mail-cancer
TOMITA, Tetsuo
19 October 2004
多数の方が癌の闘病記録を公開されているので、私の場合も一例として公開します。また英文のSeasonal Calendar にも時々載せます。
入院記録
各位
本日病院から退院してきました。今までご心配掛けましたが、5週間単位の薬剤治療が始まっています。8月25日に検査入院し、9月9日に本格的に入院してから、とりあえず今回の退院まで約40日でした。
病気は胃癌で、国際医療センターに移りました。Positron Emmission Tomography による判定の結果、非常に薬が効いているとのことです。投薬は5週間単位ですが、とりあえずもう5週間続けることになりそうです。その後胃の手術となるかもしれません。
入院前に一部関連する方々にお知らせしましたが、励ましのメイルを頂きありがとうございます。アフリカ人の研究者からキノコを教えていただいたり、インドネシアの研究者でタイに滞在中の方から "I will fire dupa(香料、線香か)for your health in temple here in Bangkok" というメイルを頂きました。
心から感謝します。キリスト教、アラーの神、仏教、日本の神様、全てに守られているような気がします。
始めソバが胃に入らないということで気がついたのですが、胃癌が食道からの入り口を塞いだため、つるつるしたものや柔らかいものが胃に入らず、天ぷらやトンカツなど固いものはよい、という変な病状で、ほとんどの医師も始めはお粥ですかと質問し、こんな病状見たことがない、というのです。食事制限は一切ありませんが、自分で食べられるものを選んでいます。それと現在味覚は変わっていませんが、好きな味が変わっています。甘い味付けが気持ちが悪い。
私が特許庁時代、始めは材料試験と材料分析、そして光学に移ったので、胃カメラ、CT写真、超音波エコー、点滴を強制的に送るモーターなど何か懐かしいものばかりでした。自分が審査した分野で今度やらなかったのはMRIぐらいです。
始めの検査結果が転移のあるステージ4だったので(5年後の生存率10%、これは間違っていません)、入院中にパソコンを持ち込んで、今までやってきたことをまとめて『開発技術論ー技術受容の条件と発展途上国における商品開発』の骨組みと荒っぽい原稿を400字詰め140枚くらい書きました。来年度ポーランドと中央ヨーロッパ、そしてインドとアフリカを加えて出版したいと思います。
後になって気がついたことですが、国際医療センターは第五福竜丸の船員たちが入院したところです。そして私が工学部から物理に転部許可された直後にビキニの水爆があり、私は専門を物理よりも、それを外から眺める科学史に転じたのです。何か運命的なことを感じました。研究が完成するまでここが体をサポートしてくれるでしょう。
入院中コーランを読みました。以前新約聖書は読んだのですが、旧約はまだです。
10月2日の日比谷公園の国際援助フェスティバルに出かけて全部見て回りました。また岩波文庫の『西洋事物起原』は1巻が3度目の増刷になりました。
10月13日に女の子が生まれてお祖父さんになりました。
ただ11月始めの日中機械技術史は欠席で、私の発表は代読になりました。キャンセルにならなかったのは、私の報告が中国側の興味を引いているからかもしれません。
こんなこともあって病気と対抗しています。まだ当分検査次第で予定が変わるため、ご迷惑をおかけますがよろしく。
下記の報告ですが、予定が分かりません。強い薬の翌週なので、点滴中の場合は副作用が収まっていれば自分のところだけでていきます。
◎11月16日 開発技術学会
◎12月11日 機械学会