'97.8カナダ旅行記

97.8.3(日)第2日目

ナイアガラ観光 ナイアガラ・フォールズ(泊)



 翌朝は6時半に起床。早々に朝食をすませ、朝の散歩に出かける。
 昨晩ライトアップされて見えた「赤い」ナイアガラの滝を、日の光の元で見た。
 手前のアメリカ滝だけでなく、奥のより大きいカナダ滝も一望の元に見られて、夜よりも迫力がある。もうもうと上がる水煙は、近くに寄るとぬれるほど。流れ落ちる豊穣な水は、接近すればするほど圧巻だった。
 この日は天気がよかったのだが、朝は少し雲が出ていて、写真だと少し沈んで見えるが、実際はもっと鮮明だった。

 ナイアガラの滝の前は公園となっており、花壇には色とりどりの花が咲き、木々の枝ではリスが遊んでいた。日本の公園では、リスが遊んでいる、という光景には出会ったことはないので感動。ジョギングを楽しむ人、散歩を楽しむ人ぐらいしかおらず、静かな雰囲気の中、十分に滝を堪能。ああ、カナダに来たのだな、と実感した。
 バス停に止まっているのは路線バス。赤い二階建てのバスは、ロンドンのバスを思わせる。(と言っても、私はロンドンに行ったことはないのだけれど)
 イギリスの面影を感じさせる光景だった。
 

 本日の観光は、「霧の乙女号」から始まった。「霧の乙女号」とは、ナイアガラ川から滝を見物できる観光船である。滝壷に最も接近できる手段として人気がある。朝散歩した滝前の公園をとおり、乗船場へ。
 いっぽう添乗員さんは、ロストバゲージしてしまったスーツケースを求めて、トロント空港へ向かってくれた。ありがたいことである。ほんと、添乗員さんのついているツアーでよかった、としみじみ思った。
 ナイアガラ川は、川の中央がカナダとアメリカの国境となっている。というわけで、「霧の乙女号」はカナダ側・アメリカ側の双方から出ている。私たちが乗ったのは当然カナダ側。写真はアメリカ側のものである。
 「霧の乙女号」は、ナイアガラの滝のすぐ手前まで近づくので、水しぶきでぬれてしまう。よって、青い雨合羽を渡される。ちょうど写真の人々のような格好で滝を見物する。
 観光客は水にぬれるわ、滝は迫力あるわで、ついつい身の回りの品から注意がそれてしまう。というわけで、この「霧の乙女号」非常にスリが多いらしい。カナダは治安はいい国であるが、このアメリカ国境に近いナイアガラだけは、ちょっと治安が悪いとのこと。じゅうぶんに注意するよう言われた。
 さて「霧の乙女号」。ぬれるぬれると聞いていたが、言葉どおり、ずぶぬれになった。ちゃんとかっぱを頭からかぶっていなかった私は、びしょびびしょになってしまった。さながら、暴風雨の中を歩いたような感じである。
 しかしどんなにぬれようと、滝を間近に見るには「霧の乙女号」が一番である。噂にたがわず、その大きさ、その豊満な水量。十分に堪能できる。
 

 「霧の乙女号」を下船して、カナダ滝の正面・テーブルロックへ。カナダ滝を最も近くで見ることのできる公園である。写真手前がカナダ側のテーブルロック。向こう岸はアメリカ側。アメリカ側にも、同様の公園があるようだ。
 この写真は、テーブルロックから少し離れた丘の上から撮ったが、人間の大きさと滝の大きさの対比が非常によくわかる。そばで見るよりも、滝の巨大さを実感できた。
 昼食をとった後、滝から20数キロ上流の街、ナイアガラ・オン・ザ・レイクへ。
 19世紀のたたずまいを残した街で、開拓時代の面影のある家や店が並んでいる。しかし雰囲気はリゾート地。日本の清里のようなイメージである。街には花が咲き乱れ、道には白い観光馬車が走っている。そして、アイスクリーム屋やコーヒーショップの店先でくつろぐ人々。
 ざっと街中を歩いた後、オンタリオ湖畔でのんびり過ごした。ナイアガラ川がそそぐ巨大な湖。とても湖とは思えない広さである。ヨットが湖畔に停泊し、カモメが群れ飛び、「海」と呼んでも全くさしつかえない。
 この日は日曜日のため、たくさんの人々が湖畔で日光浴をしていた。日本のようにじとじとぎらぎら暑くないので、日光浴にはちょうどよい。また、厳しい冬が長い分、日本人より日光浴を好むのだろう。
 ちなみに、湖に入る人は皆無だった。それほど冷たくはみえないのだけれど、水温は5〜6度とのこと。とても入れないのだ。やはりここは寒い地なのだ。
 

 ナイアガラ・オン・ザ・レイクを後に、ふたたび宿泊地・ナイアガラフォールズに戻る。時刻はすでに17時。ホテル前に着くと、添乗員さんがにこにこと出迎えてくれた。スーツケースが見つかったのだ。
 ロストバゲージしていた私たちのスーツケース。どうなっていたかというと、やはり、デトロイト空港で積み残されていたのだ。添乗員さんはデトロイト空港と連絡をとり、トロント空港までスーツケースを送ってもらったとのこと。19個ものスーツケースは、レンタカーを借りて、トロント空港から持ってきたと、笑いながら話してくれた。
 「タクシー使ったら、お金、かかりますからね。これでも会社のことを考えているんですよ」添乗員は激務だときいていたが、なるほどと思った瞬間であった。

 夕食の後、高いところから滝をながめてみようと、スカイロン・タワーへ向かう。ナイアガラの滝を眺めることのできる滝は3つ。ミノルタ・タワー、スカイロン・タワー、ナイアガラ・デイアデビル・タワーだが、滝に近く最も高いのはスカイロン・タワーである。
 20時半過ぎ、ちょうど日が沈む時間で、展望台はすでに人で埋まっていた。
 というのは、昨晩見たとおり、夜になるとナイアガラの滝はライトアップする。それを写真におさめようとする人たちが集まっているからだ。巨体の白人の後ろで、うろうろするチビの私。少し間をあけてもらって、運良く、展望台の金網にしがみついて滝をみることができた。また、写真もばっちり撮れた。
 21時。滝がライトアップ。まずは白い照明がつき、それから、赤・青・黄・七色へと次々と変わっていく。このライトアップのさまは、近くでみるよりも、タワーから見下ろした方が、ずっと美しく見えた。特に青色はとても美しかった。カナダ滝・アメリカ滝ともライトアップするが、小さいアメリカ滝の方がより映えて見えた。写真はアメリカ滝である。
 結局、この日は22時近くまでスカイロン・タワーで過ごし、ようやくホテルに帰りついた。
 明日はカナディアン・ロッキーへの移動の旅。朝は5時出発である。
 


左手奥の橋は、カナダとアメリカ国境を結ぶ橋。今度来る時は是非渡ってみたい……



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