高野史緒 著作リスト 単行本(1995〜2006) 




Home    Mail takanositemail@mbr.nifty.com
プロフィール 「薔薇の騎士」シリーズ アンソロジー収録短編 雑誌掲載短編
    

Debut volume



ムジカ・マキーナ

新潮社 July 1995  (現在入手不可)

Cover photo: イリーナ・イオネスコ
Design: 新潮社装丁室


ムジカ・マキーナ

(文庫版)

早川書房 (ハヤカワ文庫JA)
May 2002

Cover illustration: 加藤俊章

bk1で買う
Amazonで買う


 1870年ヨーロッパ。普仏戦争のさ中、プロイセンの盟友ベルンシュタイン公爵は、ウィーンに蔓延する麻薬の調査のために同地を訪れる。音楽に対する感受性を異様に高めるその麻薬〈魔笛〉は、かつて彼が野戦病院用に開発させた麻酔薬と同じものらしいのだ。その麻酔薬はあまりの陶酔効果の高さ、中毒性の高さのために廃棄され、研究データも残っていないはずだったのだが……。〈魔笛〉はごく最近ウィーンに忽然と出現した舞踏場〈プレジャー・ドーム〉を中心に出回っているようだった。怪しい英国人興行師に率いられる〈プレジャー・ドーム〉は、オーケストラが姿を見せないにも関わらず、恐ろしいほどの質の高い音楽でウィーン中のダンスフリークを魅了している。ベルンシュタインは調査を進めるが、そんな中、熱狂的な音楽愛好家でもある彼が目をかけている若手指揮者フランツ・マイヤーが、〈プレジャー・ドーム〉がウィーンから撤退したのと機を同じくして姿を消す。ベルンシュタインは友人である作曲家ブルックナー教授と共に、手がかりを求めてヨハン・シュトラウス二世邸を訪ねるが……
 〈魔笛〉の秘密と「究極の音楽」を求めて、物語はウィーンからパリ、ロンドンへ、そして……
 高野史緒のデビュー作。
(梗概作成・Basil.)


架空の王国
(外伝「1580年、パリ」収録)

ブッキング
May 2006

Cover design かがやひろし
帯推薦文 青池保子


Amazonで買う
復刊ドットコムで買う



ラー

早川書房(ハヤカワSFシリーズJコレクション)
May 2004

Cover illustration: 加藤俊章
Design: 岩郷重力Wonder Workz

bk1で買う
Amazonで買う
ピラミッドの謎に魅せられ、その生涯を〈タイムマシン〉の開発に費やした現代人ジェディは、紀元前2624年への時間跳躍に成功する。だが、クフ王の治世下にあるエジプトで彼が目にしたのは、建造途上にあるはずのピラミッドが発掘されている現場だった。なぜかジェディを崇拝する監督官のメトフェルもまた、その秘密については固く口を閉ざす。ピラミッドとは何か? その目的とは?――帰還期限が迫るなか煩悶するジェディは、ついにクフ王その人への謁見の機会を得るが……古代エジプト哲学とSF的奇想を融合させた、『アイオーン』の著者による新境地。
(ハヤカワSFシリーズJコレクション公式サイトより)

アイオーン

早川書房(ハヤカワSFシリーズJコレクション)
Oct. 2002

Cover illustration: たまいまきこ
Design: 岩郷重力Wonder Workz

bk1で買う
Amazonで買う


かつて古代ローマ帝国は、人工衛星を打ち上げるほどの高度な科学文明を享受していた。だが、その没落から数百年、13世紀暗黒時代の西欧では、物質の力を行使する科学を悪とし、人間の魂は生涯に積んだ功徳によってのみ天に召されるという信仰が支配していた。南仏トゥールーズ市の若き医師ファビアンは、放浪の科学者アルフォンスに出会ったことにより、みずからの信仰に疑問を抱く。それは、やがてコンスタンティノポリスから中央アジアへといたる、生涯を賭けた探求の始まりであった……異形の中世を舞台に、信仰と科学の狭間に世界の真実を求める者たちを描く、壮大な叙事詩。
(ハヤカワSFシリーズJコレクション公式サイトより)


ヴァスラフ

中央公論社 Oct. 1998  (在庫切れ・入手困難)

Cover design: 鈴木一誌廣田清子
Cover photo of Nijinsky from Biblioteque National de France, Paris
 コンピュータ・ネットワークが存在する架空のロシア帝政末期。革命や戦争、ネットワークへのハッキングの危機にさらされているロシア帝国は、帝国のコンピュータ工学の水準の高さを国の内外に知らしめるため、ネットワーク上にヴァーチャル・リアリティのキャラクターを作ることとなった。仮想空間につながったゴーグルを装着することにより、人はあたかもそこに本当に人間がいて、現実と区別がつかないほどリアルにその存在を感じ取ることが出来る、という。開発を任された主任研究員は独断で、そのキャラクターをバレエ・ダンサー〈ヴァスラフ〉として製作していた。さらに、モーション・キャプチャー・システムを使って、現実のダンサーたちと〈ヴァスラフ〉を映像の中で共演させることを計画している。帝国官僚にその独断を非難されながらも、彼は帝室マリインスキー劇場の支配人やダンサーたちと話をつけ、ヴァスラフを帝室劇場の一員としてサイバー・スペース公演を始める。団員にも観客にも、〈ヴァスラフ〉が実在しないことは知らされていない(公演は現実のニジンスキーの演目をなぞって進む)。
 〈ヴァスラフ〉は人気を博し、共演者や観客たち、ことに振付師フォーキンは〈ヴァスラフ〉に異常なまでに魅了されてゆく。そしてまた〈ヴァスラフ〉、ネットワーク上のあちこちに勝手に出没し、研究員たちにも止めることができなくなりつつあった。それどころか研究員たちも日増しに現実と仮想空間の区別がつかなくなり、精神的に変調をきたしてしまう。責任を感じたプログラマは、〈ヴァスラフ〉と唯一交流を持つことのできるハッカー〈オデット〉との接触を試みるが……
 かつて第二回青山円形劇場脚本コンクールで、大賞と目されながらも「上演不可」の烙印を押されて佳作に甘んじた「エレヴァシオン」を根本的に見直し、ゼロから書き直したレーゼドラマ。今回は上演可能かも?
(梗概作成・K.I.&高野)

架空の王国

中央公論社 Oct. 1997  (在庫切れ・入手ほぼ不可)

Cover design: 鈴木一誌廣田清子
Cover illustration from Biblioteque National de France, Paris


 20世紀末。モナコ同様にフランスの保護下にある小王国ボーヴァルは、陰謀と学問、そして特殊な王位継承法で大国間を泳いで生き残ってきた国だった。瑠花は古文書学のトゥーリエ教授に師事するため、ボーヴァルの学問の聖地とも言うべきサンルイ大学に試験を受けに来る。が、彼女が大学に受験手続のためにやってきたまさにその時、トゥーリエ教授は大学図書館の聖母像の前で、謎のラテン語を叫びながら心臓発作で亡くなってしまう。トゥーリエの後任として瑠花の入学資格を審査することになったのは、この国の王太子として十日後に聖別式を控えた青年、ルメイエールだった。が、瑠花の試験課題としてトゥーリエが残した封筒には、試験問題は入っておらず、中にあったのは「ゼッカーソン文書二十八番」と呼ばれる、ボーヴァルの特殊な王位継承法の鍵となる古文書だったのだ。
 トゥーリエは果たして自然死だったのか、殺害されたのか。王太子はその犯人なのか。トゥーリエは何故、重要な古文書を瑠花に託したのか?何くれとなく瑠花の面倒を見てくれる貴族デュムーラン、英国のゴシップ記者、王太子の婚約者、本来の王位継承者であったはずの王女クロード、そして国王……留学だけを目的としてやってきたはずの瑠花だが、好むと好まざるとに関わらず、国際的陰謀と歴史に秘められた秘密に巻き込まれてゆく。
 歴史学を志した著者が、歴史への愛と憧れをこめて描く「歴史学ミステリー」。珍しくロマンス指向であるのも特徴。
(梗概作成・Basil)



カント・アンジェリコ

講談社 Aug. 1996  (在庫切れ・現在入手不可)

Cover photo: イリーナ・イオネスコ
Design: 辰巳四郎
 171×年、ヨーロッパ中に教皇庁によって敷設された電話網が張り巡らされたヨーロッパ。元システィーな礼拝堂付きカストラート(去勢歌手)、ミケーレ・サンガルロの歌を聴いた者たちが変死するという事件が起こる。ミケーレの後見人であった枢機卿もその一人だ。ミケーレは教皇庁を出奔してパリに渡り、派手な電飾の舞台で活躍してスターの座を獲得する。事件の真相を追う教皇使節オルランドは、旧友のイングランド人旅行作家レスリー卿──元は彼自身も電話技師であった──とともに調査を進める。ミケーレの目的は何なのか、そして事の真相は……? 亡国の王女ウラニア、ミケーレの才能に嫉妬する大カストラート、ルチフェッロ、そして、電話網を縦横無尽にハッキングするハッカー〈大天使〉、ドイツ帝国の刺客グレムザー、オルランドを誘惑する貴族夫人……電飾に満ち溢れた王立歌劇場や歓楽街、美術コレクション、ハッカーやジャンク屋がたむろする地下世界が同居するルーヴル宮で、決戦とも言うべきバロック・パンク・オペラの幕が上がる!
(梗概作成・P)








English version


































高野史緒 架空の王国