クロス探偵物語プレイ日記
第三話「ゆがんだ名門校」Part.1


ゲームの進行に合わせて、ネタばれの記載がありますのでご注意下さい。

過去の日記へ 10/23 第一話「名探偵誕生」
10/24〜10/26 第二話「疑惑」

10/28 10/30 10/31 11/1

10/28
 第二話の日記は移動しました。


 俺は、大川刑事を呼び出し、先日、父の墓の前で出会った、美樹夏子との会話のことを話した。それ以来、父の死について疑問を持っていることも。大川さんは、美樹夏子は新聞記者で、父を愛していたことを教えてくれた。夏子は、スクープをものにしようとするあまり、タブーに首を突っ込んでしまった。拉致され殺されかけた夏子を助けたのが父で、それからしばらくして、父は亡くなったというのだ。大川も父が殺されたのではないかと疑い、いろいろと調べてくれているらしいのだが、何の証拠も見つからないらしい。夏子が首を突っ込んだタブーについては、大川さんは教えてくれなかった。もう少し、待ってほしいという大川さんに、俺はそれ以上のことを聞けなかった。
 大川さんと別れ、事務所に向かっていると、たくさんの荷物をかかえて歩いている友子の姿が見えた。今、声を掛けるのは得策ではない。あの荷物を持たされるに決まっている。とはいえ、荷物を持ってやらないのも可哀想だ…。
 思い悩んでいると、不良たちが女の子に絡んでいる光景が目に入った。あれは、この間の女の子と不良たちじゃないか。見ていると、案の定、友子が不良たちに向かっていっている。これで、極めて自然に友子に声をかけられるぞ。ここは、かっこよく決めてやろうとした瞬間、友子は不良たちをなぎ倒していた。あらら…。
 結局、友子に荷物を全部持たされ、俺たちは事務所に戻った。やっぱりこうなる運命だったんだ…。

 事務所で話を聞くと、なんでも友子は、実家が合気道の道場をやっているらしく、自分も2段の腕前だそうだ。これからは、逆らわないようにしたほうがいいな。
 そこへ、依頼人が現れた。とりあえず応接室に通し、冴木先生を呼びに行ったのだが、相手が大野という派手なばあさんだということがわかると、いないと言ってくれと言い出した。前に一度依頼を受けたのだが、なにやらひどい目にあったようだ。おまえにすべて任すと言われたので、とりあえず、話を聞いてみることにした。
 大野は、名門女子高「エリス女学館」の学長なのだが、1週間ほど前、学校に脅迫状が届いたという。その内容は、今すぐに忌まわしい校則を撤廃しないと、犠牲者が増えつづけるというもの。犠牲者がすでに出ているのかを聞いてみると、立て続けに、2名の教師が死んだらしい。ただし、死んだ2人はガンによる病死らしいのだが…。2人目の教師が亡くなったのは、2日前ということで、確かに犠牲者が増えたという言い方もできる。
 この脅迫状が、学内に貼り出されていたために、それを見た生徒たちが動揺し色めきだっているので、この脅迫状を出した犯人を捕まえ、いたずらだったということを証明してほしいというのが依頼内容だ。一緒に来ていた教頭は、どうもいたずらだとは思っていないようなのだが…。ともかく、俺は真相を突き止めることを約束した。なにせ、現場は名門女子高である。これを断っては、男がすたるではないか! さらに詳しい話を聞いた上で、あとから学校に調査に行くことにして、2人にはお帰りいただいた。
 その後、冴木先生に話を聞いてみると、なんと、以前先生は大野に迫られたらしいのだ。お、おぞましい…。しかもあの女、相当あくどいことをやっているようだ。依頼を受けたという俺に、熱が出てきたと先生は帰ってしまった(^^;。
 友子に、依頼の詳細を話す。2ヶ月前、生活指導の細川秀子が亡くなった。死因は甲状腺ガン。入院して3週間後のことである。そして、1ヶ月前、社会科の三上要が白血病で入院。それから、1週間前、朝生徒たちが登校してくると、掲示板に例の脅迫状が貼り出されていた。そして、それから5日後、入院していた三上が亡くなった。脅迫状通りに犠牲者が出たということで、生徒たちは怯えてしまい、呪いだといって学校を休む者も出ているらしい。
 その呪いというのが気になるのだが、そのことについては大野も教えてくれなかった。なにか隠しているようだ。

 俺は、学校に調査に向かった。下校時間は過ぎているのだが、正門前には生徒たちの姿がちらほらと見える。これは調査だ、堂々と声をかけられるぞ。うきうきしながら、何人かの生徒に呼びかけてみたのだが、誰も相手にしてくれず通り過ぎてしまう。こりゃ、いったいどうしたことだ。むきになって話しかけていると、1人の生徒が話しかけてきた。こんなところでナンパしても、絶対に誰も引っかからないと言う。俺って、そんなに魅力ないのかとショックだったのだが、どうやらそうではなく、校則で外で男と口をきいてはいけないことになっているらしい。男といっしょに歩くのも禁止。違反すると停学になるそうな。あまりに馬鹿げた校則だが…この子はどうして俺と話をしているのだろうか。まあ、とにかくエリスの生徒と話ができたんだから、この子に事件についての話を聞いてみることにした。
 彼女の名前は、高梨まゆな。脅迫状については、みんな「鈴木つかさ」の呪いだと怖がっているらしい。鈴木つかさは、去年飛び降り自殺をした生徒なのだが、その理由というのが、校則違反で留年になったためだという。つかさの父親の会社が倒産したため、彼女はアルバイトを始めたのだが、それがばれてしまったらしい。そして、亡くなった2人の先生が、つかさの留年を決めた人だったことから、今回の事件がつかさの呪いということになっていったようだ。
 と、その時怒鳴り声が…。先生に見つかってしまった。がらの悪そうな奴だ。山田というらしい。男と話しているところを見つかってやばいんじゃないかと思ったのだが、まゆなは平気な顔をしている。彼女は特別らしい。俺は、学長の依頼を受けてきているのだ。堂々とそう説明し、まゆなに学長室まで案内してもらうことにした。
 その途中、まゆなは、学校に多額の寄付をしている生徒は校則違反をしてもお咎めがないことを話してくれた。なるほど、そういうことか…。まゆなは、この学校が嫌いで、この校則もなくしたいと言う。自分の友達が、とても素敵な男の人に出会ったのだが、声をかけることができなかった。そんなのおかしいと。確かにその通りだ!
 学長室に着いた。まゆなにはもう少し話を聞きたかったので、正面玄関で待ってもらうことにして、俺は学長室に入った。

10/30
 学長室で大野と話す。まずは、この学校に出入り自由にしてほしいと言うと、職員室を除く1階については、自由に動きまわることを許可された。生徒には新しい事務員が来たことにするが、なるべく生徒とは接触しないようにと釘をさされる。ついでに、先ほどまゆなから聞いた、この学校の校則について、厳し過ぎるのではないかと言ってみたのだが、まったく考えを変える気はないようだ。事件の原因になっているかもしれないのに…。明日から本格的に調査する旨伝え、俺は学長室を出た。
 正面玄関で、まゆなと再び話す。学長と校則の件で話をしたのだが、校長の言い分にも一理あるなどと言ってしまったので、まゆなは立腹気味だ。私たちは、下着の色まで管理されていること、転校したくとも、必要な書類を発行してくれないことなどを一気にまくし立てた。それは、確かに酷過ぎる(下着検査は羨ましい気もするが…)。
 そこへ、1人の生徒が現れた。名前は星野リサ。中学までは外国にいた、いわゆる帰国子女で、まゆなの友達らしい。まゆなに、新しい事務の人だと紹介してもらったが、どうもまゆなの彼氏ではと怪しんでいるようだ。まゆなが帰った後、リサに話を聞いたが、彼女も多額の寄付金を出している生徒の1人らしい。そして、まゆなの祖父が、あの著名な推理作家、高梨呂秋であることを教えてくれた。俺が驚いていると、何も知らないのに本当に事務員なのか、また怪しみだした。これは、あまりボロを出さないうちに退散したほうがよさそうだ。

 翌朝、8時半に学校に着くと、正門前に教頭先生が待っていた。この学校は朝8時からで、俺を紹介しようと思っていたのに、朝礼が終わってしまったという。そんなに朝早いのかと思っていると、なんとこの学校は、校則で寝る時間や起床時間も決まっているという。いやはや…
 教頭に事務室まで案内してもらい、そこで事務員の神城一美(しんじょうかずみ)を紹介してもらった。生徒以外には、俺が探偵であり、事件の調査に来ていることは知っているらしい。
 一美に、例の脅迫状のことを聞いてみた。彼女によると、最初に脅迫状を見つけたのは運動部の3人の生徒だということだ。3人一緒ということは、第1発見者は犯人ではないということか。
 2ヶ月前に亡くなった細川秀子先生は英語を教えており、生活指導でもあったそうで、生徒の服装や髪型には特に厳しかったとのこと。例の下着のチェックもこの先生がやっていたようだ。
 この間亡くなった三上要先生は社会科を教えていて、学年主任でもあったのだが、どんな些細な校則違反でも徹底的に追及して厳しい処分をしていたらしい。両先生とも、恨まれる原因があったということか…。
 去年自殺した鈴木つかさという生徒については、とても心の優しい子で、あの子のことを思うと今でも胸が痛むとのこと。本当に、可哀想な子だ。
 一通り話を聞き終えた俺は、一美に脅迫状が貼られていた場所に連れて行ってもらうことにした。

 脅迫状が貼られていたのは、生徒たちの下駄箱のところにある掲示板だった。なるほど、ここなら生徒の目にとまりやすい。犯人は、生徒に脅迫状を見せることが目的の1つだったとみて、間違いないだろう。一美には戻ってもらい、俺は掲示板を調べ始めたが何も見つからない。そうこうしているうち、休み時間になってしまい、生徒たちがだんだん集まってきた。なんだか、遠巻きに観察されているような…。
 そこへ、昨日も会ったまゆなが声を掛けてきた。みんな、初日から遅刻してくる事務員に興味があるのよ、とは嫌味か。そこにまた1人生徒。まゆなに、昨日またあの人に会ったと話している。あれ、この子は…。目があった途端、その子はぶっ倒れてしまった。保健室に運ばねば。

 保健室。倒れた子を、ベッドに寝かした。どうやら貧血を起こしたようだ。その子は、じきに目を覚ましたのだが、やっぱりこの子は、不良たちに絡まれていた子ではないか。知り合いなのかというまゆなに、2度ほど会ったことがあるというと、なにやらまゆなは意味ありげな顔をしている。そして、授業が始まるからと出ていってしまった。まあ、ちょうどいいから、この子と話すか。
 彼女の名前は、広川千絵里。幼稚園から、このエリスに通っているらしい。校則のことを聞いてみたのだが、彼女は別段、不自由を感じていないという。なるほど、そういうことかと寄付金のことを聞いたのだが、まゆなやリサのように、多額の寄付金をしているというわけでもないようだ。つまり、幼い頃からエリスに通っているので、校則を当たり前のように思っているということだ。こういう生徒もいるわけか。ということは、あの脅迫状を書いたのが生徒だとすると、途中からエリスに入ってきた生徒である可能性が高いのか。
 千絵里に、途中からエリスに入ってきた生徒がどのくらいいるのか聞いてみると、高等部全体で10人はいないとのこと。みんなお金持ちの子ばかりだそうだ。なるほど、途中から入ってきた生徒は、多額の寄付をしているということだ。そうならば、校則を守らなくても処罰はされないということになる。つまり、校則がなくなったとしても、たいしたメリットはないということだ。うーん、これは難しくなってきたぞ。
 そこへ、保険医が戻ってきた。千絵里のことを話すと、もうしばらく寝ているよう言いつけてから、俺に話があると言ってきた。もちろん事件のことについて話すのは大歓迎なので、断る理由はない。
 彼女の名前は、松木泰子。生徒たちからは「名探偵、保健室のお姉さん」と呼ばれているらしい(どう見てもおばさんなのだが…)。それで泰子は、どちらが先に犯人を見つけることができるか勝負しようと言い出した。「保健室のお姉さん」対「事務室のお兄さん」である(^^;。あの事件以来、自分なりに調べたことを教えるかわりに、勝負してほしいというのだが…。
 俺は、勝負することは構わないが、自分が得た情報を泰子に教えるわけにはいかないと言った。泰子が犯人かもしれないのだ。そして、泰子の名探偵としてのプライドをくすぐり、彼女からは情報を教えてもらうことに成功したのだ。以下は、泰子からの情報である。
 ・鈴木つかさの留年の処分を下したのは、三上先生と細川先生である。
 ・三上先生と細川先生は、生徒だけでなく先生たちからも嫌われていた。
 ・三上先生と細川先生は2人ともガンで亡くなったのだが、去年の健康診断では、なんの兆候も見られなかった。それが、今年の健康診断では、もう手遅れの状態だった。あまりに進行が早すぎる。
 ・エリスの健康診断をしたのは「北村医院」の医者。
 ・三上先生と細川先生を診察したのは、北村医院の院長、北村一夫。2人の先生が入院したのも北村医院。
 ・学長の大野は、なんと男を買っているらしい。
 ・大野は学長としての収入以外に、別の収入源がありそうだ。
 ・エリスの理事長は、頑固親父だが、意外と生徒思い。学校の運営には口出ししない。
 ・体育の山田先生(昨日会った柄の悪い奴だ)が三上先生とかなり仲が悪かった。
 ・山田先生は、生徒にセクハラまがいのことをしている。暴力も頻繁に振るっているらしい。
 ・山田先生は、大野とできているらしい(…なんとおぞましい)。
 ・寄付金を多く払っている生徒にひいきがあるのは本当。
 どうやら、泰子は、本気で事件のことを心配しているようだ。俺は、2人で協力して、一刻も早く犯人を捕まえることを申し出、泰子も了承してくれた。心強い協力者だ。
 そこへ、まゆなとリサがやってきた。千絵里の様子を見にきたのだが、まゆなは俺に、学内の見取り図を渡してくれた。これは助かる。有難く受け取り、いったん事務室に戻ることにした。

10/31
 事務室に戻ると、一美がなにやら怒られている。脱税がどうのこうのと、物騒な言葉も出ているが…。怒っているのは、酒井はるみ。事務室長のいけ好かないおばさんだ。
 酒井がいなくなってから、一美にどうしてここに就職したのか聞いてみると、高等部の卒業時に行われるパーティーに出てみたかったかららしい。でも、事務員は出席できなかったと暗い表情で答えてくれた。あまり、良い話題ではなかったようだ。
 この学校の警備システムについて聞いてみたのだが、24時間8人の警備員が常駐していて、夕方6時から翌朝6時までは、すべての入り口に門番が立っているとのこと。また、赤外線探知機やテレビカメラが取りつけてあり、夜間の学校への侵入は、まず不可能ということだ。ということは、脅迫状を貼ったのは、早朝か前の日の夕方ということだろうか。脅迫状を発見した3人の生徒は、その日一番最初に登校してきたと、門番が証言している。そして、前日一番最後に下校したのは、まゆなとリサらしい。2人が帰ってから、翌朝3人の生徒が登校してくるまで出入りした人物は、警備員だけだ。警備員は2人1組で行動しているし、犯人だとは考えにくい。これは、まゆなとリサに話を聞いてみなければならないようだ。
 テニスコートで、2人を見つけた。リサは俺のことを、まゆなの彼氏だと勘違いしている。まあ、悪い気はしないが…。2人に事件の前日、下校するとき掲示板に脅迫状がなかったかを聞いてみたのだが、脅迫状は貼られていなかったという。ただし、その日掲示板には、生徒は職員室に来ないようにという内容の紙が貼ってあったらしい。奇妙な内容だが…。そして,、その後いったん帰りかけた2人だが、まゆなだけは忘れ物をしたと教室に戻ったようだ。つまり、まゆなだけが1人になった時間があると…。
 そこへ、広川千絵里がやってきた。それを見ると、まゆなはさっさと帰ってしまう。そして、千絵里も、俺がまゆなのことは「まゆなちゃん」と呼ぶのに、どうして自分のことは「広川さん」なのかと不機嫌そうに聞いてきた。それは、まゆなにはそう呼べといわれたからだと言うと、わたしのことも「千絵里」と呼んでくれと言い残し、とっとと帰ってしまった。何なんだ、いったい…。俺が呆然としていると、リサまでが鈍感ねなどと言いながら帰ってしまった。
 仕方ないので学長室に行き、前日に貼り出してあった紙のことを聞いてみたのだが、そんな紙は知らないし、そんな内容のことを決めた覚えもないという。確かに、生徒に職員室の出入りを禁止するというのも、おかしな話だが、あの2人が嘘をつくはずもないし…。一応大野に、紙を貼り出した先生がいないかどうかを聞いてもらうことにして、今日は事務所に戻ることにした。

 翌日、事務所に行くと、机の上にグローブとボールが置いてある。友子に聞いてみると、町内会の野球大会があるので、冴木先生が練習しているらしい。これは使えるかもしれない。俺は、そのグローブとボールを借りることにした。
 今日は、理事長の自宅と、北村医院を訪ねる予定だ。昨日、大野に理事長へのアポを取ってもらおうとしたのだが、とんでもないと断られてしまったので、いざというときは、強行突破するつもりでいるのだが。

 理事長宅。まずは正攻法でいってみるが、案の定、理事長は忙しいと取り次いでもらえない。庭の方に廻ってみると、じいさんがのんびりと池の鯉に餌なんかやっている。何が忙しいだ…。俺は庭にボールを投げ込んだ。こういう輩には、強気に行くに限る。
 俺は、理事長が多額の寄付金を着服していることや、脱税している証拠を握っていると脅してみたのだが、そんなことはしていないときっぱりと言いきった。脅迫状のことも全く知らないようだ。ということは、寄付金集めや脱税をやっているのは…。
 俺は、改めて今回の事件について、理事長に話をした。理事長は、エリスを正しい方向に導いてやらねばならないと、俺にエリスの膿を絞り出してほしいと依頼をしてきた。もちろん、協力は惜しまない。理事長に、北村医院の院長、北村一夫と話ができるよう取り計らってもらい、理事長宅を出た。

 北村医院。院長の北村一夫に話を聞く。北村によると、亡くなった2人の先生の病気である甲状腺ガンと白血病は、ともに非常に珍しい病気とのこと。同じ学校の先生がほぼ同時に、珍しい病気で亡くなるというのは偶然なのだろうか。2人の先生を診断したのは北村だけということだし、北村が偽の死亡届を出したとすれば…。
 病院の看護婦や患者に、北村のことを聞いてみたのだが、とてもいいお医者さんで、北村のことを悪く言う人は1人もいなかった。北村がこの事件に一枚噛んでいるということはあるのだろうか…。

 翌日学校に行くと、新たな事件が起こっていた。国語を教えている登坂文子先生が、職員室で急に目が見えないと言い、倒れてしまったのだ。幸い、命に別状はないとのことだが…。一美に、登坂先生の評判を聞いてみたのだが、亡くなった2人の先生とは違い、生徒にはとても人気のある、エリスで1番いい先生だという。誰かに恨みを買うなんていうことも、あの先生に限っては絶対にないとのこと。あの脅迫状とは無関係なのだろうか。とにかく俺は、登坂先生が運ばれた病院に行ってみることにした。

 病院の受付で、登坂先生の様態を聞いてみると、目が見えなくなったのは白内障ということだった。ただ、急に倒れたのは白内障が原因ではなく、体の衰弱のせいだという。疲れが溜まっていた上に、栄養状態も良くないらしい。面会はできるとのことなので、登坂先生に会ってみることにした。

11/1
 目に包帯を巻いた登坂先生は痛々しかったが、退屈しているからと俺にいろいろなことを話してくれた。まとめてみよう。
・2ヶ月くらい前から、視力が急激に落ち、今日の朝ほとんど見えなくなった。最近とても疲れやすい。
・昔は、今のように生活そのものを束縛するような校則はなかった。
・今のような校則が出来たのは、現学長である大野が就任してから。
・大野の独裁的な学校運営に反発する先生も多かったが、皆辞めていった。
・生徒から寄付金を義務付けるようになったのも大野。そして、寄付金の額によって生徒を差別化し始めた。
・寄付金に反対した、当時高校2年生だったひとみという名前の生徒の父親がいたが、結局ひとみは退学になってしまった。その原因は、ひとみが他の生徒のお金を盗んだということだが、そんなことをする生徒ではなかった。ひとみは、他校に転校することもできず、大検を受けたらしい。
 そのとき、病室に1人の女性が駆け込んできた。エリスに教育実習にきている、鈴木さやかと登坂先生が紹介してくれた。さやかが、登坂先生に話があるということだったので、俺は学校に戻ることにした。

 学校で、大野と話す。何をもたもたしているのかと責められたが、なにせ情報が少なすぎるのだ。校内を自由に捜査させてほしいと頼むと、明後日の日曜日なら好きなだけ捜査していいとのこと。ただし、その1日だけだという。むかつくなあ…。
 ついでに、掲示板に貼ってあったという、生徒は職員室に来てはいけないといった内容の紙のことを聞いてみたが、先生の中にそんな貼り紙をした人はいなかったとのこと。リサとまゆなが嘘をついているとは思えないし、貼り紙をしたのが犯人だとすると、何のためにそんなことをしたのだろう。生徒が職員室に来ると困るようなことがあったのだろうか。

 保健室で、松木先生に白内障のことを聞いてみた。白内障というのは、目の中にある水晶体が白く濁ってくる病気で、原因としては老化のほかに、ある種の薬品、紫外線、放射線、糖尿病、物理的な刺激などが挙げられるとのこと。ついでに、甲状腺ガンと白血病のことも聞いてみると、甲状腺ガンは、普通は進行も遅く転移もあまりしないのだが、細川先生がかかったのは未分化ガンといって、甲状腺ガンの中ではもっとも悪質なものらしい。原因としては、ヨード不足、幼い頃に放射線療法を受けたことがあることなどが挙げられる。
 三上先生がかかったのは急性白血病という進行が早いもので、原因としては、発ガン性物質の摂取、ウイルス、放射線、化学物質などの外的要因と、ホルモン、免疫機構、遺伝などの内的要因が考えられるとのことだった。難しい話だ…。
 薬とかを飲ませて、その病気にすることはできないかを尋ねてみたが、やはりそれは無理らしい。たとえ、そんなことをしようにも、何年もかかってしまうのが普通だということだ。しかし、こんなに珍しい病気が重なって起こるということも考えにくい。何か、特殊な方法があるのだろうか。

 事務室に戻ってみると、山田が一美に言い寄っているのに出くわした。まったくなんていう奴だ。とりあえず、山田を追っ払い、一美に話を聞くと、最近誰もいないときにやってきて迫っているらしい。許せない!山田に話をつけてやる。
 山田を探していると、千絵里と出会った。山田が帰ったかどうか確認しようと、千絵里に下駄箱まで案内してもらったが、帰ってしまった後だった。せっかく千絵里に会ったのだから、一緒に帰ろうかと誘ってみると、校則を破ることになると躊躇していたが、結局は一緒に帰ると言ってくれた。やった!

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