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159才 僕の治療院に来られるお客さんに面白い方が一人いらっしゃいます。 その方は、男性で、僕よりひとつ年下なんですが、会社の社長をされているのです。 まあ、すごくわがままと言えば、そうなんですが、その方の話はいつも突飛で、笑わせてもらったり、興味深かったりと、彼のハードな背中をマッサージをする手が緩みそうなのを気合をかけ直さなければならず、とても骨の折れる時があるのです。 彼のそんな話を僕も楽しみにしてはいますが、どこまでが本当なんだろうと言うことも多々あるのです。例えば、「僕は昔、芸能界にいて、藤谷美和子と同じ事務所に所属していたんです。」とか、「この間の競馬で、300万円取ったんです。」とか、「中学生のころ、年上の高校生のお姉さんに誘惑されて・・・。」などと、それは大きな話が多く、クラクラしそうになることもあるのです。 この手の話を聞きながら彼の硬い背中を揉むのはそれはハードなんですわ。 ある日のこと、いつものように彼の硬い背中を揉ませてもらっていました。 揉まれながら彼は唐突にこう言ったのです。 「僕は家族に宣言したんです。158才まで生きるって。」 僕の揉んでる手が一瞬止まりました。「えらく長生きですねえ。なんで158才なんですか?」 この質問には笑うだけで、これと言った答えはありませんでしたが、彼は続けました。 「だから馬場さん、それまで揉んでくださいね。」 僕は彼よりひとつ年上ですから、159才まで仕事ができることとなりました。 ま、僕の159才も危ういとは思いますが、糖尿を持つ彼がそんな年まで生きることができるのでしょうか?いやいや、彼のこれまでの突飛な話の世界からすると達成しそうですねえ。 いやはや159才までマッサージの仕事をするのもハードなことですなあ。うんうん、そうだ!僕は究極のマッサージをマスターすることにしよう。彼に話術を教えてもらい、手を使わずして、口で揉むことにしよう。 あ、そっかあ!それでマッサージ師におしゃべり好きなのが多いのかあ。 ![]() |