'98.6北欧旅行記

98.6.13(土)第4日目

ストックホルム 《スウェーデン》泊


ストックホルム シリヤライン下船場のマーク

 
 翌朝、4時過ぎに目が覚める。雨は止んでおり、水平線がぼんやりと赤くなっている。白夜の季節とはいえ、さすがに少し暗い。ストックホルムにかなり近づいているが、この辺りは非常に島が多いため、船はゆっくりと進む。早朝の薄明かりの中、無数に浮かぶ島々の姿は幻想的だった。明るくなるまで、しばらくデッキで周囲をながめていた。
 ストックホルム群島の家々はどれもとても立派でおしゃれ。別荘も多そうだ。
 ストックホルムの街が近づくにつれ、たくさんの橋が見えてきた。ストックホルムは、14の島から成っているのだ。
 この日は一日、ストックホルムで過ごす。スウェーデンはストックホルムしか観光しないが、実は私はとても楽しみにしていた。というのは、昨年出版された児童文学「ヤンネ、ぼくの友だち」(ペーテル・ポール作 徳間書店刊)の舞台が、ストックホルムだったからだ。この物語、40年前の時代を描いたものなので、今のストックホルムとは異なるだろうが、本の中に出てきた地に立てる、と思うだけでわくわくする。
 ※「ヤンネ、ぼくの友だち」は、主人公・クリッレ少年と、謎の少年・ヤンネとの友情を描いた物語で、同時に児童虐待という悲しいテーマも持った、とっても面白い作品です。是非、読んでみて下さい!
 

 シリヤラインを下船し、バスで市街を走り抜け、まずは南島(セーデルマルム島)へ向かう。いくつかの橋を渡り、南島の高台へ。ここから、ストックホルム市街を見下ろせる(写真右)「水の都」「北欧のベニス」という言葉どおり、海に浮かぶようにみえる街は非常に美しい。特に、夕べの雨が嘘のように、この日も雲一つないよい天気で、空の青と海の青が鮮やかだった。
 さらに、この南島こそ、「ヤンネ、ぼくの友だち」の舞台である。高台のあたりは、古い町並みが意識して残されており、今にもクリッレやヤンネが、自転車に乗って現れるような感じがした。
 ちなみに、写真右の家の窓辺にはパソコンが置かれていた。外見は昔のままでも、内部はやはり現代なのだ。あたりまえのことだが。
 この後、ガムラスタン(旧市街)にある王宮へ。16世紀から王室として使われていたが、現在は王室はドロットニングホルム宮殿に転居しているため、外国からの貴賓の晩餐会に使われているそうだ。600室もあるとかで、ずらっと窓が並んだ城は、とにかく大きい。
 ガムラスタンの路地を少し散策した後、ノーベル賞受賞パーティの開かれる市庁舎を見学。大江健三郎さんがスピーチしたという台に立ってみたりした。
   団体での観光は午前中で終わり、午後は自由行動。いったん、南島のはずれ(グローベン)にあるホテルにチェックインした後、地下鉄に乗って、再度ガムラスタンへ。まずは、ガムラスタンから商店街を抜け、ストックホルム中央駅へと向かう。
 写真は商店街に置かれた車止め。ライオンの形をしていてかわいい。子どもたちが乗って遊んでいたが、私もどうしても乗ってみたくて、子どもがいなくなるのをじっと待ってようやっと撮影(^^;
 途中本屋があったので、「ヤンネ、ぼくの友だち」の原本がないかと探してみたが、残念ながらなかった。代わりにリンドグレーンの「はるかな国の兄弟」を見つけたが、高かったので(日本円にして3000円ぐらいだったか。どこの国も児童書は高いのね)、買わなかった。ちなみに、岩波書店刊行の日本語版と挿絵は同じだった。
 ところで、実はこの時点で、私たちのツアーにはトラブルが発生していた。明日、私たち一行は、ストックホルムからノルウェーのオスロまで飛行機で飛ぶ予定だったが、オスロ空港(というか、ノルウェーのすべての空港)がストライキで、フライトキャンセルとなったのだ。
 というわけで、飛行機ならば1時間の距離を、6時間半かけて列車で移動することになった。電車好きの私ら夫婦には、実はこのトラブルは大歓迎だった。ヨーロッパの長距離列車に乗れる! たとえ電車代がかかろうと、まぎれもなくこれは、トラブルではなくラッキー!である。さっそく明日の列車の下見だ。
 15時半すぎ。ストックホルム中央駅では、ちょうどオスロ行きの列車が発車するところだった。(写真右)。やはり飛行機がキャンセルになったせいか、日本人ツアー客が十数人、二等車に乗っているのが見えた。本来ならば、夕方の飛行機で、夜、オスロ入のはずだったのだろう。
 時刻表や列車案内を見て、明日乗る予定の列車は、何時ごろ入線するのか、何両編成なのか、ビュッフェはあるのか、などを頭の中に入れた。

 

 以下はガムラスタンでの写真である。
 天気のいい週末、カフェではコーヒーを飲む人、ビールを飲む人であふれ返っている。私たちもビールを飲んだ。天気のいい昼間、太陽の下で飲むビールは本当においしい(^^)


 南島高台より見下ろしたガムラスタン全貌
 写真右は地下鉄・ガムラスタン駅の近く。ガムラスタン入口。
 中世の面影の残るガムラスタンの散策は、非常に楽しかった。どこの路地を見ても、絵になる! カフェもアンティックドールの店もお菓子屋もガラス細工屋も、そこにある、というだけで、十分鑑賞に値するのだ。
 そして、くつろぐ人々。犬。
 どうにもうまく文章にならないので、気に入った写真を載せておきます。

←ガムラスタンで一番狭い路地
 奥が階段になっている
 

 さて、この日の宿泊ホテルは「ストックホルム グローブホテル」。
 1989年にできたコンベンションホール「グローベン」に併設されたホテルである。つまり、観光向けというより、ビジネス向けのホテルだ。
 で、あったんです。インターネット環境が! ロビーに設置されたパソコンを見つけ、嬉々としていじる私たち。さっそく、それぞれが設置している自分のホームページにアクセス。遠い北欧から、自分のホームページを眺めるのは、非常に不思議な気分だった。「ああ、ほんとに世界とつながっているんだ」と、しみじみと感動した。もちろん、パソコンに日本語フォントは入っていないので、文字は思い切り化けていたが……


コンベンションホール グローベン
巨大な半球は、遠くからでも目に付く

地下鉄(地上にあるけど) グローベン駅

自分のHPと対面!!


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