半歌仙「黒人霊歌」の巻

                                
          竹の春寺門はとうに開きており           節子  
                       
                      霧のあわいを上る川舟             実枝   
                                                                    
                    宵月夜黒人霊歌アカペラで             明子
  
            ホームページに手繰る名店           智

          心太最後の一本また逃げた             智 
            
            金魚すくいの網の脆さよ            実    
          
        
                    愛うすくスタンダールの生いし街          宏子
 
            天井桟敷指からませて             明

          聞こえ来る二胡に簪折る后             節

            珊瑚まとって眠るゼロ戦            靖子

          夜明け前さもなくばボクリターンする        節

            サドゥンデス・ゴール凍て月を打つ       宏
       
          地酒にてもてなす里の神楽宿            実                   
 
            視線そらさぬキュリアスな牛          靖

          会津織縞の木綿を取り揃え             節   

            硝子戸ごしにゆらぐ淡雪            明

          鈍行に乗り換えてより花明り            智

            歌碑読み解けず囀りの中            宏
      
                 
                        (実枝 捌) 

                   2002年9月3日 首尾 



    (注)sudden  death : サッカーなどの延長戦で、どちらかが得点した途端に終える試合のこと。 
       

            

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