短歌行「ひとつ緒の琴」の巻


           酒蔵の井戸守る大樹冬北斗             葵
                       
                      天地枯れて滑子肥えゆく            げんの
                                                                    
                  伎楽面色さまざまに隙もなし            啓子
  
            針金ハンガー カラス貯め込む          まゆみ

        
          行きずりに釣果確かむ秋の浜            啓子
                     
            傷つくマリア冷え冷えと佇つ          山羊             
        
                    ひとつ緒の琴嫋々と月の庵             宏子
 
            千両役者の襟足の艶              節子

          ウィンクは睫毛パーマをかけてから         葵

            携帯メール誤答量産              ま

          検索で尋ね尋ねる花巡り              羊

            とっくり蜂の巣こんな所に           節

       ナオ                   
                    風船の二つ吸われて夕筑波             宏

            受賞に向かう余裕緊張             啓

          誰か知る還暦乙女恋ごろも             げ 

            再婚話いくつ来もせで             節

          ブックオフ『日本の歴史』束ね売る         葵

            帰りに食べよう氷白玉             霞

          噴き水の伸び上がる果て月出づる          啓

            選帝侯は石棺の中               宏

       ナウ
                    靴音のかすかに響く雨の路地            霞

            木槌をとりて案内を乞う            霞

          大房の花手に重く枝垂れおり            節

            蒔絵の道具供して芥子雛            宏
 

                         (山羊 捌)           
                          
 
                      2002年12月10日 首尾           


            

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