恋人にしたかった

 小学校3年生の時、僕は視力が弱いため一番前の真ん中の席に固定されていました。
 そしてたまたまWさんという女の子が隣の席になったのです。
 Wさんはとても素直な明るい女の子で、いつもそばにいたせいか恋という感覚ではなく、とても親しいクラスメイトとして仲良くさせてもらっていました。
 40日間の夏休みが明けて2学期が始まっていつものように二人肩を並べて席に腰掛けましたが、僕は彼女がすごく大人びて見えて、あれほど親しく話ができたのに妙に言葉が交わせずにいました。
 その様子を彼女も察知したのか彼女も言葉をかけてこようとはしませんでした。
 この時、僕は彼女に対して恋愛感情を初めて感じたのでしょうね。

 4年生になり、彼女とはクラスが分かれてしまったのですが、折に触れ彼女と言葉を交わす機会がありました。
 そんな時、彼女は少し恥ずかしげに僕をまっすぐ見つめながら話してくれました。
 首を小さく傾けたり、口をすぼめるようにしたり、軽く腕組みをしてみたりと照れ隠しのしぐさがとても可愛かったですね。
 幼いころって男子と女子は照れ隠しに憎まれ口を言ったりするものですが、彼女はそういうところがまったくなくて、本当に素直な女の子でしたね。
 たくさんの片想いをしてきましたが、恋人にするなら今でもこのWさんが一番ふさわしいって思えます。


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