追悼 脇起し短歌行「春北風」の巻
地に潜むものの響きや春北風(はるならい) 夏生
深き眠りを覚ませ山焼き 節子
きのうきょう さりげなく鳥帰り行き 敏江
ベンチは一つ児童公園 智
ウ
胴上げの歓声あがり月天心 霞
幟はためく奉納相撲 実枝
奥多摩のどうだん紅葉同封す 霞
コーラス隊のあの人が好き 実
タンデムの夫婦サイケなつなぎ着て 節
飛砂走石のタクラマカンまで 敏
旧道の標となりし花灯籠 智
川幅占めて鱒のぼりくる 実
ナオ
「踊り子」の車窓けだるく遠霞 霞
炎のように光る唇 智
恋果てしひとりを囲む夜の鍋 敏
暗黒星雲戦(いくさ)吸い込め 節
今日もまたテレビの前で評論家 霞
将棋の駒の動きせわしく 智
漸寒しゴッホほんとは贋物さ 敏
梨地文箱の宮城野の月 実
ナウ
柚の実を手探りでとる夕支度 節
ボーンボーンと鳴る古時計 実
花の列見下ろす窓の宴続く 霞
言葉はんなり売る すいぐき菜 智
(敏江 捌)
2003年2月11日 満尾
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