半歌仙「蝌蚪の糸」の巻


     遠き日の手植えの花や幹黒く           霞

       蝌蚪の糸浮く呉須の大鉢           智

     春惜しみフルートの音のゆるやかに        節子

       整列して建つ丘のマンション         絢子

     満月を仰ぐ姿の相似形              霞

       碁仇を待ち衣被蒸す             智

            
     蛇行川辿り辿りてそぞろ寒            節
		    
       まさか思われニキビだなんて         霞

     「好きです」とたった四文字のEメール      智
	
       ゴジラ元気でちょっと幸せ          節

     わが町も自警団行く拍子木で           絢

       わび住居して株価気にかけ          霞

     露営してアンナプルナの月涼し          智

       雷よそに摩尼車繰る             節

     胸に沁む電気ブランは琥珀色           絢
       
       労働者諸君早くお帰り            絢

     咲分けの桃満開に民家園             節

       留守居の昼に小綬鶏の声           智


                  (絢子 捌)

   	
              2004年4月6日首尾           
 

            

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