院内研修会資料からご紹介

    


           このページは竹内歯科医院研修会の資料のご紹介ページです。

ある研究報告・・・・重度歯周炎に対する非外科的歯周治療の効果

対象者 3858歳の重度歯周病患者

研究方法  最初の1ヶ月は口腔衛生指導。その後の2ヶ月はここの状況に応じた指導および歯肉縁上のプラークコントロールを実施。3ヵ月後手用スケーラーまたは超音波スケーラーを用いた歯肉縁下のインスツルメンテーション。6ヶ月後および9ヵ月後に同様の処置を行った。24ヵ月後まで3ヶ月ごとにプラーク付着の有無、BOP(ポケット測定時の出血の有無),PPD(ポケット測定検査値)、アタッチメントレベル、歯肉退縮を1歯について6箇所で測定
結果  
最初の3ヶ月でプラークスコアは59〜86%あったものが平均で10%まで著しい改善をみたが歯肉の状態はごくわずかしか改善しなかった。歯肉インスツルメンテーションが行われた後、9ヶ月経過した間に、歯周組織の改善が認められた。12〜24ヶ月の間に歯肉の改善は著しく進んだ。手用と超音波の間には有意差がなかった。BOPは当初84〜90%であったものが12ヵ月後には14〜18%まで減少した。PPDは5.5〜5.8ミリあったものが3.6〜3.9ミリに改善した。アタッチメントレベルは0.1〜0.3ミリ改善、歯肉退縮は1.6.〜1.8ミリ生じた。術前のPPDが深いほど、治療後のPPD、アタッチメントゲイン、歯肉退縮が大きいことがわかった。また当初PPDが7ミリ以上の箇所が305箇所あったが24ヵ月後には43箇所に減少した。
結論 非外科的歯周治療により12ミリまでの深い歯周ポケットが著しく改善した。また『これ以上深いと非外科的治療が奏功しなくなる』といえるような特定のPPDは存在しない。またPPD減少の大部分は歯肉の退縮によって起こる

もうひとつの研究報告
研究開始時にPPDが6ミリ以上あった場合、歯肉縁下SRPが行われた場合36ヶ月で約3%にしか悪化が見られなかったのに対して、歯肉縁上プラークコントロールのみの場合は36ヶ月で全体の3分の1に悪化が見られた。PPDが6ミリ以上の場合は歯肉縁下SRPは必須である。またPPDが45ミリであってもBOPが消えない場合は縁下SRPを繰り返す必要がある。

                   
上記内容はクインテッセンス社刊行『歯科衛生士』誌より要約引用したものです

根分岐部の診査

根分岐部の位置の確認

下顎大臼歯・・・・・・・頬側・舌側とも歯冠のほぼ中央部

上顎大臼歯・・・・・・・近心は口蓋側寄りの約1/3 遠心はコンタクトポイント直下 頬側は歯冠中央

分岐部を触れる場合は・・・・・・・ファーケンシャルプローブを水平に挿入して痛みのない位置で止める

   垂直値と別にこの値を記録する

重要なルートトランクの長さ

*CEJから根分岐部までの距離(ルートトランク)は・・・・・・・下顎35ミリ 上顎46ミリ

*長いと根分岐部病変が起こりにくいが歯根分割などの処置は難しくいったん発症すると予後が悪い。 一方短いと根分岐部病変を発症しやすいが歯根分割で対応することができる

*レ線上では近遠心の歯槽頂と分岐部を結ぶ三角形が扁平であれば短いと判断できる付着の喪失との関係

上記により下顎で4ミリ、上顎で5ミリ程度の付着の喪失(歯肉退縮量+プロービング値)があれば根分岐部病変を疑うべきである

骨レベルの差の意味

大きいほど歯根分割は難しくなる。
 小さいと再生療法が難しくなる

歯根の開き具合

閉じていると歯根間の骨が薄いので吸収されやすく、歯根分割が難しい

歯根の太さと湾曲

細いとヘミセクション後歯根ハセツを起こしやすい

湾曲はコアの長さ不足、穿孔、ハセツにつながる

短いと一般的に予後が悪い