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キュランダからの帰り道はマイクロバス。急なカーブの多い坂道を、ものすごい勢いで車は走っていく。「ダイジョーブ!」と、二十歳ぐらいのガイドのお兄さんは運転しながら言う。オーストラリアは広いので、車がないと生活できない。「ワタシ、9歳から運転してました。牧場で。運転大好き」 こういう乱暴な運転は当り前らしい。
お昼はケアンズの街なかのホテルのレストランでバイキング。ガイドのお兄さんは「ワタシはマクドナルドね」と、どっかへ行ってしまう。日本語が出来れば、オーストラリアでは仕事に困らないと以前聞いたことがある。観光地のポイント・ポイントを車で運び、待ち時間は本でも読んでいればいいので、考えてみればいい仕事である。
この写真は、ケアンズのあるクイーンズランド州のビール「フォーエックス」のCM用ディスプレイである。クイーンズランドでビールといえば、やはりこれ。昨晩、レストランで「フォスターズラガー」を頼んだところ、ウェイトレスに何でそんな物を頼むんだという顔をされ、「無い」と言われたことを思い出した。たとえビールでも、郷に入れば郷に従え、である。
食事の後は、船で45分で、沖合いのグリーン島へ向かう。船が出発するまで少し時間があったため、街の中心地にある免税店や日系の大きな土産物屋へ、Windmill社のコアラの下見に出かけた。
すると、シドニーでは全然見かけなかったコアラがあるわあるわ、ついに、見つけたのである。同じ観光地でも、シドニーよりも外人の観光客が多いからか、「オーストラリア製」と銘打った物がたくさん置かれており、その一環として、Windmill社のぬいぐるみもあったのだ。
思わず片っ端から買いたくなったが、これから島へ船で渡ろうというのに、コアラのぬいぐるみをかついでいくわけにはいかない。戻ってきてから買うことにし、あらかじめ型番を確認しておく。ただし、残念なことに、やはりほしい型番だけは見当たらなかった。さすがにこの頃になると「型落ち」だとあきらめはついていたが。
ケアンズの港を出て、しばらくは内海のせいか水は茶色くにごっていた。外海と接するところから、海の色は深い藍色に変化した。百人乗り程度のたいして大きくない船だったが、それほど揺れることもなく、甲板の上で潮風を受けていると非常に気持ちいい。思わず「これがリゾートというものね」などと口走ってしまう。
昨日の朝まで砂漠で「さむーい」と言っていたのに、今日の昼間は半袖で海の上を走っている。同じ国なのに……日本という、全国の気候がさして変わらない小さな国に住んでいると、やはり不思議に感じてしまう。
外海の藍色が、珊瑚礁のコバルトブルーに変わる頃、前方にグリーン島が見えてきた。島を一周しても一時間もかからない小さな島で、島内にはホテルが一軒あるのみ。リゾートのためだけの島である。
船は長い桟橋の先端部分に到着した。上陸前に、まずは「グラスボートでサンゴと魚を見学」ということで、グラスボートに乗り込んだ。
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![]() グラスボートから見たサンゴ |
島の中は、ただ一軒のみのホテルの独占状態。土産物屋やレストランがおしゃれに軒を並べ、プールで泳いでいる人がたくさんいた。もちろん海でもたくさんの人が泳いだり、シュノーケルをしたりしていたが、実はそれほど暑くなかったのである。水温はせいぜい22,3度、気温だって27,8度であり、日本だったら「絶対プールにも海にも入らない」という温度である。
そういえば、昨晩、ケアンズのホテルの中庭のプールでも、泳いでいる人がいた。オーストラリア人にとって、プールというのは、日本でいう温泉のようなものなのかもしれない。
お店が並んでいるところは人で混雑していたので、島の遊歩道を通って裏側に出た。ここにはほとんど人影がなかった。「ああ、海って広くていいなぁ」やはり、海はあまり人がいないに限る。売店でビールを買い、ぼんやりと海を眺めながら飲んだ。
グリーン島はホテルが一軒あるだけの島なので、このホテルに泊る予定のない人は、船で必ず帰らなくてはならない。最終の船が16時半だったのだが、どういうわけか、私ら含め、オプショナルツアーの参加者の一部のチケットがとれていなかった。
「ダイジョーブ! なんとかなるから」と言うガイドの青年の言うとおり、16時頃、代りの船が用意された。グリーン島の近くでパラセイリングをしていたボートである。ガイドさんの友人のボートだそうで、ちょうどケアンズに帰るところだから、これに一緒に乗って行こう、とのことである。
一般の船より速いし、波しぶきを上げながら走るボートはスリル満点。10人乗りの小さなボートなんて乗る機会はめったにないだろうし、船で帰るより遥かに面白かった。(が、しかし、船代はどうなったのだろう?)
さて、ケアンズの街に戻り、いよいよ、コアラの買物である。
あらかじめ目星をつけておいた店に行って、各型番について一つずつ買った。欲しかった型番が無かったのは、本当に悔しいけれど……(実は「同じようなやつ」ということで、写真まで撮って持って来ていたのだ。手作りなので、一つ一つ微妙に表情が異なるので)
お店の人(もちろん日本人。英語でそんな難しい会話はできない)に聞くと、やはり次々といろいろなデザインのぬいぐるみがでるのだそうだ。5年前まではマジックテープで両手がくっつく型の物が主流だったが、昨今はこういう型は出ていない。また、以前は座っている形のものが多かったが、最近のコアラはいろいろな格好をしている。寝転がっていたり、立っていたり…… 「この頃は立っている型がよく出ています」とのこと。リピーター用に、少しずつ型を変えるのだろうか?
かくして、今回もコアラのぬいぐるみを10体ばかし買ってきた。さすがにこれだけ買うと山のような荷物になり、茅沼氏のスーツケースは、片側、コアラだけで埋まってしまった。もし税関で開けさせられたりしたら、ものすごく恥ずかしい荷物である。「麻薬がつまっているのでは」と疑われたりして、などと思ってしまった。
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