合唱生活向上委員会
番外編その2 合唱バカ度チェックのその後 (01/2/28)
「合唱バカ度チェック」をこの合唱生活向上委員会でご紹介してから約1年がたちました。様々なところで話題にしていただき、その反響には驚くばかりです。こういう項目を加えたらどうですか、というメールもいただきました。あのチェック項目は全部で50個。「20個あてはまったら手遅れ」と書いておきましたが、合唱をやっていない人の場合は10個もあてはまらないようにできています。女性向けの項目がいくつかありますので、男性よりは女性のほうが若干高く出るようになっています。
1周年ということで、先日この「合唱バカ度チェック」及び「合唱生活向上委員会」がインターネット上ではどのように話題にされているのか、調べてみました。いろいろな掲示板で「私は23個だった」「僕は34だった、どうしよ・・・」などという結果報告をしてくださっている方あり、ご丁寧にバナーまで作成してリンクしてくださる方あり、中には「普段はわからない女声陣の苦労がわかるかもしれません」というコメントで紹介してくださる方あり。とても楽しく拝見いたしました。
いい時代になりました。田舎町に住んでいても全国の合唱人の方々と気軽におしゃべりができます。どこかの国の首相が「IT革命」と言っていますが、どういうことがIT革命なのかあの方がお分かりになっているのかはわかりません。が、私たちのまわりでは確実に革命が進んでいるように思います。モンテヴェルディやバッハが聞いたら目を丸くすることでしょう。ただ、最近気になることも出てきました。あまりにも簡単に疑問が解決できるようになっているため、大切なことを忘れていないかということです。
私は自分の所属する合唱団の練習場所まで60キロある田舎町に住んでいます。電車を使うにも自分で運転していくにもかなり疲労しますし、交通費もかさみますので、普段はのどかな環境に甘えて日々を過ごしています。パソコンに向えば全国の合唱人の方々が「今日の練習はこんなんだった」「もうすぐ本番なんですよ」と話されている。毎日お友達と練習できる今となっては羨ましい学生さんたちの話し声も聞こえます。とても楽しいひとときです。しかし、実際に練習に行って歌うときの喜びには勝てません。あまり練習には行けない私ですが、辛うじて練習に参加して帰ってこれたときのすがすがしさは何にたとえたらいいでしょうか!
よく、掲示板などで「○○という曲の音源はどこで手に入れたらよいですか」とか「△△について教えてください」などという、書き込みを拝見することがあります。中にはご自分でお調べになればすぐにわかりそうなことなのに・・・と思われるようなこともあります。合唱人の方々は基本的には親切な人ばかりですし、自分がわかることなら教えてあげようと一生懸命答えてくれます。しかし、その後質問された方から何の反応もないことがあります。疑問が解決すれば、それでもういいのでしょうか? インターネットは確かにとても便利です。しかし、そのためだけの道具でしょうか? 一言「ありがとう」だけでもよいと思うのですが、何か生身の合唱人としての言葉が欲しいなぁ、などと思ったりします。私は古いのでしょうか?
中島司有さんという書家がおっしゃったことですが、昔は今のようにコピーがなかったため良いお手本がなかなか手に入らず、よい本を見る機会があるとその本を借りて雁皮紙などを使って丁寧に籠字をとり、それをあとで墨をうずめて手本にしたそうです。やってみると根気や体力がとてもいるのですが、それだけ注意力もつくし妥協しなくなって上達も早かったそうです。昔の人が良い字を書いたというのはこういうことをしていたからだろう、ということです。合唱も同じ。昔はCDもテープもなく、パソコンもありませんでした。そういう中で名曲が生まれ、それを歌い継ぎ残していったわけです。そこには、生身の人間の交わりがあったでしょうし、少なくとも質問して答えがわかったらそれで終わり、というようなことはなかったのではないでしょうか。逆に言うと、そういう交わりがないところにはいい演奏自体生まれにくいのではないでしょうか?
「全日本合唱バカ連盟」の管理人であるじゃりお氏はある地方都市の伝統ある混声合唱団の理事長です。しかし、彼は大変忙しく、なかなか練習に出ることができません。彼だって練習に出られることほど大きな喜びはないのですが、せめて合唱人がネット上で気軽に集える場を作りたい、ということでできたのがあの「合バ連」です。インターネットの上でも合唱人は生身の交流をしたいものですね。