二十韻「善きことの」の巻

       
          善きことのありしを告げむ盆まつり         啓子    
                       
                      唐黍畑に風渡る頃               絢子
                                                                    
                    月浩々獲物を狙う影這いて             香

            ポッと飛び出すからくり人形          手留     
          
       
                    木造りの町役場古り幟旗              茅
 
            ママチャリ相乗り言葉少なく          六実

          愛ときに怒りに変わる「まったくもう!」      まゆみ

            スカート踏まれることもなくなる        啓

          虎鶫(とらつぐみ)深きにひそみ闇を呼ぶ        茅

            水と光の川渡御の行く             六
       
       ナオ
          紫のローヴァ駆って老婆消ゆ            絢                   
 
            I T もなし書籍三昧              手

          魂のふらりふらりと大草原             手

            科白巧みに引き寄せてキス           香

          声冴える深夜ラジオのディすくジョッキー      ま

            凍て月を背に屋台酒酌む            絢

       ナウ  
                    介護中神経病んで湯治中              香

            猫の子 のほほん のんきにまどろむ       茅

          御仏の崩落の跡花万朶               茅

            独活の黄味あえ備前に盛りて          六           

       
          
                          (捌 啓子)
 

                      2002年8月13日 首尾  
      

            

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