脇起し半歌仙「さまざまの」の巻


                  さまざまの事思ひ出す桜かな       翁

                      ビルの谷間で野の遊びする       瑞草
                                                                    
                  山笑ふ大関昇進届きゐて          宏子

              むかし狷介いま好々爺         手留
        
         階段の劇場深く月渡る           瑞   

            牛膝(ゐのこづち)つく帽子斜めに     実枝

       
           肌寒のワイングラスの滴たれ        啓子

              無言のひとの背に寄りそふ       絢子

          捺印のずれはじめたり教師妻        純子

              自由気儘に火山爆発          手
         
           神集ふ侃々諤々株相場           瑞

              高齢社会厄年の増え          純
        
           サーファーの黒き影跳ぶ夏の月       絢

              弁慶ひそと午睡する堂         宏

          フンベツとブンベツおほいに違ひあり    手

              立看板に烏止まりて          啓
         
          うらうらと花の並木の十文字        実

              旅の人呼ぶ草餅の店          絢

                      
                       (瑞草 捌)  

                2000年4月4日 首尾          

            

座興行の巻々に戻る