二十韻「お帳場にあり」の巻
                     
   
        海に入る陽のあかあかと神の旅        手留           
                       
                    綿虫追って曲がり角まで         啓子
                                                                    
                ビーズ売る店に若きと立ちまじり       実枝

           俳諧講座お菓子いっぱい         宏子
       
       
        名物の料理待たせる月の寺          智

            菊人形のなにを見つめる         絢子     
                         
        蔦紅葉男鹿の真澄の道はるか         節子
            
          泣くだけ泣いて化粧直せり        智
                    
        切々とウェディングブルー長電話       実   

           時に遊ばれ夢に漂う           節
          
        花一面楼門(さんもん)に立つ澤潟屋       絢
        
            和綴の冊子吹ける春風          宏

       ナオ
                遠霞ローランサンの淡き彩(いろ)        啓

           成分表示まず確かめる          手

        山翡翠(せみ)の小首かしげて狙いおり      宏
             
           切子のグラス交わす夕暮         啓

        添い寝して千夜一夜の物語          実

            ローレンスばりのイスラムの雄      手  
          
        水墨の月を取らんと枝の先          実

            芋煮の集い地酒揃えて          節

       ナウ
         鄙の宿西洋皿に秋刀魚のせ          啓 

            英字新聞お帳場にあり          智

        夭折の将軍眠る花の下            宏

            庭園灯にけむる春雨           絢
                                   
       
                       (手留 捌)  

              2001年11月6日 首尾 

            

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