短歌行「逍遥自在人」の巻

 
     極月や戦絶えざる惑星に住む         宏子

       暗がりを裂く大くしゃみ一つ       霞

     賑わいの橋を起点にウオーキング       六実

       若者語「まったくもって・ありえない」  霞

    
     嫦娥連れ天山北路はるばると         げんの

       猫じゃらしなぞ土産にしないで      手留

     からみ合う手の筋太し夕化粧         まゆみ

       オレオレ電話聞こえないふり       葵

     マニフェスト信じていたのになんでだろう   ま

       赤ん坊も参加グループランチ       げ

     水中に鎮もる空に花盛る           葵

       弥生の野からオーボエの音        手

  ナオ 
     玉の井とう地名も消えて荷風の忌       宏

         ブロンド娘八重と呼ばれて        霞

     サワラセテ 感謝の逍遥自在人          霞     

       缶のフルーツかき氷に埋め        六

     炎上の寺の碑を読む麻の帯          葵

       優婆夷になれぬ酒好きのゆえ       手

     月皓皓街路樹の影いよよ濃く         ま

       備前の壷に鈴虫松虫           六

  ナウ
      寂として落鮎流る雨の渓             げ

       瞑りて聴くマタイ終章          宏

     さしかわす爛漫の花友迎え          霞
 
       かさね弁当春のうららの          手

                                     
                 (手留 捌)

      
            2003年12月2日 首尾  
 

           (注)逍遥自在人: 徘徊老人のこと(中国語)          
              

            

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