短歌行「送り梅雨」の巻

                              
                笹竹を下げる親子に送り梅雨           霞              
                
                  風船虫のほっと浮き来る           啓子                      
                                    
                自画像の眼は遠き涯を見て            宏子                                            
                  
                  ゼリー並べてモザイクとなす         智  
         
                
                唐門へ参道長し宇治の月             実枝   

                  霧に消えゆく振り向かぬまま         敏江              
                     
                落ち鮎でもてなす山の隠れ宿           霞           
                        
                  ジュリアン・ソレル シャツ翻し        宏

                文庫本一番上の高い棚              実

                  しまい忘れた楽譜見つかる          靖子

                栗毛鹿毛青毛の馬場は花しきり          節子

                  大口あけて春の風のむ            智
                    
                    ナオ
                街角の小便小僧御身拭い             啓

                  いつの間にやらりそな株主          節

                止まぬテロ パワーポリティクスの置土産      靖

                  ボノボほのぼの平和DNA          敏

                君の名を何回書いた古日記            霞

                  若い司祭の細き頤              智

                アカペラの路上ライブに秋意あり         啓

                  鉄道官舎裏庭の月              宏

              ナウ
                           きっかけを作って味見今年酒            霞

                  島々巡る呉服商人              節

                同行の笠もうれしき花明り            啓

                  樺の細工に盛る草の餅            実
      
                             (霞 捌)
           
                           
                       2003年7月1日 首尾            
           

            

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