7:55羽田発女満別空港行の飛行機は、定刻より20分遅れて飛び立った。約1時間半分で女満別空港に到着。天候は曇で摂氏12度。とても寒い。9月中旬の気候とは思えない。晩夏からいきなり初冬へ飛んでしまった感じである。長袖を着ていたが、その上にトレーナーを羽織る。この他にもパーカーを持ってきていたが、もしかしたらそれでも寒いかもしれないと心配になった。
女満別空港からは路線バスで網走市街へと向う。北海道は、数日前に集中豪雨があったばかりで、河や湖の水位が上がっていた。これは、網走市の郊外にある網走湖畔の呼人キャンプ場である。見事に水没している。湖畔のホテルも、入口ぎりぎりまで水をかぶっている。バスの窓から見て、これには驚いた。軽く1メートルは水位が上がっているように見えた。
網走市街には10時半過ぎに到着。街に着いたとたん、小雨が降り出す。もしやこれから三日間天気が悪いのだろうかと不安になる。まあ、天気のことを心配しても仕方ないので、今日一日、雨の中どう過ごすか考えることにした。網走バスターミナル前のシティホテルが今回の宿なので、いらない荷物をフロントに預け、まずは街中を歩く。
網走を訪れるのは、5回目か6回目か。北海道の中では、割とよく訪れている街である。前回訪れたのは92年の6月。新婚旅行の時だった。石北本線から釧網本線に乗り換えるために、素通りしただけだったが。
というわけで、私の頭の中にあった網走は、約10年前。当時と比べると、網走の街はずいぶん寂れた印象があった。繁華街にはほとんど人通りもなく、つぶれた店もある。特に、網走駅前は寂しかった。駅横のビルは廃ビルとなっているし、駅真ん前の喫茶店も閉鎖、駅近くのスーパーもつぶれていた。かつては道東にも鉄道網がはりめぐらされていたが、今はほとんど無くなり、道東の移動手段は自動車に完全に移行している。公共交通も、都市間バスが充実している。というわけで、街の中心部から少しはずれたところにある駅前は、すっかりすたれてしまったようである。
網走市街の観光スポットは、数キロの範囲に点在している。というわけで、徒歩の観光には向かない。雨が降っていては自転車にも乗れないし、ついでに私らは車の運転はできない。というわけで、主な観光スポットを回る観光バスに乗ることにした。
バスは13:30発なので、市内の寿司屋で昼食を取る。海の幸には事欠かない網走のこと、この寿司は大変おいしかった。東京の2〜3割安で、なおかつずっとネタがよかった。
観光バスは定刻どおり、小雨の街を出発。乗客は20名弱。
まずは、街の北に位置する能取岬へ。
初夏の季節ならば、エゾキスゲなどが咲き乱れる美しい岬だが、あいにく小雨であり、季節も晩夏。寒々とした寂しい岬にしか見えない。写真は、網走名物・アイヌのニポポ人形の巨大な像。ちなみに、能取岬は高台となっており、街からはちょっとした山を登っていく感じだ。岬は一周できるのだが、天候不順のため、道路は閉鎖されていた。
次に訪れたのは、今回の旅の目玉、能取湖のサンゴ草である。
最もサンゴ草の群生が美しく見られる卯原内(うばらない)で、バスを降りる。
長い間、見たくて見たくて仕方なかったサンゴ草。「これがサンゴ草!」と、思わず感動。想像していたよりも、その群生域は狭かったが、「赤い絨毯」という言葉はぴったりと当てはまる。
天候が悪いために、赤色が沈んで見えるのが残念。さらに、今年は色づきがあまりよくないとか。先日の集中豪雨で、サンゴ草が水をかぶってしまったのが原因だそうだ。
それでもひっきりなしに観光バスや自家用車がやってきて、観光客はサンゴ草に見とれていた。
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この後、市内にある高台・天都山へと向う。
ようやく薄日も差し出し、明日の快晴を感じ、わくわくする。
天都山の山頂には「オホーツク流氷館」という、流氷について学べる博物館があるが、小さな建物で、展示物は今一つ。また、「極寒体験」として、零下17度を体験できるが、私は冬の層雲峡で零下24度を体感していたので、たいして感動はしなかった。
写真は、流氷館屋上からの眺め。
ここからの眺めは素晴らしかった。網走湖に能取湖が一望。真下には、網走刑務所が見える。東へ目を移せば、涛沸(とうふつ)湖が見え、オホーツク海沿いに遠く、小清水町まで見えた。写真はオホーツク海。
この後は、博物館網走監獄へ。
網走監獄は今でも存在しているが、この博物館は、明治時代の姿を復元したものである。私は12年前に訪れていたが、改めて今回見直してみると、やっぱり面白かった。観光バスの団体ということで、案内役のお姉さんが付き添ってくれて、いろいろ解説してもらったのもよかった。
現存の正門そのままの入口、独房の様子など、じっくり見てまわると何時間もかかるような博物館だ。一時間の見学時間ではとても足りない。ここは、網走市内でも、お薦めの場所である。
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