両面アンチラバーへの挑戦

 卓球メールジャーナル第240号(2009年11月18日配信)
 ●両面アンチラバーへの挑戦(104) 田中大也
 「巻き返し」

 好調で迎えた大会初戦でしたが、いきなりゲームカウント0-2のリードを奪われてしまいました。

 「いや、まだ試合は終わっていない。落ち着こう」

 試合開始時から勢いに乗れないままに、2ゲームを先取されてしまった私は、一度頭を冷やして、客観的に状況を分析することにしました。少し前にかなり善戦できた相手なのですから、純粋な実力に、さほど差があるわけではないはず。にも関わらず、あっさり負けてしまいそうになっているのは、別の所に理由があるということになります。

 (優勢だったときの感じを思い出してやってみるか)

 テーブルに着こうとしたとき、ふと、そんな直感が頭をよぎりました。もちろん、前回の試合と同じ戦略をとっていたら、簡単に読まれてしまうので、サービスやレシーブなどのコースや、細かな戦略といった部分には調整が必要でしょうが、多少の得失点に一喜一憂せず、相手を圧倒するような積極さで、一気に押していけば、やがて試合全体の流れも変わっていくかもしれません。

 私が使用しているのは、スピードの出にくいアンチラバーですが、できるだけ深いコースに、スピードをつけて返球することに努めました。すると、得点することが気分の優位につながり、そのことが試合の流れを引き寄せるという好循環。それほど、特別な好プレーがあったわけではありませんが、点数はもちろん、精神的にも常に安定感を保ったまま、第3ゲームを取ることができました。今回に限って言えば、考え過ぎず、単純明快な戦術を選んだことが良かったようです。

 あと1ゲームでも取られれば負けという状況には変わりありませんが、浮足立った状況から脱することができたのは、非常に大きなことです。このまま一気に逆転勝ちと行きたいところですが、どうなることでしょうか。

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