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京都北山八丁平について

 
左、湿原中央部。右、峰床山と八丁平(現在この位置から展望がききません)写真91年

八丁平 は京都北山(といっても鞍馬や大原から峠を越えた奥山です)にある小さな高層湿原です。
標高は約800m,面積は約5ha程で周りはクリ、ミズナラなどの広葉樹とスギ、ヒノキなど針葉樹の天然の混交林です。
湿原集水域は京都市の市有林ですが、かって市はここに林道を通し南北の町とつなぐ計画をし、1969年起工されました。実に20年余にわたり断続的に工事が行われ特に南側は湿原域まで数百mに達しました。
経緯を知らない人がみれば、まず此処まで道ができてしまえば八丁平もだめだろうと思った事でしょう。 しかし1992年11月4日、京都市長は林道計画の変更(迂回路をとる)を発表し八丁平湿原への林道建設はついに中止されることになりました。この日までに私たちの運動も14年程が経過していました。

私たちというのは現在通信の会として連絡をとりあっている地団研、労山の他、岳連、 同大2部wv等の団体や多くの有志、弁護士会なども含めてのことです。 翌日11月5日このニュースは新聞各紙で報じられました。
特に京都新聞の朝刊一面トップの扱いには私たちも感動したものでした。因みにその日の全国紙のトップ記事はアメリカ合衆国大統領にビル・クリントン選出というもので恐らく地方紙の多くも同じだったのではないでしょうか。私はこのことに地元紙に拠るところの報道人としての見識を感じます。
当たり前の事ですが、決して京都新聞の読者が国際情勢に無関心だと言う訳ではないのです。米国大統領選挙の結果はすでにテレビなどでいち早く報じられ衆知の事実でした。それよりも京都の自然環境の問題として10数年にわたり注目されてきた八丁平の林道問題に一応区切りがついた。よし、これをトップにしようというデスクの決断にはやはり勇気がいるものだったと想像するからです。

さらにいろいろな問題への示唆を含む例であると思うのですが、ここでは責任ある立場にある人の決断の重さと言うことだけに留めます。(この項は八丁平通信38号からこの項のため抜粋しました。)

*なお湿原内へは現在全面立ち入り禁止になっています。*


京都北山八丁平概念図    

(図中の穴見は大見の間違い)