副作用ってなあに

「副作用が怖いから薬は飲みません」なんてことを言うひとがいて、本当に酷い副作用に遭ったひとが言うんであればし
ようがないのですが、その他大多数の人は、何も知らなくて言っているのですね。副作用について、ざっとですが書いて
みましょう。
副作用と主作用
副といえば主がある訳で、医薬品はその主たる作用で認知・認可されています。まあ、認可の段階で主作用以外のい
わゆる副作用があまりに多ければ、まず、認可にならないし、販売後でも重要・重篤な副作用が出れば認可取り消しに
なります。これを考えると「副作用が怖いから薬は飲みません」というのはナンセンスと思いませんか。無論、治験中
(認可前のテストですね)に発見できなかった、前述のような重篤な副作用に当ったりする不幸な事例もありますが、大
多数は安全なのです。これは「自動車と事故」と考えてもらえば良いかもしれません。「事故が怖いから、車には乗らな
い」ということがナンセンスと思う人は、ここで止めずに、以下の文も読んでくださいね。
色々な副作用
1、アレルギーによるもの
実は、これが一番注意しなくてはなりません。アレルギーとは本来、体が細菌などから自分を守るための防御反応なの
ですが、それが過剰に発現するのが、アレルギーです。
@「薬飲んだらブツブツが出来てねー」
A「薬で肝臓がひどく悪くなって、しばらく入院したよ」
B「コレステロールの薬のみはじめたら、体がダルくなっちゃって、大変だったんだ」
などというのは、すべてアレルギーによる副作用と思って良いでしょう
@は薬疹というもので、酷く出ると、「スティーブン・ジョンソン症候群」といった粘膜潰瘍・失明などにつながる場合もあ
ります。抗生物質や鎮痛剤は発現しやすいといわれていますし、よく使う薬ですから、注意しましょう。ABは解り難い
ので注意が必要です。出やすい薬はある程度解っていて、しかも、服用を始めてから6ヶ月以内に起こることがほとん
どです。新しい薬が始まって医師が「しばらくは、2週間に1回は採血をして様子を見ましょう」というときには、この副作
用に気を払っていると、考えてください。「めんどくさいから2か月分ください」などと、くれぐれも言わないように。
2、薬が効きすぎている副作用
薬の効き方は人それぞれです。同じ眠りの薬でも「全く眠れなかった」「次の日の昼まで寝ちゃったよ」というのは効きが
違うからなんですね。効きの差ですから厳密には副作用ではありませんが、時として被害が出ますので注意しましょう。
先の例でいえば「入眠剤」です。
「この眠り薬、私によく効いたから、あなたどう?」なんて旅行先で言っていませんか?自分の薬を人に勝手にあげない
で下さいね。大変なことになることがあります。
この他にも、「血栓予防の薬で皮下出血した」とか「血圧の薬で顔が一時的にほてった」などはこのような副作用と思っ
てください。逆にいうと、よく効いている証拠ですから、医師とよく相談すれば、量を調整して上手に用いることもできま
す。
3、ほんとの副作用
「風邪薬飲むと眠くって」という人いませんか?これが、ほんとの副作用です。風邪薬に入っている鼻水を止める成分に
眠気を催す作用があります。つまり、主作用が「鼻水を止める」副作用が「眠気」ですね。しかし、最近、この眠気を用い
た薬剤が一般販売されています。「ドリエル」という眠りの薬です。それでは、ドリエルの主作用はなんでしょう?そう、
「眠気」ですね。そして、副作用が「口の渇き(鼻水を抑える効果と同じで、唾液の分泌も抑える)」なのです。もうひと
つ、例をあげましょう。熱や痛みを抑える「アスピリン」という薬があります。開発されて100年にもなる古い薬ですが、最
近は、その「副作用」で広く使われています。この薬には血をサラサラにする作用があって、循環器の領域で、血栓を
予防するために使っているのです。
もう解っていただけましたか?副作用は使う側の都合で言われているのです。
まとめ
薬剤という化学物質が体内に入ってゆくとき、様々な働きをして体外に排出されます。その作用のうち頻度が高く、人
間に都合の良いものを「主作用」といい、都合が悪く頻度の少ないものを「副作用」と呼びます。たとえば、塩も多量に
摂ると害になるように。何の薬にも副作用があると思ってください。ただ、副作用は通常の量を使っている限り、誰にで
もおこることではありません。その時、その薬には、副作用がなかったといって良いでしょう。今後遺伝子レベルでの研
究が進めば、個人が持っている遺伝子と薬の代謝の研究も進み、副作用の起こる確率を計算できるようになるでしょ
う。それまで、副作用については注意をしてゆかなければなりません。つまり、副作用についての考え方は
副作用、注意すべし!恐れるべからず!でゆきましょう

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