十八公「オーシャンビュー」の巻
          
   
     屠蘇の座の序列うるさき肥後生れ      宏子

             作り話に笑う初売り         啓子  
       
     端然と読書する猫陽を受けて       節子

       とんからりんといつか来た道     宏子

     流行の黒パラソルに守られる       霞

       松葉藻替えて気泡プクプク      霞

     広角のオーシャンビューがご自慢で    実枝   

       盆支度する横文字の墓        霞

     髯もじゃの男も仰ぐ寝待月        啓

       礫土を渡る雁棹をなし        実

    
     ヘッセ言う「成熟につれ若くなる」    靖子    

       戯れのデユオ恋の始まり       靖

     逢うてより胸のほてりの増すばかり    宏

       鏡の内を見る雪女郎         啓

     公募中の棚田オーナーに名乗り出る    節

       屯所にひびく壬生の狂言       節

     単線の満開近い花を分け         実    

       マドリガル聞く午後ののどかに    靖


               (衆議判)


           2004年1月6日  首尾

            
    注  ヘルマン・ヘッセ 「人は成熟するにつれて若くなる」(草思社) 
               V・ミヒェルス編  岡田朝雄訳              


            

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