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 揺れがある程度落ち着いたと判断した我が家の家族は避難していた児童公園から家に帰ることにしました。
 しばらくの間、電気は通っていましたので、茶の間にあるこたつに入り、テレビを呆然と家族全員で見ていました。
 長田区辺りで火災が起きている様子が映し出されています。
 でも、家族それぞれそれが実感できていないのか、ただ驚きの声を上げるばかりで、親戚の家がそこにあるのに、そういう発送ができずにいました。
 大変な地震だったが、まだその時にはどれほどの被害があるのか、どんな大変なことになっているのかが全くわからずにいました。
 全国のニュースでの第一報では、京都辺りで大きな地震があったと報道されたそうです。
 実際に震源に近かった神戸からは情報が発信できない状況だったためこういう誤った報道が第一報として流れたのでしょう。
 震源に近い神戸にいても、結局は全国のニュースなどで初めてその全体像がわかるのであって、隣り近所での様子ですらその時は把握できないのです。
 家族がとりあえず無事だったし、近所でも緊迫したシーンは揺れの直後以後はほとんどありませんでしたから、まだまだその地震が及ぼしたことを実感できずにいたのです。
 そこへ長田区の親戚から電話が入ったのです。
 電話を取ったのは父だったと思います。
 意外と冷静な対応だったのですが、そのやりとりを聞いて愕然としました。
 その親戚の店舗も家も焼けてしまった。
 そのことがわかった瞬間、神戸に起きた出来事の大きさを痛感させられたのです。
 僕はこたつに入って小さくなっていましたが、こたつ布団に顔をうずめてしまいました。
 大人になってからはその親戚の家にもほとんど足を運ぶことがなくなっていましたが、幼い頃はいとこの兄弟に可愛がってもらっていたことを思い出し、たくさんの思い出も消えてしまった気がして、とても大きなショックを受けたのです。
 親戚の家族は幸いけがもなく無事に避難できたとのこと。それだけが救いとなりました。


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