合唱生活向上委員会
第1回 理想的な衣装とは?(99/12/10)
全日本合唱連盟機関誌「ハーモニー」などを見ると、いろいろなデザインの衣装を扱う業者さんの広告が目にとまることでしょう。合唱団の衣装の世界もなかなか奥が深いようです。男声は、だいたい決まってますからいいですねぇ。簡単でうらやましい。でも、反対につまらないかも? 男声は歌うときにいろいろなものを着てみたい、という欲求はあるものなのかしら? ここでは男声の衣装はひとまず置いておいて、女声のコスチュームの理想的な姿を考えてみたいと思います。
まず、合唱団の衣装を考えるときには、だいたい次のような用件をクリアしたほうがよいのではないかと思われます。
1.合唱団や演奏する曲のイメージに合うこと。
ミサ曲などの宗教曲を演奏するときに、ノースリーブのドレスではいけない、ということはもうご存知ですね。うつのみやレディーシンガーズ晶の衣装は、団員のみなさんは「ひよこ衣装」と呼んでいるようですが、まさにひよこのあの黄色のドレスの上に薄いボレロがついた、かわいらしいものです。晶も合唱団が結成されてから5年がたち、団のイメージや方向性が少しずつはっきりとしてきた最近、衣装を新しく作ることも考えているようですね。るふらんの衣装は団員がステージに並んで現われると、もうそれだけで男性のお客さまのため息が聞こえるような(?)黒で女性の魅力たっぷりのドレスです。指揮者の好みを考慮に入れる必要があることも?
2.着る人の体格などを選ばないデザインであること。
・・・これは難しい問題ですが、「人に衣装を合わせる」のではなく「衣装に人を合わせる」ということもときには必要なのかもしれません。F県のある先生は「楽しむ音楽と聴かせる音楽の違い」を「外だけきれいなドレスを着るのと外だけでなく中も上質な下着で整えることの違い」であると表現されました。なるほどー。「見られているという意識」が大切なのだそうです。(現実は・・・)
3.価格が手頃であること。
団員の中に洋裁をおやりになる方がいらっしゃれば、それは団の大きな財産ですね。ただ、デザインの問題などもあるので言いたいことを気がねなく言うためには、多少高くてもきちんと業者に頼んだほうがいい場合もあるでしょう。仮縫いなどをしっかりやってくださる業者さんはとても頼もしいと思います。仮縫いの段階で、その人の体格に合わせて補正をしてもらうだけでずいぶん見栄えが変わるものです。私が所属している合唱団の衣装は
ファースト: 上 白ブラウス 下 黒ロング
セカンド: 白ノースリーブワンピース
となっていますが、数年前にセカンド衣装をバストのラインが引き立つように補正をしてもらいました。シルエットがだいぶすっきりしたような気がいたします。
値段は安ければ安いにこしたことはありませんが、ある程度の負担があるとかえって「もったいないから頑張って歌おう」という気にもなるかも?^^;
4.手入れがしやすいこと。
これ、意外と盲点なので気をつけたほうがよいでしょう。いくらデザイン的に優れているお気に入りの衣装でも、クリーニングに出したら形や色が変わって戻ってきてしまったり、荷物の中に入れて運んでいるうちにしわになってしまうようなものでは困りますよね。いちいち楽屋にアイロンを持ち込む必要があるのでは大変です。
その点、私の所属団体の衣装はすぐれものです。白ブラウスはブラウスとはいえ生地が割と厚く、かなりぐしゃぐしゃにして持ち歩いてもしわにならないのです。これは全国に自慢できると思います。^^ おまけに、洗濯機で水洗いができてしまいます。ドライクリーニングは黄ばんだり縮んだりするおそれがあるのでかえってよくないのだそうです。このおかげでこの合唱団の衣装は長年変わっていません。
5.できれば長年にわたって着用できること。
女声ですから、長年の間にはまあ、いろんなことがあるでしょう。おなかがふくらんだりしぼんだり・・・。我々の団の黒ロングスカートのウエスト部分は作るとき、次の3つの種類から各自選んでください、と言われました。
ウエストが
3を選んだ勇気ある人っていたのかなぁ。私は尊敬してしまいますが・・・。年齢を選ばず着られることもポイントでしょう。
6.団員が気に入って愛着が持てること。
お気に入りの衣装で歌うのと、そうでもない衣装で歌うのとでは音楽も違う、かも?
7.集団でステージに並んだとき、お客さんの目にやさしいこと。
これは、あるおかあさんコーラス大会の審査員をされた先生がおっしゃったことです。ひとりひとりはすばらしい衣装でも、大勢並んだときのことを考えたらどうかな、ということですね。特にコンクールの場合は、審査員の先生方は耳も目も大変お疲れになるようです。
・・・こう考えていくと、衣装の問題というのはその合唱団が持つ音楽のテンションなどの一部も担っているような気がして深い問題なんだなぁ、と思います。ステージで非日常の空間、そして音楽を作り出す衣装・・・。同じことが女声の場合はステージに出る前のお化粧にもいえるんじゃないでしょうか。お化粧についてはまた回を改めましょう。