晋時代になって「史記」と呼ばれるようになった。
 史記は全体的に紀伝体で記されており、「本紀」「表」「書」「世家」「列伝」の全130巻から成る。全体の構成は以下の通りである。

本紀 全30巻 歴代王朝の変遷を述べた年代記
全10巻 列国の世系年代を記述
全8巻 国家の諸制度・文化技術などの記録
世家 全30巻 封建諸侯の年代記
列伝 全70巻 個人の伝記

※紀伝体とは、本紀や世家の年代記と個人の列伝を基本とする記述形式である。この他に「春秋左氏伝」や「資治通鑑」のような、年代記を中心としたものは編年体と呼ばれる。

 史記の登場後、中国の正史は紀伝体で記述されるものが多く、それ故、史記は「正史の祖」と称されることもある。
また、他の多くの史書がその時代の史書である(「断代史」と呼ばれる)のに対し、「史記」は太古の黄帝の時代から漢の武帝の時代まで、複数の時代を通して記述されていることから「通史」と呼ばれる。

 →【目次】へ行く



★ここで史記とは少し異なりますが、関連図書ということで下にいくつか紹介しておきます。
 詳しく記述したいものもあるけど、ここでは紹介程度にとどめます。

**春秋**
『春秋』は魯の史官が記述した春秋時代の年代記であり、後に左丘明が編纂して「春秋左氏伝」となる。
「五経」の一つに数えられ、「春秋経」とも呼ばれる。(ちなみに五経とは中国の儒教の教典で『詩経』『書経』『易経』『春秋』『礼記』から成る。)孟子によると、『春秋』は、史官の年代記を孔子が編集したものとされている。
『春秋』によると、春秋時代は前722年(魯の隠公即位)〜前481年(哀公の14年)とされている。が、今日では歴史的意義から、周の洛邑遷都(前770年)〜晋分裂(前403年)とするのが一般的である。(あくまで「一般的に」であり、春秋時代の区切りには諸説ある。当ホームページの年表は一般論に従った。)
この『春秋』を本屋で探して読むよりも、下記の「春秋左氏伝」のほうをオススメします。


**春秋左氏伝**
略して「左伝」とも「左氏伝」言う。『公羊伝』『穀梁伝』と並んで「春秋三伝」と呼ばれる。「春秋左氏伝」の作者は、魯の左丘明(左邱明)と伝えられている。(ただし、正体は不明。偽作との説もあり。)
春秋五覇を中心としてまとめられており、史記の春秋時代の部分は左伝とそっくりである(引用説もあり)。読み物としても結構おもしろいので、春秋時代と春秋五覇について、もっとつっこんで詳しく知りたい方はどうぞ(史記と併読するともっといいかも)。ただし、前述の通り編年体でかかれているため、原文を読んでもあまりおもしろくないので、訳文が読みやすいものを選ぼう。


**十八史略**
名前の通り中国の18の史書(もちろん史記も含む)を再編集したものであり、史記で記述されている時代から三国時代、随、唐にまで及ぶ壮大な物語。中国史書のダイジェスト版のようなもので、小説化もされているので大変読みやすくなっている。内容は広く浅くといった感じで、中国史に興味のある初心者や、個々の人物の詳細よりも歴史全体の流れについて知りたい人にはオススメです。

→【関連図書紹介コーナー】へ行く


戻る