
多摩川やその周辺でツバメの集団ねぐらを探しませんか?!1.ツバメの「ねぐら」について(1)「集団ねぐら」とは何ですか 主に昼間活動する鳥は、夜はほぼ決まった場所で寝ます。その場所のことを塒(ねぐら)と呼びます。単独やペアー、家族単位でねぐらとする場合と多数の鳥が群れとなってねぐらをつくる場合があり、後者のように多数の鳥が集まって寝る場所を集団ねぐらと呼んでいます。カラスやムクドリ、ハクセキレイは、人の住む場所の比較的近くに集団ねぐらをつくります。 (2)なぜ「集団ねぐら」をつくるのですか たくさんの仲間が集まることで、捕食者などの天敵を早く発見したり集団で防衛したりするのだという説や、集まることで餌のたくさんある場所などの情報を交換するのだという説がありますが、いずれも証明されておらず謎となっています。 (3)ツバメも「集団ねぐら」をつくるのですか ツバメは春になると南の国から渡って来て、日本で繁殖し、秋に再び南へ渡って行きます。夕方ねぐら場所に集まって来て集団で寝るようになります。集団ねぐらに集まる数は季節によって変化し、数千羽から数万羽にまでなることがあります。春渡ってきた直後にも集団ねぐらを作るという報告もあります。 (4)ツバメはどのような所に、「集団ねぐら」をつくるのですか 大きな川の河原のまとまったヨシ原にねぐらをつくることが最も多いようです。多摩川には過去に上流から河口まであちこちのヨシ原等で今までに大小合わせると20カ所近くの集団ねぐらが発見されています。場所によってはヨシ原以外の場所にねぐらをつくることも知られています。例えば、多摩川では河原の低いヤナギの群落、オオブタクサ等の草地にツバメのねぐらが知られていますが、長野県等ではトウモロコシ畑にねぐらがつくられたという報告や、大阪府や広島県では電線に集団ねぐらが作られた報告もあります。 (5)なぜ、「集団ねぐら」の調査をするのですか 集団ねぐらが形成される環境は鳥たちの生存にとって必要不可欠な場です。ツバメに限らずヨシ原は野鳥たちにとってねぐら、繁殖、越冬、渡りの中継地や準備地として、とても重要な場所になっています。しかし、まとまった面積を持つヨシ原は人間の都合で常に縮小や消滅の危機にさらされています。 このため、ツバメの集団ねぐらの調査を通してヨシ原が縮小したり、消滅しないようにするための基礎資料の収集や一般市民への広報の必要があります。ツバメは最近における自然環境の変化の影響を受けて、昔と比べ数が減っているのではないかといわれています。集団ねぐらの規模(羽数)を調査することにより、ツバメの保護に役立つ貴重な資料が得られます。 また、ツバメの集団ねぐらに関する生態はまだ未解明の部分も多く、調査をすることで未知の自然の一端を探りたいと考えています。 一緒に多摩川流域のツバメ集団ねぐらマップを作りましょう。ご協力ください。 2.ツバメの「集団ねぐら」の探し方、調査の仕方(1)どこで探すのですか ツバメは開けた空間があるヨシ原のような所にねぐらをつくります。 多摩川や秋川の河原のヨシ原を見下ろせるような堤防で探して下さい。また、ヨシ原以外の場所でも、例えば、河原の低いヤナギの群落、オオブタクサ等の草地やトウモロコシ畑も探してみて下さい。 (2)いつ(季節)探すのですか 町中につくられたツバメの巣から巣立ったヒナたちが増えてくる6月始め頃から8月中頃が集団ねぐらを探す適期です(中でも7月下旬頃から8月上旬頃がねぐらの規模が最大になる時期です)。 (3)いつ(時間帯)探すのですか 昼間は、あちこちに分散していたツバメたちは夕方になると決まった集団ねぐらの場所に集まってきます。したがって、ツバメの集団ねぐらを探す時間は夕方です。日没1時間前ぐらいから日没後30分ぐらいの間に探して下さい。 (4)探すコツを教えて下さい ツバメが「ねぐら入り」する時間帯は「辺りが薄暗くなり出した頃」です。ねぐら入りする前に、電線に集団に止ったり、上空や水面上を集団で乱舞します。このようなツバメの習性を知っておくことが大切です。「夕方、電線に止まっているツバメの集団や上空を集団で飛んでいるツバメを探すこと」がツバメの集団ねぐらを探すコツです。 「決まった時間に同じ方向に飛んで行く」、「夕方になると集まって来る」、このような情報を重ねていくことが大切です。 しかし、上空を集団で飛んでいるツバメを見つけても、集団ねぐらの場所を特定するのは必ずしも簡単ではありません。地元の人に聞いたり、何日も通って、ようやく集団ねぐらを探し当てた感激は一生忘れることがないでしょう。 ツバメはねぐら入り直後は盛んに鳴き合いますが、やがて静かになっていきます。 (ねぐらを探しに行った時でなくても、6月始め頃から8月中頃の夕方、ヨシ原を見下ろせるような堤防にいたら、近くにツバメの集団ねぐらがあるかも知れないと疑って見て下さい) (5)集団ねぐらを探したら、数はどのようにしてカウントするのですか ツバメをカウントするには、ねぐら入りする前に上空に飛んでいるツバメをカウントする方法とねぐら入りした後のヨシ原に止まっているツバメをカウントする方法があります。しかし、ヨシ原に止まっているツバメをカウントするのは、暗くて見づらいことや近づき過ぎるとツバメに悪い影響を与えてしまうので、上空に飛んでいるツバメをカウントする方法を説明します。 空を群で飛んでいるツバメをカウントするのは簡単ではありません。飛んでいる場所がとても高い空や低い空、水面すれすれのところを人間の眼から見れば思い思いに飛んでいるからです。また、同じツバメが眼の前を行ったり、来たり、少し遠くへ飛んで行き、また戻ってきたりしますので、ダブって数えてしまいそうにもなります。さらに難しいのは、夕方の時間の経過とともに数が増えていきますが、一方では早いツバメはねぐら入りしてしまいますので、何時の時間帯でカウントするか迷ってしまいます。 したがって、ツバメをカウントする場合、1羽1羽正確に(厳密に)数えようとせずに概数(おおよその数)をとらえ「推定」して下さい。ねぐら入り前に上空を飛んでいるツバメの集団を見て、先ず、小さな集団をとらえてその小集団の数を1羽1羽数えます。その小集団が、おおよそ50羽とか、100羽、300羽、500羽であるという「ものさし」を設定し、次にそのような小集団がいくつあるかを数えて、全体の概数を推定します。 ここで、大切なことは、このような方法で行うカウントを1回限りとせずに時間の経過ととともに何回か繰り返し、最も多かった時のものをその日の数として下さい。また、そのときに何人か複数の人がいた場合は、それぞれの人がこの方法でカウントして、お互いに結果を出し合い、その日の数を推定して下さい。 (6)質問や問い合わせはどこにすればよいのですか 探したら、その結果をどこに報告するのですか この調査は、ツバメの調査に取組んでいる多摩川流域の各地の市民団体で構成される多摩川流域ツバメ集団ねぐら調査連絡会が実施しています。ご質問やお問い合わせ及び結果のご報告は以下の窓口にお願いします。結果につきましては、ねぐら場所が特定できなくても、夕方集団でツバメが飛んでいたという情報だけでも是非お寄せ下さい。結果を報告された方には、後日取りまとめ結果を送付致します。 報告はこちらへ 【問合せ先】 粕谷和夫(多摩川流域ツバメ集団ねぐら調査連絡会代表世話人) 192-0074 八王子市天神町3-6、Fax0426-26-1295、Eメール kk-kasuya@nifty.com |