短歌行「事務総長室」の巻
芽柳や赤絵並べた深廂 宏子
瓔珞ほつれ雛のしずもる 明子
塩干潟のぞむ物件勧められ 霞
思い出せない暗証番号 智
ウ
メロンパンみたいな月よ見てごらん 明
すすきの原を行く二人づれ 霞
秋の蚊を叩くと見せて触れ得たり 霞
次の約束シティリゾート 智
透き通る鼻梁もて弾けノクターン 宏
事務総長室壁に耳あり 霞
飛花落花匂う色さえそのままに 智
俄遍路の便り短く 明
ナオ
北陸はフェーン現象二十二度 霞
吐息のもれる胡同(フートン)の奥 明
抱かれて眠りたき夜の霰酒 智
詩人の愛した年上の女 宏
置き床の唐獅子夢を叶え給え 霞
今日から牛丼再開しました 宏
月明り影踏み遊びして帰ろ 智
運動会のマーチ高らか 霞
ナウ
雁の棹一羽遅れて渡りゆく 明
風呂たく柴を浜に拾いて 霞
海鳴りの遠流の島の花おぼろ 宏
衣装えらんで都踊りへ 智
(霞 捌)
2004年3月2日首尾
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