『おジャ魔女どれみ ナ・イ・ショ』

原作:東堂いづみ
シリーズ構成:山田隆司
音楽:奥慶一
美術デザイン:ゆきゆきえ・行信三
キャラクターデザイン・総作画監督:馬越嘉彦
監修:佐藤順一
アニメーション制作:東映アニメーション
作品公式サイト
放送期間:2004年6月〜12月(スカイパーフェクTV!)

レビュー元:DVD(レンタル)、第1話のみ再レビュー


第1話「波乱のサイクリング 男の子のないしょ」

脚本:栗山緑 絵コンテ・演出:五十嵐卓哉 作画監督:桑原幹根

 無事一学期が終わり、明日から夏休み。小竹(氷青)たちは自転車で富士山まで行くという。それを聞いたどれみ(千葉千恵巳)は口では「男の子はバカだ」と言いながら、こっそり小竹たちの後をついて行くことに。

 小竹がリーダーとして張り切り、そして挫折するって話。原画に、佐藤雅将さん、馬越嘉彦さん、冨田与四一さん、すしおさん。

 長く続いたシーリズだからか、肩肘張らないある意味枯れた感じの結末がらしいなぁ。まあ若いんやし、もうちょっと無茶してもエエやんとも思うけど。

 アダルトタッチで高校生キャンパーになったどれみたちがポイント。ちゃんとMAHO堂のクッキーが出てくるところもシリーズの続きっぽくて良かったよ。いかにも番外編って感じじゃなくて、普通にシリーズ中の1エピソードみたいな感じに作ってるのね。

 大胆にデフォルメしたエンディングの作画が面白かったな。歌自体も、『おジャ魔女』のEDとしては元気のある感じだったのが新鮮。夏休みらしい楽しさが出てる。

★★★・・
【コロッケ五円之助】

◆ 2004年10月11日

第2話「N.YのMAHO堂 ももこのないしょ」

脚本:影山由美 絵コンテ・演出:岡佳広 作画監督:生田目康裕

 久しぶりにニューヨークに帰って来た、ももちゃん(宮原永海)。たまたまロケに来ていたおんぷちゃん(宍戸留美)に出会い、思い出のMAHO堂に案内するももちゃんだったが、MAHO堂は空き家で荒れ放題。マジョモンロー(大谷育江)との思い出話をおんぷちゃんに聞かせる。

 『も〜っと!』の2話と3話とを足したようなお話。ニューヨークの玉木ことメアリー(永野愛)との思い出。アイテムは、ブラウニー。

 ああ、これぞ『おジャ魔女』って感じの話。ちゃんと、変身シーンもあったし、お菓子作りの話だし。まあ、「ソレ、もう観たよ」って話ではあるんだけどね。

 玉木とももちゃんといえば、『も〜っと!』の第14話がイイ。玉木が「黒人の子が親友なの?」と怪訝な顔をしたんで、ももちゃんが激怒しちゃうっていう、“政治的に正しい”話。ももちゃんも、始めの頃はニューヨーク流のリベラルを身につけたカッコイイキャラだったのにねぇ

 目新しさはないけど、定番を押さえた手堅い出来。

★★½・・

【コロッケ五円之助】

第3話「泳いでナンボ! あいこのないしょ」

脚本:成田良美 絵コンテ・演出:中尾幸彦 作画監督:青山充

 クラス対抗の水泳大会。でも、誰も出たがらない。流れから、スポーツ万能のあいちゃん(松岡由貴)が選手に選ばれる。でも、あいちゃんは実は…。「なんで、泳がれへんね〜ん!!」(byあいちゃん)。

 あいちゃん、泳がれへんかったんか! 知らんかった! あいちゃんが泳げへんのんは、お父ちゃんのせい。わっはっは! しかしあいちゃん、トラウマの多い子供だね(笑)。

 「そういえば、プールの話ってなかったな〜」って思ってたら、「プールを工事したり、水温が上がらなかったり、ここ2年水泳の授業はなかったのよ」(byはづきちゃん)だって。こういう言い訳はなくてもイイです。

 はづきちゃんが、泳ぎが得意ってのも意外! ちなみにぼくも、スイミング通ってたんで、水泳だけは得意だった。クラス対抗の選手もやったぞ! こないだ久々にプールで泳いだら、体力が落ちてて25メートルの途中でへばった。ショ〜ック!

 それはさておき、久しぶりに松岡由貴の子供声&関西弁を堪能できた。最近は、お色気キャラ系が多かったから。

 カラッとした話でそこそこ笑えたし、楽しめた。今回は、名物、青山充さんのひとり原画。そういや『プリキュア』では、ひとり原画ないね。絵コンテ演出は、“萌え単ナージャ”の中尾幸彦さん。

 予告編見たら、次のおんぷちゃんの回はやたら気合い入ってそうだった。

★★★・・

【コロッケ五円之助】

◆ 2004年11月24日

第4話「ノンスタンダード おんぷのないしょ」

脚本:大和屋暁 絵コンテ・演出:山内重保 作画監督:馬場充子

 チャイドルとして忙しい日々を送るおんぷ(宍戸留美)。しかし、その多忙の中に何かを置き去りにしてしまったようなむなしさを感じる。

 予告編のときからそうじゃねーかと思ってたら、やっぱり山内重保さんの演出でした。心象風景が大胆に表現されるところとかが、ね。

 おんぷちゃんの「このままでいいのかしら?」っていう違和感はよく出てたんだけど、立ち直るところが、見ててイマイチ納得できなかった。この話、すべてがおんぷちゃんの内面だけで完結しちゃってるところが『どれみ』っぽくない。友達とか親とか、そういう関係性の中で自分の居場所を見つけるってのが『どれみ』の本道かと。

 まあ、良くも悪くも山内演出全開って感じだった。音楽の使い方も独特だったし、ちゃんとルーツ探しの旅に出るし(笑)。お話としては、もうちょっとベタに解りやすくした方が良かったかも。

 作画はとても良くできてた。特に、冒頭のおんぷちゃんが歌をレコーディングするシーンの踊りとかサイコー。芝居が細かいのがウレシイ。原画に馬越さんが。背景美術も、ひなびた村(尾道っぽい?)が雰囲気でてた。

★★½・・

【コロッケ五円之助】

第5話「涙を知るひと ぽっぷとハナのないしょ」

脚本:成田良美 絵コンテ:五十嵐卓哉 演出:中尾幸彦 作画監督:篁馨

 どれみと違って、いつもしっかり者のぽっぷ(石毛佐和)。「ハナちゃんはいいなぁ〜、みんなにお世話してもらって。私もハナちゃんになりたいな〜」。ハナちゃんとぽっぷが入れ替わっちゃった!?

 よくある話なんだけど、笑えた笑えた。ハナちゃんになって、楽ちんでなごんじゃうぽっぷ、でもハナちゃんがぽっぷの体に入ってるって事は…。おしっこの話をちゃんとやってるところが面白かった

 作画も面白かったし、ぽっぷに入ってる大谷育江の「あうえう〜」な赤ちゃん演技が面白い。見た目がぽっぷなんで、面白さ倍増。マジョリカはじめ、周りのリアクションもバカでイイ。なんか、ミョーにハマっちゃった(笑)。

 この面白さは、五十嵐さん、中尾さんどっちのカラーなんだろう? ハナちゃんの中のぽっぷの正体をどれみだけが見破るってあたりとか、ラストの「お姉ちゃん、おんぶ」ってあたりはいかにも五十嵐さんっぽいけど。(追記:スタッフクレジットは、絵コンテが五十嵐さん、演出が中尾さんの間違いでした。だから、ギャグのタイミング、カット割りのテンポなんかも、五十嵐さんのコンテに因るところが大きいでしょう)

★★★½・

【コロッケ五円之助】

◆ 2004年12月15日

第6話「金平糖の思い出 ばあやのないしょ」

脚本:影山由美 絵コンテ・演出:山内重保 作画監督:生田目康裕

 バレエのポーズが決まらないはづき(秋谷智子)。ばあや(斎藤祐子)にアドバイスを受けると上手く出来るように。「ばあや、バレエを習ってたことあるの?」(byはづき)。その夜、はづきは、自室でひとり泣くばあやを見る。

 ばあやの過去話。演出は山内重保さん。

 前の、おんぷちゃんの話よりは演出も判りやすくて、ちゃんと感動できた。使われてる音楽が『くるみ割り人形』なんで、『プリンセスチュチュ』を思い出しちゃった。

 今はプロの家政婦として一分の隙もないばあやが、少女時代には元気いっぱいでドジッ子でおさげだったのがカワイかった。名前は、市川小雪。声が、朴ろ[王へんに路]美さんだったのがまた意外。『どっか〜ん!』では先々代の女王様の妖精、ババ役だったのにねぇ(しみじみ)。「OY!コーラ持ってくるズラ!」。

 回想シーン、音楽と映像で魅せるあたりは山内演出だなぁ。『カエル石』と同じBGMが使われてた。物語の構造もなんか似てる。綺麗にまとまりすぎるきらいもあるけど、初見なら結構感動できるかも。

 ばあやのラストのセリフはなかなか良かった。赤瀬川原平さんの『老人力』?(笑)

★★★・・

【コロッケ五円之助】

第7話「タイヤキダイスキ! 親子のないしょ」

脚本:大和屋暁 絵コンテ:佐藤順一 演出:座古明史 作画監督:桑原幹根

 MAHO堂にアドバイスを求めにやってきた、クラスメイトの吉田かずや(宮田幸季)。実は有名な鯛焼き屋、元祖吉田屋の跡取り息子。自分の鯛焼きを認めてくれない親父(千葉繁)に対抗するため、MAHO堂に本家吉田屋を開く。

 『おジャ魔女』に千葉繁さん登場。しかも鯛焼き屋の親父。なんか、『おジャ魔女』じゃないみたい。「そもそも日本伝統のファストフードである鯛焼きは…」と一説ぶつと別のアニメになっちゃうんだけど(笑)。「だるまさんが転んだ、だるまさんが転んだ…」。

 しかし、吉田くんって鯛焼き屋やったんか。もうみんな忘れてるけど、5年生の『も〜っと!』ってお菓子屋の話だったんだよね(笑)。

 サトジュン絵コンテ回で、ギャグはなかなか笑える。吉田くんの親子対決も、大げさにギャグっぽくなってて笑える。「今のオメエではオレには勝てん。お前の鯛焼きには、心がないからだ〜!」(by吉田親父)。

 ラストの、「オメエはお客のために鯛焼きを焼いてねェんだ」ってのは、『カレイドスター』のテーマそのものではないか、ってのは深読みしすぎ? 息子に反論されて親父も反省しちゃうのは、おジャ魔女らしい。ラストのオチも定番。

★★★½・

【コロッケ五円之助】

◆ 2005年1月31日

第8話「リコーダー事件! 優等生のないしょ」

脚本:栗山緑 絵コンテ・演出:岡佳広 作画監督:青山充

 SOSトリオにはやし立てられて伊集院さん(能登麻美子、キャラ紹介)のリコーダーに間接キッスしようとした宮本くん。遅れて学校にやってきたおんぷはそれを目撃。

 伊集院さんって声、能登麻美子さんかぁ。元のシリーズからそうだったんだ。能登麻美子声で、「もう、宮本くんって、サイッテー!」って、いいなぁ(笑)。

 それはそうと、リコーダーの件を目撃しちゃったおんぷちゃん「フフ、可愛いわね」って感じで笑ってたのは、ちょっと達観しすぎでは?(笑) ラスト近くのいぢわるおんぷちゃんはカワイかった。

 話自体はそこそこだったけど、上海蟹とかどうでもいい小ネタが面白かった。ラストも、「普通のお友達でいましょ、ねっ!」(by伊集院さん@能登麻美子)。

 作画は、青山さんのひとり原画。

★★½・・

【コロッケ五円之助】

第9話「バッチグー野球部 魔女たちのないしょ」

脚本:大和屋暁 絵コンテ・演出:五十嵐卓哉 作画監督:馬場充子

 美空小にも野球部があった!? 部員は高木くん(山口隆行)と平松部長(間島淳司)の2人。野球好きのももこは一肌脱ぐことに。

 原画に馬越嘉彦さん、絵コンテ演出は、五十嵐卓哉さん。

 例によって、あいちゃん除いて野球ができない面々ってお話。テンポが良くて、ギャグも笑えた。五十嵐さんといえばしっとりとした話って印象だけど、ギャグもこんなに上手かったんだ。5話のぽっぷの話もそうだけど、今シリーズは五十嵐さんギャグが冴えてる。

 「甲子園」のひとことで、青春の1ページを思い出して燃えちゃう教頭(赤井田良彦)が笑えたなぁ(笑)。昔は野球少年だったのかなぁ。バカにされた仕返しに(メジャー級の)野球チーム引き連れて勝負に来る、大人げない問屋魔女デラ(桜井ちひろ)って展開もベタだけど面白かった。

 いやいや、この話、今までの『ナ・イ・ショ』の中で一番面白かったよ。野球シーンの作画も、ダイナミックで気持ち良かったし。こういうバカバカしい話を一生懸命やってくれるとウレシイね。

 ラストは、やっぱり勝たない話だった。

★★★★・

【コロッケ五円之助】

◆ 2005年2月16日

第10話「結婚の約束 幼なじみのないしょ」

脚本:栗山緑 絵コンテ・演出:宮下新平 作画監督:西位輝実

 ある日、教室に男の子が乱入してくる。「迎えに来たで〜、妹尾あいこ!」(byアンリマー@サエキトモ)。

 サエキトモと松岡由貴の関西弁の掛け合い…、って『アベノ橋』かよ!? こうなってくると、あいちゃんのお父ちゃん(津久井教生)の関西弁がヘンなのが余計に気になるね。他のキャストは、ちょい役含めて関西弁おかしくなかったのにね。

 照れるあいちゃんがちょっとカワイかった。途中、妄想に出てくる美少年作画が『おジャ魔女』っぽくなくて笑えた。あと、水泳のところの作画は良かったな。プールサイドで走るどれみたちも良かったし。

 結局、アンリマーの両親が離婚する〜言うたんを聞いて家出〜てな、いかにも栗山緑脚本な話だったなぁ。正直、ちょっとクドいかも(苦笑)。


 そういえば、サエキトモさん、ご病気で休業されるそうです(詳細)。一日も早いご回復、願ってます。また楽しい演技を聞かせてください。

★★★・・

【コロッケ五円之助】

第11話「バレンタインディ はづきのないしょ」

脚本:成田良美 絵コンテ:桜井弘明 演出:岡本英樹 作画監督:生田目康裕

 今日はバレンタインディで、はづきの誕生日。でも、当のはづきは元気がない。

 はづきちゃんと矢田くん(宮原永海)話。前から気になってたんだけど、はづきちゃん、幼稚園の頃から眼鏡かけてるんだよね。さすがに生まれたばっかりの頃はかけてなかったけど(笑)。

 どれみたちが、最近なんだかおばちゃん化してる気が…。話としては、予想通りふたりが仲直りする話でした。

 桜井さん絵コンテ回。なんだけど、まあ『おジャ魔女』らしい普通にエエ話です。

★★½・・

【コロッケ五円之助】

◆ 2005年3月21日

第12話「7人目の魔女見習い のんちゃんのないしょ」

脚本:栗山緑 絵コンテ:佐藤順一 演出:中尾幸彦 作画監督:馬場充子・西位輝実

 しおりちゃんのお見舞いに行ったどれみが病院で知り合ったのんちゃん(川田妙子)は、魔女にあこがれる優しい子。そんなのんちゃんにどれみは親しみを憶え、すぐに仲良くなる。

 サトジュンさん絵コンテ回。

 みなさんが予想してるとおりのストーリー展開なんだけど、ちょっと乗り切れなかったなぁ。やっぱりあざとい気がして。

 とくにラストのどれみの態度というか行動が子供らしくなくって、個人的にはなんかイヤだったなぁ。もっと子供らしく、のんちゃんのママ(島本須美)に「うそだ〜!!」とか困らせるくらいの方が良かった。

 やっぱり、『どれみ』でやるには話が重すぎる気がするなぁ。

★★・・・

【コロッケ五円之助】

第13話「時をかけるお雛さま どれみのないしょ」

脚本:影山由美 絵コンテ・演出:五十嵐卓哉 作画監督:馬越嘉彦

 春風家でもひな祭りの人形を出すことに。その日、ちょっと不思議な子、ふぁみ(渡辺久美子)がどれみの前に現れる。

 『おジャ魔女』でSF! 五十嵐さんコンテ回。気合い入ってるぞ。画面構成もなにげに凝ってる。

 『おジャ魔女』らしい、っていうか五十嵐さんらしいっていうか、親子間の心のつながりみたいなところをやらせたら天下一品だね。12話は正直、ちょっとあざとく感じちゃったけど、今回は嫌味に感じさせない。

 ふぁみちゃんも帽子取ってから、ちゃんとカワイくなった。おひな様の思い出とか。お母さんが頭を撫でながらお願いするところは、さり気ないけど『おジャ魔女』らしい心温まる話。こういうのは好きだな。

★★★★・

【コロッケ五円之助】

 魔法少女モノは、日曜朝の東映少女枠で毎週見るのが本道だよなぁ、とこの新シリーズ見始めた頃は感じたけど、意外と慣れるもんだね(笑)。

 まあ、長いシリーズだし、位置づけも第3シリーズのサイドエピソードなんで、新しいところはほとんど無いんだけどね。おんぷちゃんのアイドル話とかあいちゃんの家族話とか、焼き直し的エピソードも結構あった。その分、元のファンは安心して観られるようには出来てるけどね。

 さすがに作画は全体的にレベルが高かった。特に、馬越さんが毎回のように原画で入ってたのは、観てて眼福だったよ。あと、五十嵐さんのコンテ回に笑える秀作が多かったのもウレシイね。野球部の話が、演出・作画・ギャグともに良かった。

 正直、いまさら新シリーズはなくても良かったけど、観てみたらそれなりにちゃんと楽しく観ることが出来ました。

総合評価
★★★・・
【コロッケ五円之助】